2018/09/19 16:00

三大疾病は「AB型」の発症リスク高い 「O型」が低い理由

血液型でかかりやすい病気が違う
血液型でかかりやすい病気が違う

 血液型と言えば、日本では「性格診断」や「占い」のイメージが強い。だが、海外の医療機関では、血液型によって「病気リスク」が変わるという相関関係が最新研究によって明らかにされつつある。

 血液型と病気との関係を理解するうえで重要なのは、それぞれの血液型が、血漿中に異なる「抗体」を持つことだ。抗体は、ウイルスや細菌などの異物を体内から追い出すはたらきを持つ。東京大学医学部付属病院放射線科准教授の中川恵一医師が解説する。

「研究が進められている段階なので断言はできませんが、それぞれの血液型が異なる抗体を持っていることが、病気の発症リスクと関わっているのではないかと考えられています」

 例えば、がんとともに三大疾病とされる「心疾患」と「脳卒中」については、「AB型」のリスクが高いという研究結果が続々と報告されている。

 2010年に米ハーバード大学が約9万人を対象に行なった調査によれば、「冠動脈心疾患」のリスクは、最も低いO型に比べ、AB型が1.23倍高いことが分かっている(同調査では、B型の発症リスクもO型より1.15倍高かった)。

 さらに、2014年に米バーモント大学が約3万人を対象に行なった調査によれば、AB型は「脳卒中」のリスクが、最も低いO型に比べて1.83倍高かった。

「血栓症」も、最もかかりにくいO型に比べ、AB型のリスクが2.24倍高いことが、2016年のスウェーデン・カロリンスカ大などによる研究で分かっている。

 これらの研究結果を見ると、O型の発症リスクが低くなっている。その理由について、東京医科歯科大学医学部付属病院救急センター特任助教の高山渉医師が解説する。

「O型の血液は、他の血液型に比べて固まりにくいと考えられているのです。血液には、止血に関連する『凝固因子』という物質があります。O型は、凝固因子のうちのひとつが他の血液型より30%ほど少ないことが証明されています。血液が固まりにくいため血栓ができにくく、心疾患や脳卒中が起こりづらくなっていると考えられます」

 ただし、血液が固まりにくいことは、他方でリスクを生む。高山医師らの研究グループは、重症の大ケガで救急搬送されたO型患者は、それ以外の血液型の患者に比べ、死亡率が2倍以上高いという研究結果を報告している。

 同研究は、2013~2016年度に入院が必要となった重症のケガで東京医科歯科大学など2病院に救急搬送された901名の患者データを分析。救急処置もむなしく命を落とした患者の死亡率は、O型が28%だったのに対し、O型以外は11%だったのだ。

「怪我で血管が破れると血液中の血小板が集まって傷をふさぎますが、O型の人は、血小板をくっつけるはたらきを助ける凝固因子が少ない。それが原因で止血しにくくなり、他の血液型より高い死亡率となった可能性があります」(同前)

※週刊ポスト2018年9月21・28日号

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