2018/01/23 18:00

「お金を儲けたい」という“欲”に我々はどう向き合うか

「お金を儲けたい」という“欲”に我々はどう向き合うか
「お金を儲けたい」という“欲”に我々はどう向き合うか

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は深野康彦氏がお答えします。

自分でも不思議だとは思うのですが、「お金儲け」することに対して躊躇してしまいます。私は小さいながら個人事業を営んでいるので、時折、うまくいけばかなり儲かりそうな仕事の話が舞い込むことがあるのですが、つい遠慮してしまいます。

幸いにも、ひとり暮らしで一般的な生活ができており、自分のなかではそれなりに生活にも満足しているのですが、他人からみるとかなり変に見えるらしく、彼女からも「あなたはおかしい」と、バカにされる始末。

どうしてこんな思考なのかを振り返ってみると、私はどこかで「自分が得をすれば、どこかで誰かが損をしているのではないか」と考えてしまっているようです。それによって、つい判断が鈍ってしまいます。こんな私にお金のプロの方から喝を入れていただきたいです。また、お金のプロの方のお金との向き合い方についてお話を聞かせてください。
(20代後半 独身 男性)

深野:お金儲けに対して躊躇されていてお困りのようですね。

確かに、「自分が得をすることで誰かがどこかで損をしているのではないか」という考え方も一理あるでしょう。

しかし、法を犯したり、人を蹴落としたりして儲けるのではなく、まっとうな仕事をしたのであれば、きちんと正当な対価をいただくべきです。

そして、正当な対価は第三者が判断するものではありません。自分自身が納得していれば儲けの多寡は問題ないといえるでしょう。

人間は欲があるから儲けたい

しかし、現実は上記のような哲学論・精神論通りにいかないから、ご質問者は悩まれているのだと思います。

なぜなら、私たちは仕事を行い、その対価(「儲け」と言い換えてもよい)を得て、生活を行っているからです。

お金がないギリギリの生活よりも、できればお金に余裕がある生活をしたいと誰もが思うものです。つまり、人間はもっとよくなりたいという向上心、平たくいえば「欲」があるから、誰もが儲けたいと考えるのです。

ご質問者の方は、この欲が小さいのかもしれません。

もし生涯一人で生きていくのであれば、生活できるだけの利益があるだけでよいのかもしれませんが、将来、結婚され子供が生まれるなど環境が変化すると、生活できるだけの利益では家族が納得しないでしょう。

どうしても「生活できるだけで構わない」という思いが捨てきれないのであれば、価値観が共有できる方を探して一緒になることです。

チャンスには限りがある

しかしながら、このようにご相談いただくくらいですから、「躊躇なくお金儲けができるように性格を変えたい」と考えられているのでしょう。性格をすぐに変えるのは難しいですが、まず言えるのは、お金を儲けるチャンスには限りがあるということです。

ましてや個人事業であれば、仕事を何十年も続けていく間、山あり谷ありで決して安定しません。

さらに、一生涯仕事を続けるわけにはいかない。言い換えれば、いつかはリタイアして年金だけの生活になるはずです。

残念ながら、年金だけでは普通の生活を送ることすら難しいのです。そのため、儲けられるときに儲けて蓄えを築いておき、利益を上げるのが難しいときには、その蓄えを取り崩すことで生活の質が大きく低下することを防ぐべきです。

お金儲けは悪いことではない

人は誰もが安定や安心を望みますが、残念ながら安定や安心が生涯続くことは難しいと言わざるを得ないのです。

だから、「いいとき=儲けやすいとき」に儲けておくことが必要です。私も起業して20年を超えましたが、収入は勤労者と比較するとかなり乱高下しています。

いいときにがんばり、厳しいときは次のよい局面に備えてさまざまな準備を行うなど、その時々の景気動向に合わせてメリハリをつけることが事業を続けてこられたコツだと思っています。

ご質問者の方は個人事業を営んでいるのですから、いいときには次の悪いときに備えて儲け、準備しておくというスタンスで商売に励んでいただきたいと思います。

儲けることは悪いことでではありません。むしろ、儲けられるときにしっかり儲けておかないと、後々、想像以上に大変になることを認識すべきです。

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