日の出ふ頭が大変身、野村不“プラウド流開発”の勝算
大正14年(1925年)、東京港で最初のふ頭施設として誕生した「日の出ふ頭」。今も平屋の倉庫が並んでいますが、その一方で水上バスなど東京港内を行き来する舟運の拠点にもなっています。
そんな東京港最古のふ頭が来年夏、大きく生まれ変わろうとしています。再開発計画を主導するのは、東京都港湾局から用地使用許可を受けた、不動産大手の野村不動産グループです。
同社は5月22日、日の出ふ頭の小型船ターミナル整備計画を公表。船客の待合所のほか、飲食店や芝生広場などを含めた概要を明らかにしました。「プラウド」ブランドのマンション開発で知られる野村不動産は、日の出ふ頭をどう変えようとしているのでしょうか。
あえて飾り気のない建物にした理由
「地元の人と話している中で、東京港で最も古いふ頭という日の出ふ頭のアイデンティティをデザインに入れてほしい、との要望を受けました。そのイメージに違和感のないデザインにしました」
こう話すのは、野村不動産・芝浦プロジェクト企画部の井組正嗣さん。同社が公開した新生日の出ふ頭の完成予想図(上画像)は、米国サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフを思い起こさせる、飾り気のない外観が特徴的です。