2017/11/20 10:30

禅僧が禅語で語る、感謝とは? Vol.1 「縁起」

みなさん、こんにちは。
東京深川のお寺で副住職をしている向井真人(むかいまひと)と申します。
今日から4回にわたり、「感謝」について考えてみたいと思います。

私は禅宗である臨済宗の僧侶なので、禅僧として修行をしてきました。
みなさまには「禅語」を通して、感謝についてお伝えします。

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そもそも、禅語とは何でしょう?
読んで字のごとく、「禅を語る言葉」です。ここでは、禅僧が「禅について表現したい、禅を表したい」と語った言葉はすべて禅語としたいと思います。

「禅は自分で体験してわかる、理解する、実感するもの」。お釈迦様が悩み、修行の果てに悟ったことを追体験するのが禅宗です。言葉を聞いてわかったような気がするだけではなく、禅とは実際に行動をして「実感すること、腑落ちすること」が重要なのです。

ですから、4回にわたってお届けする「感謝」についても、頭で理解するだけでなく、ぜひ行動し、実感していただけると嬉しいです。

ではまず、「感謝」について考えてみましょう。
感謝とは何でしょうか?
「感」は心が動くこと。「謝」は謝意を表します。謝意はありがとう、という気持ちもごめんなさい、という気持ちも含みます。
ですから、心が動いて「ありがとう」と言う。心が動いて「ごめんなさい」と言うことが感謝なのです

感謝はしないよりした方がいい、と何となく感じているかもしれません。もちろん感謝はした方がいい。なぜでしょう?

それは、誰かのために何かをする原動力になるからです。プラスの繋がりを持とうとするきっかけになるからです。そして、そのことで自分の心も潤います。いいことをすると、「それは気持ちいいことだ」と気づくことができます。

感謝とは、人間に大切なエネルギー補給なのです。

では早速、今週の「感謝にまつわる禅語」をご紹介しましょう。

01.縁起


1つめは「えんぎ」です。
縁起がいい、縁起が悪いという時に使う言葉かもしれませんが
「縁がつながる」とイメージしてみてください。
そして、みなさまにぜひ、これを機会に、さまざまなものに「ご縁」を感じていただき、「ご縁ですね」という言葉を使っていただければと思います。

仏教は、縁起の法則によって成り立っています。
原因と結果、因果の法則の「橋渡し」をしているのが「縁」
縁がつながると、因果がつながったように見えます。

たとえば、私のお寺では定期的にヨガ教室を行なっています。
なぜヨガ教室を開催するという「結果」が生み出されるのでしょうか。
それは、
●私がヨガの先生に出会う
●参加者の人たちが「開催のお知らせ」に気づく
●全員がスケジュールを調整する
●無事にお寺まで辿りつく
●体調も悪くならず、ヨガを楽しむ
といった、ひとつひとつの「ご縁」がつながったからです。

どれかひとつでも欠けたら、ヨガ教室は開催されません。
○先生が見つからなかったら
○誰もお知らせに気づかなかったら
○スケジュールが全員合わなかったら
○お寺に来るまでにアクシデントがあったら
○気分が悪くなってヨガができなかったら

お分かりでしょうか。
何かの結果とは、すべて「ご縁」の積み重ねなのですね。一見、当たり前のように見える些細なことに目を向けると、感謝の念が湧いてきませんか?

今、みなさんが見ているスマホやPCは、あの日、あのお店で買うという「ご縁」があったから、あるいは会社で支給されるという「ご縁」があったから今こうして見ているのです。

自分を取り巻く環境は、すべて「ご縁」によって成り立っています。
そのひとつひとつの小さなご縁に、感謝してみましょう。

mukaisan_profile.jpg向井真人
(むかい・まひと)さん
臨済宗妙心寺派 長光山陽岳寺 副住職

1985年東京生まれ。2010年、禅寺である円覚寺専門道場から、深川の陽岳寺に移る。同年副住職に。門前仲町にあるお寺で坐禅会やヨガ、お茶の会などを定期的に開催。お寺ボードゲーム「御朱印あつめ」「WAになって語ろう」なども企画製作している。

「臨済宗妙心寺派 長光山陽岳寺」
住所:東京都江東区深川2-16-27
 TEL:03-3641-1580

アクセス:地下鉄メトロ東西線・都営大江戸線「門前仲町駅」より徒歩3分

※ゲームの会やお茶会などのイベント情報は、ようがくじ「不二の会(ぷにの会)」

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