2018/03/11 18:00

子供3人を抱えるシングルマザー、不安な老後にどう備える?

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はプロのFPとして活躍する川口幸子氏がお答えします。

40歳のシングルマザーで、3人の子供がいます。現在の収入は、手取り月13万円、ボーナス年2回×20万円、養育費月12万円です。貯蓄が1,000万円(財産分与分)ありますが、今後手取りが増える可能性はありません。今は養育費で生活できていますが、養育費が終わった後の生活から老後が心配です。子供は奨学金を借りる予定です。養育費がある間になるべく貯金に回す予定ですが、今よりそんなに増やせないと思います。貯金には手を付けるつもりはありませんが、老後資金などのアドバイスをお願いします。

〈相談者プロフィール〉
・女性、40歳、バツイチ、子供3人(大学生・高3・中3)
・職業:会社員
・居住形態:賃貸
・住んでいる地域:鳥取県
・手取り年収:196万円
・毎月の支出目安:20万円

川口:3人のお子様を育てながらお仕事をされていくことは大変ですよね。

奨学金は借金、借りる前によく考えて

今回、お子様の学費については奨学金を借りていく予定とのことですが、奨学金を借りるにしても返すお金(借金)ですので、大学費用がどれくらいかかるかについては確認をされておいたほうが良いと思います。

日本政策金融公庫の調査によりますと、平成27年度の授業料を除いた大学の入学費用(入学金、寄付金、受験料等)の平均は102.6万円。国公私立別では、国公立81.9万円、私立文系で106.7万円、私立理系で106.0万円ほどになります。

その上で在学費用(授業料、通学費、教材費、塾・習い事等含む)の平均は1年間で141.1万円。国公私立別では、国公立93.9万円、私立文系で142.2万円、私立理系で178.0万円ほどかかっております。

トータルで見ると、大学4年間でかかる費用は平均で667万円、国公私立別では国公立大学は457.5万円、私立文系で675.5万円、私立理系で818万円ほどになります。

昨今、教育費の負担は昔と比べかなり多くなってきており、奨学金の未納率も高くなってきております。

自分たちの人生なので選ぶのは子供ですが、奨学金を借りるということは社会人に向けてかなりの借金を背負うことになるので、その辺をしっかりと話をした上で奨学金の利用を検討されたほうが良いと思います。

老齢年数から老後資金を見積もる

さて、本題の老後資金ですが、目標となる額を決めて、そこに向けてプランニングをしていくことが重要です。

目標額を決めるために65歳からの平均余命より老齢年数を割り出します。厚生労働省の平成26年簡易生命表によると、65歳時点の女性の平均余命は24.18歳なので平均寿命は89.18歳になり、老後期間は約25年になります。

現在、女性の2人に1人は90歳を迎えているので、最低でも90歳までは意識されたほうが良いです。10年で3歳ほど寿命が延びておりますので、長生きすることを前提に、老後の年数は見積もる必要があります。

老後の生活費、いくらかかる?

次に老後の生活費ですが、平成28年度の生命保険文化センターの調査では、単身者の最低限の老後の生活費は出ておりませんが、夫婦2人暮らしの場合の生活費が22万円とありましたので、単純に半分した11万円としますと、老後の生活費は11万円×12ヵ月×25年=3,300万円となります。

賃貸の場合は、この額に家賃等の費用もかかりますので、お住いの場所にもよりますが家賃を5万円としますと、5万円×12ヵ月×25年=1,500万円が別途必要となります。合わせますと、3,300万円+1,500万円=4,800万円は必要となります。

4,800万円という数字はかなり大きい額ですが、これでも少なく見積もっている額になりますので、もう少しかかるという認識を持つ必要があります。

ただ、この額を全部貯めなくてはならないというわけではありません。ここから公的年金、貯蓄、退職金などを差し引いた額が、老後に向けて用意をしたほうが良い老後資金となります。

年収300万円なら給付年金は月11.7万円?

公的年金についてですが、会社員で22歳から60歳まで勤められた方の平均年収から年金受取額(月額)を試算しますと、年収300万円、400万円、500万円ですと、それぞれ11.7万円、13.4万円、15.1万円となります。この給付は現行、65歳より受けることができますが、年金を支える生産年齢人口が減っていくことを考えますと、満額受け取るのは難しいと思われます。

このほかは預貯金や退職金などで賄い、足りない分を貯蓄などで資産形成していくことになります。

ご相談者様の場合、仮に年金が11.7万円給付されたとすると、年金受取額は11.7万円×12ヵ月×25年=3,300万円となります。現在の貯金を合わせますと4,300万円となり、老後資金はあと500万円ほど貯めれば計算上は賄えることになります。

ご相談者様はあと7年で養育費が終わることになります(末子が大学を現役で入学して卒業することを前提にした場合)。48歳から65歳までの17年間かけて500万円を貯めることができれば、老後資金は賄えることになります。

47歳から65歳まで毎月約2.5万円を貯蓄することができればカバーは可能ですが、前述の通り年金の給付削減があった場合や物価上昇による貨幣価値の下落などがあった場合は、老後資金の不足が起こりえますので、なるべく多くの老後資金をご用意することをおすすめいたします。

老後の資産は単に貯蓄をするだけでなく、運用などをして資産を働かせることも検討されてみてはいかがでしょうか。個人型確定拠出年金(iDeCo)や、つみたてNISA、生命保険、個人年金保険など、節税をしながら資産運用することができる金融商品もございます。それぞれ特徴がございますので、一度お調べになってみるとよろしいかと思います。

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