2018/04/07 07:00

戦国武将を乗せた馬、スピード遅く10分走ればもう限界

有名な騎馬軍団は「ポニー程度」の大きさだった(時事通信フォト)
有名な騎馬軍団は「ポニー程度」の大きさだった(時事通信フォト)

 武田信玄や上杉謙信、坂本龍馬の名前を高校歴史教科書から削除する案が出され、物議を醸している。暗記中心の歴史学習を改めて思考力を育てるためというが、現代でもファンの多い歴史英雄たちが教科書から消えてしまうのは、何とも味気ない。歴史の思考力を育てるのであれば、単なる数字や言葉の暗記ではなく、物語のように学べるエピソードを授業で教えるべきではないか。その一例として、歴史作家の島崎晋氏が武田騎馬軍団にまつわるエピソードを紹介する。

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 武田の騎馬軍団といえば、真っ先に脳裏に浮かぶのはNHKの大河ドラマや黒澤映画などの戦闘シーンである。甲冑に身を固めた武者を乗せた軍馬が敵軍目指して大挙疾駆する姿は勇壮そのもの。大地を震わす馬蹄の響きを聞くだけでも心躍る気分になる。実際の戦場での迫力はさらに凄かったに違いないと思いたいが、どうやらそれは現代人の勝手な想像のようである。

 そもそも現在撮影に使用されるのはサラブレッドやアングロアラブなどの洋種馬で、洋種馬の繁殖は明治四〇年(一九〇七)、岩手県の小岩井農場が輸入したことに始まる。それ以前にいたのは道産子(どさんこ)の名で親しまれる北海道和種や木曾馬など七種のみで、サラブレッドと比べればどれも小さく、軍馬として見劣りのすることは否めなかった。

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