2017/11/18 16:00

漂白された頭部と白髪ひげのドラえもんを画家が描いた意図

町田久美作『星霜』 (c)Kumi Machida (c)Fujiko-Pro
町田久美作『星霜』 (c)Kumi Machida (c)Fujiko-Pro

「あなたのドラえもんをつくってください」とのメッセージを受け取った28組のアーティストによる新作を集めた「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」。画家の町田久美さんによる絵画『星霜』は、和紙に墨で描かれた日本画。力強い輪郭線は超微細なドットと線の集積で、鼻のラインだけでも1~2週間かけている力作だ。町田さんが同作について語る。

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『ドラえもん』は『コロコロコミック』の創刊号(1977年)から読んでいて、横向きの顔は歴代の表紙デザインのひとつなんです。このむにっと輪郭からはみ出る唇のラインがたまらなく好きで、ここをしっかり描いてみたいと思ったのも、横顔を選んだ理由です。

 私より1年早く生まれたドラえもんは現代の子供たちにも変わらず愛され、きっとこの先の未来でも子供たちに愛されていく。そうした普遍的な存在への愛情を込めて、作品を『星霜』と名付けました。

 物語の世界でも、ドラえもんは人類が滅亡しても幾星霜を経て生き続けるでしょう。切ないような孤独を抱えながらもセンチメンタルな気持ちをグッと堪えて、時を凝視する──そんなドラえもんのイメージを横顔の佇まいで、長い歳月を生きた先の姿を漂白された頭部や“白髪”になったひげで表現しています。

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