2018/06/04 16:00

「スケベニンゲンって言ってみろ」はナチス工作員識別法

評論家の呉智英氏
評論家の呉智英氏

 どんな人間にもスケベな要素はあるのに、良い方にも悪い方にも利用するのが人間だ。評論家の呉智英氏が、過去、人間が行ってきた発音による識別法などを振り返り、些細なことで人生を変えてしまう事例について考えた。

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「週刊新潮」に医師で評論家の里見清一がエッセイ『医の中の蛙』を連載している。五月三十一日号のタイトルは「スケベオヤジは死なず」。報道が相次ぐセクハラ事件を論じ「オヤジはすべてスケベであり、世の中はそれを利用しようという企みに満ち満ちている」とする。確かに、ポルノ産業だろうと出版界だろうと「スケベ根性を利用」している。好色を「完全に排除した人間関係」は存在しない以上、これを認めた上でその品格を保たねばならないという論旨である。

 まさにその通り。好色にも品格が必要だし、スケベオヤジの利用、いや悪用にも警戒が必要だろう。

 この三月に出た早瀬圭一『老いぼれ記者魂』(幻戯書房)を読むと、実際にスケベオヤジを利用しようと企んだハニートラップ事件があるのだと分かる。苦言を呈すると、この本は書名がよくない。この書名では老記者のジャーナリズム批判の本のように読める。だが、本書は一九七三年に起きた青山学院大学春木教授事件の真相を一記者の立場から半生かけて追った記録である。

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