2018/01/08 18:00

「1000万円の使い道」に悩む30歳にお金のプロは“苦い顔”

「1000万円の使い道」に悩む30歳にお金のプロは“苦い顔”
「1000万円の使い道」に悩む30歳にお金のプロは“苦い顔”

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は深野康彦氏がお答えします。

今年30歳になる独身男です。現在は士業として事務所に雇われており年収は600万円ほど。借金、ローンはなく、不動産や車は所持していません。住まいは家賃8万7,000円の賃貸マンションです。金遣いは荒くないと思うのですが、遠距離恋愛中の恋人との交際費がかなりかさみ、毎月の収支は赤字でボーナスを入れてトントンといった状態です。

数年後には独立しようと考えています。現在の顧客の付き方から、独立した1年後には年収1,000万円程度になるだろうと勝手に試算しています。以前、外資系メーカーに勤めており年収1,000万を超えていた時期もあるため、年齢の割に資産は増え、全部で1,500万円程度です。そのうち外貨建ての社債を300万円、外国株のETFを200万円ほど長期で保有しています。残り1,000万円は、日本株の個別銘柄を短期売買して遊んでいます。

さて、本題に入らせていただきます。現在余っている約1,000万円の使い道として、中古マンションへの投資か、マッサージ店のFCに加盟し経営することを検討しています。中古マンションであれば、比較的土地勘がある江戸川区、江東区、墨田区、台東区あたりのワンルームマンションを1,000万円以内で購入できればと考えています。時間をかけて物件を選べば堅実な投資方法だと思うのですが、初心者の私が高値づかみしないか少し心配です。

マッサージ店のFCを選ぶ場合は、職場または自宅に比較的近い場所に店舗を構えて、可能な限り帰宅途中に顔を出したいと考えています。FCの運営元からいただいた資料によると、1,000~1,500万円ほどの初期投資が必要で、1~2年で回収できるそうです。なお、私自身は経営するのみでマッサージすることはありません。アドバイスいただけると幸いです。
(20代後半 独身 男性)

深野:余剰資金の使い道についてのご質問ありがとうございます。

早速回答に移らさせていただきますが、結論からお伝えすると、独立して収入などが安定するまでは、リスクを取った運用は控えたほうが賢明と思われてなりません。

収入の維持が最も難しいと心得よ

すでに独立されている方、また今後独立しようとしている方は、仕事で勤め人よりもリスクを取っています。たとえ同じ収入、同じ資産額を保有していたとしても、資産運用についてはリスクを抑えることを意識されるべきです。

ご質問を読ませていただくと、数年後に独立、独立1年後には1,000万円程度の収入を予測されています。現在のご年齢が20代後半であることから、30歳前後で独立されるイメージかと思います。

しかし、仮に当初は予測通りの収入になったとしても、それを何十年も維持していくことが最も大変であると認識しなければなりません。

今後のライフプランについてわからないため、あくまで一般論となりますが、公的年金を受け取る年齢まで働くとすると、35年間収入を維持していかなければならないのです。

35年の間に世の中は変化するでしょうし、リーマンショックのような世界同時不況が再び起こる可能性もあります。また、士業間の競争もあるはずです。

仕事の競争も激化するかも

お仕事の詳細はわかりかねますが、我が国は人口や企業数が減少する一方、士業人口は減少していないばかりか、逆に増えている状況です。

そのため、国内で士業を続けていくのは、今後より厳しい環境となると考えられます。

業界が異なるため参考にはならないかもしれませんが、私も独立し20年が経過しました。その間、紆余曲折ありましたが、いまだ安定にはほど遠い状況です。

独立して何十年も続けていくことは、それだけ大変だということを認識してください。

だからこそ、個人の資産運用はリスクを抑えるべきなのです。

不動産投資も楽な道ではない

余剰資金の運用先として、中古マンションの投資、FC加入によるマッサージ店の経営を検討されているようですが、投資金額が限られていることから条件のよいマンションを買うのは至難の業のような気がしてなりません。

また、日本では家が余っているにもかかわらず、新築物件が続々と供給されています。

完全な供給過多の状況のもと、はたして今後も安定した家賃収入を得られるでしょうか。

将来、売却すればよいと考えられていても、不動産は公設市場がないため相対取引です。買い手が現れない限りは売ることができません。言い換えれば証券などと比較して換金性が非常に劣るという点を認識しなければなりません。

そして、賃借人が見つからなくても、管理費や固定資産税などの保有コストがかかるということもお忘れなく。

経営元は“よい話”しかしないもの

マッサージ店の経営についても、「1~2年で投資資金を回収できる」と書かれていますが、説明会などではバラ色の収支や聞き心地のよいことしか説明されないのではないでしょうか。

マッサージ店や飲食店などは、流行っている店があると近辺に同じような店が増えるとも言われています。極端なFC運営元は、FCが儲かっていると聞くと近辺に直営店を出してFCを潰すことがあるとまで聞きます。

特別な施術ができるのであれば話は別ですが、一般的なマッサージ店だと特色がない分、厳しいような気がします。

できれば、すでにオーナーになっている方の話を聞いてみてはいかがでしょうか。

中古不動産投資、FCのマッサージ店について、それぞれのリスクを簡単に書きましたが、仮に投資される場合も、独立して安定した収入を得ることから始めるべきだと思います。

あるいは投資を優先されたいのであれば、独立を先延ばしにして、現在の職場勤務を続けるべきでしょう。

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