2017/08/18 16:00

野口英世 米国留学中の口癖は「俺は会津のサムライ」だった

逆境を跳ね返しノーベル賞候補に AP/AFLO
逆境を跳ね返しノーベル賞候補に AP/AFLO

 薩長藩閥が権勢を拡大した明治の日本。歴史家・八柏龍紀氏は「賊軍として長く不遇をかこちながらも、官軍権力への反骨精神をバネに近代日本の礎を築いてきた人々がいたことを忘れてはならない」と指摘する。ここでは野口英世を紹介する。

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 子供向けの偉人伝でおなじみの野口英世は、福島県耶麻郡三ツ和村(現耶麻郡猪苗代町)で生まれた。

 この地は戊辰戦争で会津軍と新政府軍が戦った母成峠に近く、新政府軍はここから若松城下まで一気に突入した。野口は終生、自身の出自を意識しており、米国留学中の口癖は「俺は会津のサムライ」だったという。

 そんな野口は1歳半の時、囲炉裏に落ちて左手に大やけどを負ったが、そのハンデを乗り越えて医学の道に邁進。細菌学者として大成したこれが世間に広まる偉人伝の内容だが、実像は少し異なる。

 野口は研究熱心で知られる一方、知人に金を借りては放蕩を繰り返した。清国でペストが流行した際、政府から支給された支度金を借金取りに回収され、その後知人に泣きついて用立てた資金を芸者遊びで使い果たすような人物だった。

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