2017/09/05 07:00

【著者に訊け】佐々木譲氏 道警シリーズ8弾『真夏の雷管』

道警シリーズ第8弾を完成させた佐々木譲氏
道警シリーズ第8弾を完成させた佐々木譲氏

【著者に訊け】佐々木譲氏/『真夏の雷管』/角川春樹事務所/1600円+税

 夏休みのある日。鉄道模型も扱う札幌狸小路の老舗煙管(キセル)店で工具を万引きした小学6年生が補導された。同じ頃、藻岩山麓通りの園芸店では水耕栽培の追肥となる硝安、約30kgが消失。しかし補導された少年は北海道警大通署生活安全課〈小島百合〉の前から姿を消し、一方、盗まれた硝安=硝酸アンモニウムからは爆弾も作れることを、刑事三課の〈佐伯宏一〉は掴む。

 佐々木譲著『真夏の雷管』はこの2つの〈小さな事案〉を起点に、少年とある男が共有した孤独の顛末を追う。冒頭、JR苗穂駅に程近い跨線橋(こせんきょう)で列車を眺めながら、男は言った。〈鉄道が好きなのかい?〉〈うん〉〈ぼくも好きだよ。子供のころからずっと好きだった〉……たったそれだけの出会いが札幌中を危機に陥れるとは、もちろんこの時はまだ誰も想像していない。

「道警シリーズ」も本書でいよいよ第8作。狸小路に佇むジャズバー〈ブラックバード〉には、〈津久井卓〉〈長正寺武史〉〈新宮昌樹〉らお馴染のメンバーが集い、前作『憂いなき街』でとうとう結ばれた小島と佐伯は時おり朝食を共にする仲、傷心の津久井は長正寺共々機動捜査隊で鋭意活躍中だ。

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