2019/01/21 07:00

【書評】『いまどきの納骨堂』を作家・桜木紫乃がレビュー

作家・桜木紫乃さんが遺骨をめぐる思いを体感
作家・桜木紫乃さんが遺骨をめぐる思いを体感

【書評】
『いまどきの納骨堂 変わりゆく供養とお墓のカタチ』/井上理津子・著/小学館/1296円

【評者】桜木紫乃(さくらぎ・しの)/1965年北海道生まれ。2002年「雪虫」でオール讀物新人賞を受賞。2007年、同作を収録した『氷平線』でデビュー。2013年『ラブレス』で島清恋愛文学賞、『ホテルローヤル』で直木賞を受賞。近著に『光まで5分』『ふたりぐらし』など。

 常々子供たちには「(夫と私どちらか)片方がいるあいだは骨と一緒に暮らすけれども、どっちも死んだらガラポンみたいによく混ぜて、景色のいいところに散骨して」と言っていた。なぜそんなことを言うのかの理由は正直なところ曖昧だったが、本書によって今は何かしらの答えを得たような気分でいる。

 私ごとではありますが──先日実家に帰ったら、珍しく仏間のふすまが閉じられていた。死んだ祖父母はそれぞれ寺の檀家総代と新興宗教の熱心な信者だったため、ふたりが亡くなってからも実家の仏壇は畳一畳ぶんでひと部屋占領。実家に帰ったらまずお参り、というのは体に染みついた習慣だったのでその日ばかりは「おや?」と。父は「お参りはもういいんだ」と言う。おやおや? そこで語られたのが「仏壇はもうない」ということだった。海の見える共同墓地にあった墓は、祖父が生前墓じまいしており、その息子は仏壇を解体して塩と酒でお清めをして燃やし「仏壇じまい」をしたという。

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やや身動きがとりにくい日。腰は重いのに、理屈ばかり並べてい...もっと見る >