2018/03/14 07:10

心の遠さを残酷に描く ハネケ監督の新作『ハッピーエンド』

© 2017 LES FILMS DU LOSANGE - X FILME CREATIVE POOL Entertainment GmbH -WEGA FILM - ARTE FRANCE CINEMA - FRANCE 3 CINEMA - WESTDEUTSCHER RUNDFUNK- BAYERISCHER RUNDFUNK- ARTE - ORF
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 内なる過激さがじわじわと迫る。何不自由なく、一見静かに暮らす人々の内面にある、目に見えない暴力性、それを自覚しながら意識的に盲目になる“人間らしさ”に、頬を打たれるような作品だ。名匠、ミヒャエル・ハネケ監督の『ハッピーエンド』が公開された。

 舞台はフランス・カレー。イギリスに渡りたい難民たちが集まるキャンプで知られた、フランス北部の町だ。その町の邸宅に住むロラン家。高齢の家長と、家業の建設業を継いだ娘、その息子たちの家族。ジャン=ルイ・トランティニャンやイザベル・ユペールなど、ベテラン俳優が見せる心の機微はもちろん、しばしば登場する携帯電話の画面と、つづられていくSNSメッセージの活字が、特別な役割を担っている。

 少女がスマホでこっそり撮影する母親の映像は、親子のとてつもない精神的距離を見事に映し出し、父親と愛人のチャットの活字も、“見知らぬ”家族の姿と、その遠さをつづる。手を伸ばせば触れられる距離にいる家族が、いかに遠い存在になり得るかを、スマホというツールが描き出す。

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