2019/02/05 18:30

46歳男性、貯蓄型保険を解約して投資に切り替えるべき?

46歳男性、貯蓄型保険を解約して投資に切り替えるべき?
46歳男性、貯蓄型保険を解約して投資に切り替えるべき?

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は横田健一氏がお答えします。


妻が育休から明けて経済的な余裕がでてきましたが、家計に占める固定費の割合が大きいと感じています。現在、収入と支出の差額分は貯金していますが、これを将来に向けて投資に回すべきか悩んでいます。また、現在加入している貯蓄型の保険(夫)に関しては、3年前に入ったため利率も低く、他の投資に切り替えるべきかも悩んでいます(掛け捨ては夫死亡時の収入保障保険)。保険の見直しの必要性と、投資の両面でアドバイスをいただければと思います。また、子供がもう1人欲しく、授かることができれば妻は3年間休職する予定です。

〈相談者プロフィール〉
・男性、46歳、既婚(妻:40歳・教師)、子供(3歳)
・職業:会社員
・住居形態:持ち家(戸建て)
・手取りの世帯月収:88万円
  夫:45万円、妻:30万円
  太陽光発電:6万円
  賃貸不動産:7万円(完済)
・手取りの年間ボーナス:260万円
(夫:160万円、妻:100万円)
・毎月の支出目安:70万円
・貯金額:650万円
・投資:2570万円
  持株会1300万円(年3%)
  不動産1200万円
  国内株式70万円
・負債(住宅ローンなど):3750万円
※住宅ローンは、住宅ローン減税が切れた時点で全額繰上げ返済を考えています。

【固定費の内訳】
<毎月かかる固定費>
・住宅ローン:10.5万円(固定・残32年)
・幼稚園:5.6万円
・医療保険:1.5万円
・生命保険:6.3万円(夫:貯蓄型3万円、掛け捨て0.6万円、妻:2.7万円)
・通信費:1.5万円(携帯3台、自宅回線)

<年間でかかる固定費>
・学資保険:年16万円
・帰省費用:年20万円
・団信:年13万円
・税金:年20万円

横田: ご相談頂きましてありがとうございます。株式会社ウェルスペントのファイナンシャル・プランナー、横田健一です。

今回は「保険の見直しと、将来に向けた投資をどのくらい行っていくべきか」といったご相談ですね。第一印象としては、貯蓄体質の健全な収支状況になっている方とお見受けいたします。

家計の収支状況と資産の推移を確認する

まず、家計の収支状況を確認させていただきます。収入は、手取りの世帯月収が88万円、それにボーナスが年間260万円ですね。一方、支出は、毎月70万円ということですので、年間の収支は、以下になっているかと思います。

88万円×12+260万円-70万円×12=476万円(黒字)

今後のライフイベント(第2子のご出産など)や、教育費のかかるタイミングなどをいったん割愛して、今後20年間の収支をグラフにすると以下のようになります。

ご相談者様、奥様ともに65歳まで現在の収入水準が続くと仮定して計算させていただいています。さらに、この年間収支を前提として、資産の状況をグラフにすると、以下のようになります。

こちらは、企業が作成する貸借対照表(いわゆるバランスシート)の家庭版とも言えるものを表しています。棒グラフの上側に出ているのが、貯金額、持株会、不動産、国内株式、ご自宅といった資産になります。一方、棒グラフの下側に出ているのが、住宅ローンという負債(借入金)です。

そして、資産から負債を引いて計算したものが純資産と呼ばれているもので、赤い折れ線グラフで示しています。

純資産=資産-負債(借入金)

あくまでシミュレーション上の話ですが、この純資産額はご相談者様が退職される65歳の時点で最大となり、その金額は1億5020万円となっています。

ライフイベントを考慮して見えないお金を可視化する

かなりざっくりしたシミュレーションではございますが、この試算を前提として、さらにライフイベントを考慮してみたいと思います。

もう一人お子様が生まれ、それに伴って、奥様が3年間休職されるのであれば、現在見えていない未発生の支出および収入の減少としては、お子様お二人分の教育費、そして奥様が休職中の収入になるかと思います。

まず教育費ですが、小学校から大学まですべて公立の場合で1000万円程度、すべて私立の場合は2400万円程度(大学は理系と仮定)と言われています(注)。ここでは、ざっくりお一人あたり、2000万円と仮定してみます。さらに、奥様の休職により失われる収入ですが、かなり保守的に考え、休職中は収入がゼロになったと仮定すると、現在の年収460万円(30万円×12+100万円)を3年分、1380万円の収入が得られなくなるということになります。

つまり、追加で発生すると思われる教育費と、休職によって得られなくなる収入の合計で、5380万円程度の負担が発生すると見込むことができます。

ご相談者様が65歳の時点で、純資産が1億5020万円程度になることを確認いたしましたが、教育費や休職の影響を考慮したとしても、もともとの収入の前提を実現できるのであれば、家計的には十分やっていけるのではないかと思います。

保険で備える必要性はそれほど高くない?

これまでに確認させていただきましたとおり、現在の支出を継続しても特に問題ないと思われますが、少しでも無駄な出費はおさえたい、ということでしたら、保険の見直しとしては、以下のようにご提案させていただきます。

・医療保険:1.5万円の解約
・生命保険のうち、貯蓄型(夫)3万円の解約

医療保険は、入院時に給付金が支払われるものだと思いますが、650万円の貯蓄に加えて、金融資産もお持ちなので、高額療養費制度があることを考慮すれば、入院保障は必要ないでしょう。また、貯蓄型の生命保険に入られているとのことですが、今後の資産の推移を確認すると、保険商品で備える必要性はそれほど高くないと思われますので、強いて言えば生命保険料控除の範囲内くらいの金額におさえておかれるのがよいかと思います。

また、奥様の生命保険2.7万円についても、保障内容を確認の上、見直される余地は大きいのではないかと思います。

なお、見直される際には、あらためてお勤め先の福利厚生で死亡弔慰金や育英年金、健康保険の付加給付などがないか確認しておくとよいでしょう。

将来に向けた投資、まず何から手をつける?

将来に向けた投資ということで、おすすめしたいのは、まず個人型確定拠出年金(iDeCo)です。現在、お勤め先で確定拠出年金が導入されていないようですので、個人型確定拠出年金を利用することで、拠出金額が全額所得控除になります。また、同様に税制優遇措置のある、つみたてNISAも併せて利用されるのがよいでしょう。

いずれの制度でも、投資対象としておすすめなのは、世界の幅広い株式に分散して投資できるインデックスファンドです。全世界株式インデックスファンド、もしくは先進国株式インデックスファンドなどと呼ばれる商品を中心に、積立時期の分散を図りながら、積立投資をされていくと、目先の所得税・住民税の節税や、投資から得られるリターンが非課税になるので、まずはこういった制度を利用して始めていくのがよいでしょう。

ポイントをまとめると…

以上、ポイントをまとめますと以下のようになります。

1 現在の収入、支出を前提にライフプランシミュレーションをしてみますと、20年後も安泰なご家庭になると予測されます。
2 保険を見直されるなら、医療保険や貯蓄型の保険をまず解約しましょう。
3 投資を増やしていくなら、つみたてNISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)といった税制優遇のある制度を優先的に利用し、世界の幅広い株式に投資できるインデックスファンドを活用していきましょう。

注:文部科学省:平成28年度子供の学習費調査、日本政策金融公庫:平成29年度 教育費負担の実態調査結果

(横田健一)



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