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2019/11/22 16:00

【川本三郎氏書評】昭和史と天皇制で読み解く松本清張

『「松本清張」で読む昭和史』原武史・著
『「松本清張」で読む昭和史』原武史・著

【書評】『「松本清張」で読む昭和史』/原武史・著/NHK出版新書/800円+税
【評者】川本三郎(評論家)

 松本清張を論じるのは難しい。活動範囲がミステリにとどまらず時代小説、ノンフィクションと広く、テーマも古代史から昭和史まで多岐にわたっているから論じる側にも相当な知識を必要とする。

 その点、日本政治思想史を専門とする原武史氏はうってつけの論者だろう。清張論というとどうしてもミステリ中心になっていたが、本書は昭和史と天皇制という清張の大きな核をおさえていて実に新鮮。『点と線』『砂の器』『日本の黒い霧』『昭和史発掘』『神々の乱心』の五冊が論じられる。

 まず『点と線』。鉄道好きの著者らしくトリックに利用された「あさかぜ」が当時の最先端を行く特急列車だったことを指摘する。高度経済成長期を象徴している。さらに著者は物語の発端となる福岡県の香椎に着目する。ここは謎の多い巫女的な皇后、神功皇后ゆかりの地。犯人のうしろにいる女性の存在と、この神功皇后の存在を重ね合わせる論は面白い。

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