わき汗をケアする男性増加中 わき毛処理に制汗剤も
薄着の季節が近づくと、むだ毛の手入れが本格化する。とくに「わき」は、汗とニオイを抑えるため、丁寧に手入れするほうがよいと言われている。最近は、女性だけでなく男性もわき毛を剃ったり、量を減らして整える傾向が出てきた。わき毛の手入れは、本当に汗とニオイの対策になるのか。
「わき毛の量と、ニオイには関連性があります」と、わきが・体臭・多汗専門医として知られる五味クリニックの五味常明院長は指摘する。
「わきには汗腺、とくにニオイが強くなる汗を出すアポクリン腺が集中してあります。そこから出た汗はわき毛によって濃度が高まります。そして、エクリン腺からの汗と混ざり、毛を伝って拡散されます。さらに、皮膚の上にある常在菌と混ざることでもニオイを強めます。わき毛が濃いほどニオイの濃縮と拡散の力が強くなるので、わき毛を剃ったり、短くすることは、ニオイ対策として意味があります」
人間の汗はエクリン腺とアポクリン腺、2種類の汗腺から出てくる。エクリン腺から出る汗は水っぽくさらさらしているが、アポクリン腺からの汗は皮脂や細菌などと混ざることによって、独特のニオイを作り出す。わきから出る汗はアポクリン腺由来が多いため、強いニオイを発生させやすい。そう考えると、ニオイに敏感な現代で、わきやわき毛の手入れをするのは、当然のようにも思われる。