2019/02/19 18:30

37歳主婦「子供との時間を持つために働き方を変えたい」

37歳主婦「子供との時間を持つために働き方を変えたい」
37歳主婦「子供との時間を持つために働き方を変えたい」

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。

今回は、必死に働き、お金を貯めてきたという共働き主婦からの相談です。今まで子供との時間がほとんど持てなかったため、月収10万のパートに切り替えて子供に寄り添いたいといいますが、住宅ローンも始まったばかりで、教育費もこれからというとき。この選択が正しいのか、相談者の不安にFPの鈴木さや子氏がお答えします。


現在、月々13万円ほどの貯蓄ができており、1300万円を貯めたところでマイホームを購入しましたが、手元の現金は多めに残しました。現金の貯蓄の他に、ドル建ての貯蓄型の保険に加入しています(65歳で解約返戻金約6万ドル)。夫は公務員なので、健康で勤めていれば昇給があり、賞与、退職金は今の制度であればもらえると思っています。子供が保育園の間、夫婦で必死に働き、貯蓄をしてきましたが、子供との時間が本当に持てませんでした。小学校に入学したら、子供が家に帰ってきたときに迎えてあげられる環境にしたいと考えており、再来年から月収10万円程度のパートへ切り替えたいと考えています。家のローンが始まったばかり、子供の教育費もこれからというときに、この選択が正しいのかどうか、アドバイスいただけないでしょうか。

〈相談者プロフィール〉
・女性、37歳、既婚(夫:38歳、公務員)
・子供:5歳、2歳(ともに保育園)
・職業:会社員
・居住形態:持ち家(戸建て)
・手取りの世帯月収:53万円
・毎月の支出目安:40万円
・貯金:880万円
・投資:300万円
・負債(住宅ローン):4200万円

鈴木: こんにちは。ファイナンシャルプランナーの鈴木です。月々13万円の貯蓄ができているとのこと、がんばっていらっしゃいますね! 小さなお子様がいらっしゃり毎日お忙しい中、しっかりと将来のことを考えていることがとても伝わってきました。

結論から申しますと、金額を減らして計画的に貯蓄を続けられれば、パートへ切り替えられても大丈夫です。できれば下のお子様が中学生にあがる12年後以降は、ご相談者様の収入を増やすことができれば、より家計が楽になるでしょう。不安をなくすためには、今後かかるお金がどのくらいなのかを知り、貯金の仕組みを整えることが大切。資金別にアドバイスします。

教育費は2つに分けて準備する

教育費は、高校卒業までは世帯収入からねん出できる進路選びが原則です。とはいえ、子供が行きたい高校が私立など想定外の出費があるのが教育費というもの。そこで、目標を「大学入学費用+α」と「高校時代の想定外支出」に分けてお金を準備しておくと安心です。

【貯めておきたい教育費】
1.大学入学費用+α: 1人あたり18歳時に300万円
2.高校時代の想定外支出(私立進学や短期留学、浪人など): 1人あたり15歳時に200万円

【どうやって貯める?】
1.大学入学費用+α: お子様それぞれに教育費専用口座を作り、定期積立預金や、給料口座から教育費専用口座に資金を自動で移動できる「定額自動入金」の仕組みなどを活用して「自動的にお金を積立る仕組み」を作りましょう。上のお子様は毎月2万円、下のお子様は毎月1.6万円貯めるとそれぞれ18歳時に約300万円となります。

2.高校時代の想定外支出: 国から振り込まれる児童手当を活用しましょう。上のお子様は残り10年で約120万円、下のお子様は残り13年で約162万円となります。教育費専用口座に児童手当が振り込まれるように設定しておくと、貯蓄を自動化できますよ(ネット銀行によっては振込指定ができない場合もあるのでご注意ください)。不足する分は、現在の貯金から教育費として2人分約120万円をプールしておきましょう。

90歳まで生きるとしたら、老後費用いくらかかる?

まず、65歳時点で老後費用をどのくらい貯めておくと安心か、90歳まで生きると仮定して試算してみましょう。

老後費用として貯めておきたい金額=
(老後の生活費+病気や介護等のための予備費)―(老後受け取れる年金+退職金+貯蓄型保険の解約返戻金)

詳細な生活費等がわかりませんので、数字を仮定して入れていきます。

・老後の生活費(現在のローン以外の生活費を30万円と仮定): 30万円×12ヵ月×25年=9000万円
・病気や介護等のための予備費: 毎年30万円として、30万円×25年=750万円
・年金: 230万円×25年=5750万円
平成30年度の厚生年金支給額(妻は40年間専業主婦というモデル世帯)は、年間約266万円(※1)。ご相談者様は10年以上厚生年金に加入されていますので、その分上乗せされる厚生年金を年間23万円として試算します(※2)。将来の支給水準を現在の約8割とした場合、2人合わせてご相談者様が65歳以降毎年230万円程度の年金受給が可能です(※実際にはご主人が1年早く受け取り始めますが、簡略化のために2人合わせて25年受給した場合として試算しています)
・ご主人の退職金: 2500万円
・貯蓄型保険の解約返戻金(1ドル100円と仮定): 6万ドル×100円=600万円

こちらを「老後費用として貯めておきたい金額」の公式に当てはめます。
(9000万円+750万円)―(5750万円+2500万円+600万円)=900万円

上記設定においては、900万円ほど65歳時にあれば、90歳まで大丈夫という結果となりました。しかし、退職金を使ってローンを完済したり、65歳以上もローン支払いが続く場合は計算が変わりますので、ご希望に合わせてシミュレーションしてみてください。

※1:平成30年1月26日厚生労働省発表「平成30年度の年金額改定について」より
※2:平均報酬月額を20万円、勤続年数を17年間として試算

iDeCoを活用して資産を育てる

900万円を今から27年間で準備するには、毎月約2.8万円の貯金をする必要がありますが、教育費がかかる間は老後資金の貯金ペースを落として、お子様が大学を卒業する17年後、20年後から順次ペースアップすると良いでしょう。

老後資産を作るのにうってつけなのが、運用益が非課税で60歳まで積立(運用は70歳まで)できるiDeCo(個人型確定拠出年金)です。掛金全額がすべて所得控除扱いとなるため、掛けている間、毎年節税ができる嬉しい制度です。運用商品には定期預金や投資信託がありますが、長期間の運用となりますので、一部投資信託を組み込み、世の中の経済成長とともに資産を育てていくのも良いでしょう。

まずはこのiDeCoで公務員の掛金上限額いっぱいの月1.2万円を積立していきましょう。そして上のお子様が卒業する17年後からはiDeCoとは別に預貯金などで毎月2.5万円を貯金、下のお子様が卒業する20年後からは貯金額を毎月5.9万円に増やすと、ご主人が65歳時点に900万円超作ることができます。iDeCoでの運用益は加味していませんので、状況によってはもう少し増やせるかも知れませんね。

住宅ローンは退職前に完済を目指す

住宅ローンについては前述のように、できるだけ収入が大きく減る退職前に完済を目指すと良いでしょう。もし65歳以降に完済予定でしたら、期間短縮型の繰り上げ返済をして少しでも早めたいところですね。退職金は老後の大切な生活費ですので、返済に充てるのは最小限にとどめられるよう計画してください。住宅ローン控除の還付金も繰り上げに充てると良いでしょう(金利が1%未満の場合は控除期間終了後まで貯めておいて一気に繰り上げるのも一手です)。

例えば、4200万円の住宅ローン(35年返済/金利1.2%と仮定)の場合、お手持ちの資産から300万円を返済し、今から毎年24万円ずつ繰り上げると、返済期間を約8年超短くすることが可能となります。ご契約の金融機関にて繰り上げ返済のシミュレーションができますので、一度されてみると良いですね。

お手元に現金を多く残しておくのが安心という場合は急いで繰り上げる必要はありませんが、手元にあると使ってしまうのが人というもの。手元に残す目安金額は、「1年以内に使う予定の金額+生活費の半年分くらい」が一般的ですが、ご相談者様ご夫妻が安心できる金額を残しつつ、繰上げ返済でローンの金利負担を減らすことに活用することも選択肢にぜひ入れてくださいね。

必要な金額を可視化して、価値観に一番合う選択を

以上、3つの資金別にお伝えしました。教育資金としてお2人分合わせて毎月3.6万円、および児童手当を、そして老後資金として毎月1.2万円をiDeCoで積立(一部運用しても可)、ローン返済用に月2万円、合計6.8万円の貯蓄が続けられると理想です。

パートに切り替えられたあとの収支を計算して考えてみてください。もし難しい場合は、削れるところはないか、パートに切り替えられるまでの間に少しずつお金の使い道を見直してください。また、上記試算はすべて仮定の数値を入れておりますので、ご主人と一緒に実際の数値を入れてシミュレーションすることも大事です。

私も2人の子供が小さい時、帰宅した時に家にいてあげたいと考え自営業を選びましたので、お気持ちがとてもわかります。高校生、中学生になった今、子どもの帰宅は連日夜遅く、夕方は少し寂しいくらいです。そんな日はあっという間にきましたので、ご相談者様もぜひご自身のキャリアプランも考えながら、一番価値観に合う選択をされると良いと思います。応援しています!

(鈴木さや子)



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