2018/01/05 11:00

外山滋比古氏 「AIを使う側で老人が知恵を生かす出番」

『老いの整理学』を上梓した外山滋比古氏
『老いの整理学』を上梓した外山滋比古氏

【著者に訊け】外山滋比古氏/『老いの整理学』/扶桑社文庫/600円+税

 大正12年生まれの94歳。空前のロングセラー『思考の整理学』(1983年・現在114刷)等で知られるお茶の水女子大学名誉教授・外山滋比古氏には、つい最近、また新しい友人ができた。

「彼はうちのマンションのオーナーで、まだ70代かな。実に博識で話題豊富だから、近頃は毎朝、散歩帰りに彼と議論するのが、楽しくて」

 視力や聴力こそ多少衰えたものの、今なお動くところは全て動かす〈五体の散歩〉を欠かさない賢人は、先日文庫化された『老いの整理学』について訊く間も政治や科学、文化芸能まで興味の赴くまま話を進めた。〈忘れるがカチ〉〈ゆっくり急げ〉〈華麗なる加齢〉等々、その思考術は一貫した逆張り。世間や常識の類を悉く疑い、むしろそれらを裏返した逆転の発想に、新たな知恵を見出そうとする。

 老いも未知の局面である以上、生き抜くには新たな知恵が必要だ。新しいこと、変わることを、真の知性は何ら恐れないのである。

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