2017/10/03 11:30

「iDeCo×ズボラ投資」初心者のためのお金の話

「iDeCo×ズボラ投資」初心者のためのお金の話
「iDeCo×ズボラ投資」初心者のためのお金の話

2017年から加入対象が拡大したiDeCo(個人型確定拠出年金)。税制優遇が受けられるとあって気になるものの、「難しそう」と二の足を踏んでいる人も多いのでは?

そこで、iDeCoの制度説明から申し込み書の書き方までをマンガで解説した『マンガで分かるiDeCoのはじめ方 ライバルはイデ子!?』と、投資は難しく、面倒というイメージに一石を投じる『ズボラでも「投資」ってできますか?』の出版記念コラボセミナーに潜入してきました。

まずは、『マンガで分かるiDeCoのはじめ方 ライバルはイデ子!?』の著者のひとり、高山一恵氏が講演。
続いては、『ズボラでも「投資」ってできますか?』の著者・高橋忠寛氏が登壇します。
進行は、Money&You代表取締役でマネーコンサルタントの頼藤太希氏が担当です。第3部はこの3人でトークセッション、Q&Aタイムがありました。

iDeCoは節税しながら自分年金を作れる制度

第1部に登壇する高山一恵氏は、ファイナンシャルプランナーでMoney&You取締役。

高山一恵氏:まず、『マンガで分かるiDeCoのはじめ方 ライバルはイデ子!?』出版にいたった経緯を説明すると平成29年1月から制度改正がありまして、ほとんどの国民がiDeCoに加入できることとなりました。

iDeCoに関する問い合わせが非常に増えていることを、私も実感しています。ただ、制度にはすごく興味があるんだけれど、申込書の記入でつまづいてしまう人が非常に多いんです。
そこで、漫画形式でわかりやすく申し込みの書き方を説明できないかと思いました。

さて、そもそもiDeCoとは何でしょうか。今回、会場には初心者の方も金融のプロの方もいらっしゃって、一番やりにくいセミナーなんですけど(笑)本日は、あくまで初心者の方に向けて。プロの方は、復習がてら聞いていただければと思います。

iDeCoとは、個人型確定拠出年金。任意で個人の方が加入し、拠出するものです。
加入者自身が金融機関を選び、かつ、運用する商品も自身で選びます。
そのため、将来受け取る年金は、選んだ商品と運用で大きく変わってくるところが特徴になってくるのかなと思います。

名前に「年金」とついている通り、受け取りは60歳以降。
一時金か年金形式か、それらを併用する形で受け取るかを選べます。
ざっくりひと言で言ってしまえば、iDeCoとは、「節税しながら自分年金を作れる最強の制度」なんです。

税制優遇が最大のメリット

iDeCoのメリットとはなんでしょうか。
まず、1つ目のメリットは税制優遇。
掛け金の拠出時と商品の運用中、それから年金の受け取り時、3つの場面で税制優遇があります。

2つ目は、iDeCoで選べる金融商品の手数料が一般よりも安いため、お得に資産を作れること。
iDeCoで選べる商品は、定期預金、保険、投資信託があります。
投資信託には、信託報酬というコストがあるのですが、これが一般で売られている商品よりも、iDeCoにラインアップされている商品のほうが安くなっているんです。

3つ目は、先取りでお金を貯蓄できること。
iDeCoでは、毎月、皆さんが指定した口座から掛け金が引き落とされます。
私もファイナンシャルプランナーになって10年以上。多くのお客様の家計相談に乗りました。
お金が貯まる人と貯まらない人の違いは、“先取り”で貯蓄できるかどうか。
iDeCoなら、強制的・自動的に貯蓄できますから、意志が弱くても老後資金が作れます。

3つ挙げたなかでも最大のメリットが「節税」です。これには3つのポイントがあります。
まずひとつは、毎月の掛け金が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となり、所得控除にカウントすることができること。
その結果、所得税と住民税が減ります。
もうちょっと細かく言うと、所得税は還付され、住民税は翌年支払うものから安くなります。

2つ目は、運用中の利益が非課税になること。
通常、投資で利益が出た場合は、20.315%の税金がかかります。
iDeCoの場合、これがずっと非課税になるんです。その結果、効率よくお金を増やすことができます。

3つ目は、受け取るときですね。
一時金としてまとめて受け取るときは、退職所得控除が、年金として受け取るときは公的年金等控除が適応されます。

<メリット>
1:毎月の掛け金が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となり、所得控除にカウントすることができる
2:運用中の利益が非課税になること
3:一時金としてまとめて受け取るときは、退職所得控除、年金として受け取るときは公的年金等控除が適応

ここまでメリットばかりを挙げてきましたが、気になるデメリットはというと……。

気になるデメリットは?

1つ目は、老後資産を作る制度なので、基本的には60歳になるまで引き出せないという点。ただし、これは、強制的に老後資産が作れるとも言えます。とらえ方次第でしょう。

2つ目は、運用商品で投資信託を選択すると元本割れする可能があること。

3つ目は、預貯金口座とは異なり、口座管理料がかかること。
金融機関によって違いますが、だいたい年間2000円~7000円程度が必要です。

<デメリット>
1:基本的には60歳になるまで引き出せない
2:運用商品で投資信託を選択すると元本割れする可能があること
3:預貯金口座とは異なり、口座管理料がかかること

これらを踏まえたうえで、金融機関選びのポイントを解説しましょう。
まず、事務手数料が安いかどうか。
次に、商品のラインナップですね。
これは金融機関によって違ってきますので、皆さん見比べていただければと思います。
日本・先進国・新興国の3地域と、株式、債券、不動産の3資産にバランスよく投資できる商品が揃っているかがポイントになります。

3つ目は、投資信託のコストが安いかどうか。
先ほど申し上げたように、皆さんが投資信託を継続している間は、ずっと信託報酬というコストがかかります。
そのコストが安いかどうかをチェックしてください。

4つ目は、サービスがよいか。
これからiDeCoをやろうと考えている初心者の方は、ネットだけで申し込もうとすると、戸惑うことも多いかと思います。
そういうとき、店頭で加入相談できるのか、フォローアップ体制があるのかは大きなポイント。
また、会社によってはコールセンターの対応もだいぶ違ってきますので、そういったサービスの面もあわせて決めていただければと思います。

最後に、掛け金の上限、拠出限度額について。
掛け金には上限があり、拠出限度額は会社員・公務員・自営業で違ってきます。
自分がどこの属性で、上限額はいくらなのかチェックしていただければと思います。

『マンガで分かるiDeCoのはじめ方 ライバルはイデ子!?』のメインとなっているのが、申込書の書き方です。
会社員向け、公務員向け、自営業向け、それぞれの記入例を掲載しています。
また、私たちがお客様を見てきて感じた、つまずきポイントに関して解説を入れています。
記入でつまずいて半年放置した……という方もたくさんいらっしゃいます。ぜひ、チェックしていただければと思います。

お金に主体性がない日本人

高山一恵氏に続き、『ズボラでも「投資」ってできますか?』の著者、高橋忠寛氏が登壇。高橋氏はリンクマネーコンサルティング代表取締役。元メガバンク銀行員の経験をいかし、多くの顧客に助言する資産運用アドバイザーです。

高橋忠寛氏:まず、私の経歴から説明いたしますと……
私はかつてメガバンクの銀行員として10年ほど仕事をしていました。
個人から法人までの取引現場を見るなかで感じたのは、日本人はお金を主体的に管理していないということ。
金融機関に主導権を取られている方が多いんです。

個人のお客様と金融機関とでは、持っている情報量にギャップがあります。
言い方が悪いですが、お客様が「知らないこと」につけこまれている部分があるのではないかという現場も見てきました。
個人の方に金融教育・情報提供をする、お客様側につくアドバイザーが必要なのではないかと思い、3年前に独立しました。

ここで少し、ファイナンシャルプランナー(FP)の業務内容について解説します。
FPといっても、業態はさまざま。
資格を取っていなくてもFPと名乗ることはできますし、弁護士や医師のように特定の業務があるわけではありません。

FPの領域に含まれる業務内容の1つ目は、「商品提供」。
金融機関にお勤めだったり、保険の代理店の方がやっていたりします。この業態は、お金のプランニングで料金をいただいているわけではなく、あくまで商品を提供して、それに対する手数料を対価としていただいています。

2つ目は「実行支援」。これは、商品提供している人を紹介して、紹介料をもらうもの。

3つ目は「相談・顧問」。商品を売らず、お客様のアドバイスやサポートをするというものです。私の場合、この相談料・顧問料が会社の売り上げの8~9割を占めます。

これは何がよいか悪いかではなく、一口にFPといっても、いろんな立ち位置で仕事をしている方がいらっしゃるということ。
もしFPと何らかの仕事をするときがあったら、その方がどういう立ち位置なのかを意識しておかれるとよいと思います。

お金を狙われないために必要なこと

次に、『ズボラでも「投資」ってできますか?』の本についてお話しましょう。
サブタイトルが「元メガバンカーが教えるお金を守り、増やす超カンタンな方法」とあり、皆さん、投資の本かなと思われることでしょう。
ただ、投資の話は全体の4分の1程度。
残りは保険の話、不動産の話、確定拠出年金や税金の話と、お金まわり全般の内容をまとめております。

本書では、「あなたのお金を狙っている人たちがいます」といっていますが、
私は、まっとうな金融機関の営業マンが、お客様のためにならない商品を販売している現場を見てきました。
金融庁も「これまでの金融サービスは、金融機関側の利益を獲得するもので、お客様のためのものになっていない」と指摘するほど、改革が必要な状況なのです。

本に沿って説明すると
①『投資』って、やったほうがいいんですか? ――自分の資産を守る『運用』方法」。

②『掛け捨ての保険』って、もったいないですよね? ――お金を無駄にしない『保険』の選び方」と続きますが、
今、貯蓄性のある保険を勧めている人は、保険会社の営業マンか、保険会社からお金をもらって活動しているFPでしょう。
貯蓄性のある保険は高コストであり、資産形成にそぐわないというのが、金融の専門家の意見です。

③「やっぱり家は、購入したほうが得ですか? ――自分の生き方に合った『不動産』の選択」。
持ち家と賃貸はどっちが損か得かとはよく言われますが、損得を考えてもしょうがない。
住宅メーカーや不動産会社発信の情報では「買ったほうがよい」という結論になることが多いと思います。
しかし、あくまでその人のライフスタイルや価値観で決めればいいんじゃないでしょうか。

では、書名にもなっている「ズボラな人でも投資できるのか?」「ズボラな人におすすめな投資方法は?」については、次回、解説していきます。

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『マンガでわかるiDeCoのはじめ方 ライバルはイデ子!?』頼藤太希・高山一恵 著



iDeCo(個人型確定拠出年金)の申込方法がマンガでわかるiDeCoの本。iDeCoは、所得控除という大きなメリットがあるけれど、専門用語だらけで、申込みに至らず、途中であきらめてしまう人も続出。誰でもiDeCoのメリットがわかり、申込書もカンタンに書けるようになるのが本書。著者は、申込書類の書き方セミナーで人気の講師。

ズボラでも「投資」って、できますか? 高橋忠寛 著

リスクは超コワイ!でも銀行だけっていうのもなんか不安という人へ。誰でもわかる投資、保険なら何が大丈夫?確定拠出年金って? 元メガバンカーが教える お金を守り、増やす超カンタンな方法を解説。

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