2019/01/28 18:30

家計の話に嫌な顔をする夫を改心させる「3つの行動」

家計の話に嫌な顔をする夫を改心させる「3つの行動」
家計の話に嫌な顔をする夫を改心させる「3つの行動」

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は平野泰嗣氏がお答えします。


結婚して7年目になりますが、家計管理のことで悩んでいます。子どもが生まれてから家事や子育てで忙しいので、現在、家計簿をつけていません。少しでも家計の足しになればと思い、パートに出るようになったのですが、銀行口座に入ってくるお金よりも出ていくお金の方が多い月もあります。お互いに決まった生活費を出し合っているのですが、各個人で使っているお金もあり、家計全体でいくら支出があって、いくら貯金ができているのか分からないので不安です。夫に家計の話をすると嫌な顔をします。何か良い方法はないでしょうか?

〈相談者プロフィール〉
・女性、35歳、既婚(夫:38歳・会社員)
・子ども(2人):長男5歳(保育園)、長女3歳(保育園)
・手取り世帯月収:35万円
 夫:27万円
 妻:8万円
・手取り年間ボーナス:約120万円
・貯金:250万円

【家計の状況】
・住宅ローン:8.5万円(ローン残期間:32年)
・その他の生活費:あまり把握していない
・毎月の貯蓄:黒字の時もあるが、赤字の時もある

平野: 相談者様のように、結婚生活を始めて数年経過しているけれども、家計管理のことで悩まれているご夫婦は多くいらっしゃいます。家計を把握しようと思っていても、忙しくて家計簿づけもままならないし、これからちゃんとしようと思っても、パートナーが非協力的だったりして、なかなか思うように進まないという人も多いでしょう。そこで今回は、夫婦で意識を合わせて家計管理をするためのポイントについてアドバイスします。

家計管理は「言うは易し、行うは難し」?

相談者様の悩みは、「家計全体でいくら支出があって、いくら貯金ができているのか分からないので不安」ということでしょう。これを解決するための方法は単純で、「家計全体で収入と支出を把握する」ことです。

会社員やパートであれば、給料・ボーナスは、銀行口座に振り込まれるので、その金額が家計に入ってきたお金(=収入)です。そして、家計全体で使ったお金が支出となり、収入と支出の差額がプラスなら貯金できた金額、マイナスなら貯金を取り崩した金額になります。

家計全体で収入と支出を把握することは、「言うは易し、行うは難し」だと皆さん思われるでしょう。相談者様のご家庭を例にみていきましょう。

相談者様のご家庭では、幸いなことにお互いの収入を手取りで把握されているので、収入を把握するという第一の関門はクリアされています。あとは、家計全体で支出を把握するという第二の関門をクリアすることです。けれども、「夫に家計の話をすると嫌な顔をする」とあるように、夫が非協力的という壁が立ちふさがっています。

夫が家計管理に協力的になる、3つのポイント

ここで、相談者様が、夫に対して「どうして協力してくれないの?」と感情的になって伝えてしまうと、夫は意地を張ってしまい、頑なに協力してくれなくなってしまうかもしれません。夫の方も、家計にまったく無関心ということではないはずです。よほど高収入でないかぎり、将来に対する不安は抱えているものです。もしかすると、「現実を見るのは怖い=臭いものには蓋をする」という気持ちが働いているのかもしれません。

そんな夫に対して、家計管理に協力してもらえるようにするためには、次の3つのことが大切です。

1.不安な気持ちと家計管理をしたいという気持ちを伝える

1つ目は、夫婦で家計管理をする意識を共有することです。いきなり「将来のために家計管理をすることは大切だから」と説明して、夫がすぐに納得して、家計管理に協力的になるというのは、幻想に過ぎません。まずは、相談者自身が不安な気持ちを抱えていることを相手にしっかり伝えてみましょう。

そして、相談者様の場合、「子どもが2人いて、これから教育費がかかってくるので、子どもの将来のことを踏まえた上で、しっかり家計管理していかないといけないと思っている」という自分の考えを夫に伝えることです。表面的な感情でぶつかり合うだけで、自分の気持ちを相手にしっかり伝えていないこともあるので、今までの家計に関する夫婦のコミュニケーションの取り方について一度振り返ってみましょう。

2.相手だけではなく、自分の情報公開を

2つ目は、自分の情報もきちんと公開することです。相談者様の家庭では、「お互いに決まった生活費を出し合っているが、各個人で使っているお金もあり、家計全体でいくら支出しているかわからない」とあります。これは、夫の立場から見ても同じことが言えるかもしれません。自分が家計簿をつけるからといって、自分の支出を明らかにしないまま、相手にだけ支出の公開を求めていても、相手は素直に支出を公開してくれるはずもありません。

夫婦といえども、ある程度プライバシーは確保したい、という人もいるでしょう。その場合は、決まった金額をお小遣いとして、その支出内容については触れないとし、その他の支出については、きちんと公開するというルールを決めると良いでしょう。

3.お互いの負担をかけずに家計管理を始める

3つ目は、収入や支出を簡単に把握できる仕組みをつくることです。相談者様の現在の状況として「忙しくて家計簿づけができていない」とあります。夫の方も、「自分も忙しいので新たに家計管理にまで手が回らない」と思っていて、できるだけ家計の話を避けているのかもしれません。そんな夫から家計管理の協力を得るためには、簡単に家計管理ができる方法を具体的に示してあげることが重要です。

お金の通り道は3つ、家計管理を楽にする方法

相談者様も夫も忙しくて、家計管理をする余裕がないようなので、できるだけ簡単な方法が良いでしょう。家計管理と聞くと、毎日、家計簿をつけることが理想だと思う人が多いでしょう。けれども、家計管理の目的は、家計簿をつけることではなく、1ヵ月、1年単位で家計の収支を把握して、教育費等のために目標通りの貯金ができたかどうかを確認することです。そして、貯金の目標が達成できないのであれば、日々の生活を振り返り支出を見直すことです。

家計の支出は、家計簿をつけなくても簡単に把握することができます。家計から出ていくお金は、通り道が3つあります。それは、通帳、クレジットカード(電子マネーも含む)、お財布です。通帳からは、住宅ローンや公共料金の引き落とし、クレジットカードからは、ネットショッピングや外出先のまとまった金額の買い物、そして、お財布からは、日常の細かな買い物などのお金が出ていくでしょう。

通帳、クレジットカードは、明細を見れば、何にいくら使ったか、確認することができます。問題は、財布からの支出です。レシートなどを取っておいて、あとでまとめて家計簿につけるという方法もありますが、レシートを貰い忘れたり、そもそも貰えなかったりする場合もあります。そこで、1ヵ月の財布からの支出は、以下の式で計算することができます。

1ヵ月の財布からの支出=
(月初の財布の残高+1か月のATMの引き出し額)-月末の財布の残高

1ヵ月のATMの引き出し額は、通帳を見ると確認することができますし、月初と月末の残高は1回確認するだけです。細かい支出項目が気になるかもしれませんが、まずは、家計全体の支出額が実際にいくらで、どのくらい貯金できているのか確認することの方が重要です。

家計管理を夫婦ですれば一石二鳥

相談者様の状況を見ると、一人で家計管理をなんとかしようとがんばっているように感じられます。家計管理は、どちらか一方が担当するのではなく、夫婦共同で行った方が負担は軽減されます。それだけではなく、お互いに家計の全体像を把握できるようになります。家計の全体像が夫婦で把握できていれば、「今年は、貯金目標額をいくらにしよう」「そのためには、生活費はいくらに抑えないとね」というように、目標設定や節約の意識合わせにもなり、一石二鳥です。

最近は、家計簿アプリなど、スマホやパソコンでいつでも簡単に家計管理ができるツールが提供されています。勇気を出して、夫に、一緒に家計管理ツールを利用してみることを提案してみてください。

(平野泰嗣)

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