2017/11/25 18:00

世帯収入1300万「老後破産」の可能性はどれくらい?

世帯収入1300万「老後破産」の可能性はどれくらい?
世帯収入1300万「老後破産」の可能性はどれくらい?

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は野瀬大樹氏がお答えします。

今年、30年勤続のリフレッシュ休暇を取ることにしました。すでに子供2人は就職し、家計も独立しています。2年前から老後の資金を考慮して、投資信託などを始めました。現状の計画で問題ないか、専門家のご意見をお聞かせください。この休暇をよい機会に定年後の仕事や生き方をじっくりと考えてみるつもりです。

【現在の収入金額と支出金額】
年収は額面で1,200万円ほど。家内はアルバイトで月6万円程度の収入です。
基本的な生活費は月27万円です(食費、車、固定資産税、生活用品、水道光熱費、新聞通信)。

【今後の収入金額と予測される特別な支出】
2年後の役職定年後に年収は現在の8割ほどになる見込みです。定年は60歳で退職金は2,500万円、確定拠出年金が500万円程度の見込みです。また、60歳まで毎月20万円を財形や投資信託等にまわす計画です。

【保有する金融資産】
貯金は財形貯蓄が500万円、投資信託200万円、持株会500万円相当です。

【現在の負債(住宅ローン・借金など)】
住宅ローンは毎年150万円払い続けて、残りは250万円となりました。
子供2人の奨学金が合わせて150万円残っています。

【保険契約の有無】
500万円の変額保険終身型に加入し、65歳まで払い込み予定です。
医療保険はガン保険、夫婦合わせて毎月1万円程度、掛け捨て型です。
(50代後半 既婚・子供2人 男性)

野瀬:ご質問ありがとうございます。

破産の可能性は?

まずは収入支出面を見ていきましょう。年収は1,200万円とおうかがいしています。奥様のアルバイトと合わせると約1,300万円となり、手取はざっくり850万円といったところでしょうか。

厚生年金などの加入期間がかなり長いと想定して、年金受給額を見積り、将来のキャッシュフローをシミュレーションしました。

老後は貯金を取り崩す生活になりますが、退職金や投資の積立があるため、危機水準には至らず乗り切ることができると思います。

今のご年齢と年収で生活費を年350万円以下に抑えている点は非常に好感が持てます。私はそういう方が好きです。

こういった家計体質の方は滅多に家計破綻することはありません。ご安心してください。

金融資産は少し心配も

一方の資産形成面ですが、こちらは収入に比べると少し心配です。

ご質問者の方は年収は高いのですが、なぜか金融資産が非常に心許ないからです(もしかするとご提示いただいた金融資産に通常の銀行預金を含めていないのかもしれませんが……)。

仮に現時点で2,000万程度の銀行預金があれば、シミュレーションはまったくもって安泰なのですが、本当にゼロなのであれば、もう少しの積み増しがほしいのも事実です。

ひょっとするとほかの資産があるのかもしれませんが、少し気になりましたので意識するようにしてください。

さて、いったんまとめます。

・収入支出面は問題なし。老後に備えて家計がすでに圧縮されている点は好感。
・資産形成面は少し心許ない。もし本当に財形以外の貯金がゼロなのであれば、投資による積み増しを期待したいところ。

実際、90歳ぐらいで貯金額が数百万円まで目減りするのですが、投資残高に助けられ「貯蓄+投資」の残高が残っていますので、大きな問題にはなりません。しかし、このあたりの積み増しがもう少しできればと思いました。

ただ、50代後半になってから、これ以上の家計圧縮は難しいと思いますので、支出面の対応は最後の手段にしましょう。

この場合に意識したいのは、定年まで5年間のポートフォリオです。

定年までのポートフォリオ

現在の手取り850万円から、生活費350万円を引いた500万円が1年に貯蓄可能な額だとすると、現状の計画では年間で240万円が投資に、残りの260万円を貯金に回すことができます。

個人的には貯蓄と投資のポートフォリオは「6対4」をおすすめするのですが、ご質問者の場合、将来の資産を少し増やしたいので、「5対5」、もしくは「4対6」まで比率を変えてもよいかもしれません。

5年間だけ、毎年300万円ぐらいを投資信託などに回すイメージです。その後は投資には手をつけず、銘柄のリバランスだけをして、分配金などがあれば基本的に再投資します。

生活は年金をメインにし、足りない分だけ貯金を少しずつ取り崩すとよいでしょう。

幸いお子さんはもう2人とも独立されているので、大きな出費がかさむ心配もありません。安心はしつつ、油断もせずの意識で、計画通りに老後を迎えたいですね。

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