2018/02/21 07:20

3秒毎に見える心の動き 映画『ぼくの名前はズッキーニ』

(C)RITA PRODUCTIONS / BLUE SPIRIT PRODUCTIONS / GEBEKA FILMS / KNM / RTS SSR / FRANCE 3 CINEMA / RHONES-ALPES CINEMA / HELIUM FILMS / 2016
(C)RITA PRODUCTIONS / BLUE SPIRIT PRODUCTIONS / GEBEKA FILMS / KNM / RTS SSR / FRANCE 3 CINEMA / RHONES-ALPES CINEMA / HELIUM FILMS / 2016

 虐待や移民の親の強制送還など、さまざまな事情で施設で暮らすようになった子供たち。その心の動きを鮮やかに描いた、『ぼくの名前はズッキーニ』の上映が始まった。人形を使ったストップモーション・アニメーションの温かさと朴とつとしたセリフは、困難に立ち向かう子供たちに向けたエールでもあるが、人形がフレームごとに刻んでいく気持ちの動きは、緩やかでありながら鮮烈。大人の心もわし掴みにする作品だ。

 ビールばかり飲んでいる母親を、誤って死なせてしまった9歳のイカ―ル。施設に行っても、ママが彼を呼ぶ時に使っていた「クルジェット(ズッキーニの意)」という愛称を大事にし、ビールの空き缶と、父親を描いた凧が宝物。そんなクルジェットを仲間に迎え入れる施設の子供たちも、肌の色から性格、抱える事情までさまざまで、現代社会の縮図のようだ。

 54体の人形を使い、3秒ずつのリズムで8か月以上の時間をかけて撮影を重ねた70分。フレームごとに少しずつ位置を変えてできる映像の流れは、絶えず呼吸するヒトの動きではないからこそ、その3秒ごとに微妙に変化する子供たちの魂が一つずつ刻まれている。大きな目とまばたき、ぎこちない手の動き、少しだけ開いた口元が語る“その瞬間“の子供たちの気持ちがずっしりと響く。ストップモーション・アニメーションだからこそ、刹那ごとに写し取られた気持ちの緩急が、しっかりと観客に手渡される。

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