2019/01/23 16:00

解熱鎮痛剤は週4錠以上服用で依存症リスク 重篤副作用も

お守り感覚が危ない
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 埼玉県に住む会社員のA氏(59)は、勤務中に熱っぽさを感じ、解熱鎮痛剤を飲んだ。頭痛や歯の痛み、腰痛などでも服用している常備薬だ。

「放置して痛みが悪化するのが嫌なので、いつも財布に入れて持ち歩き、少しでも熱や痛みの気配を感じたら飲むようにしています。なんだかんだで週に4~5錠は飲む。ただ、最近あまり効かなくなったように感じるんです」

 A氏のような市販薬の服用に警鐘を鳴らすのは、『その「1錠」が脳をダメにする』の著者で薬剤師の宇多川久美子氏だ。

「常備薬を持ち歩くこと自体はいいのですが、継続的に週に4錠以上飲むというのは依存症の恐れがあります。薬を飲み続けると耐性ができて効き目が落ちていく。そこで効かない分、薬を飲む量を増やしてしまう悪循環に陥り、自覚のないまま依存を深めていく人が多い」

 ドラッグストアが増えコンビニで深夜でも買えるようになった市販薬で依存症になるケースが増えているという。医師で保険薬局の経営者でもある狭間研至氏はこう話す。

「頭痛持ちの人などで、薬が切れるのが怖いとか、飲まないとだるい、などといって解熱鎮痛薬を常に飲み続ける人がいますが、成分によっては、胃が荒れたり、腎臓に影響を与えたりするものもあります。

 そもそも頭痛の原因がわからないまま症状だけ抑えても、根本治療にはならず、むしろその陰にある大きな病気を隠してしまっているかもしれません」

 前出・宇多川氏もこう指摘する。

「禁断症状がなければ依存症ではないと思っている人も多いようですが、『飲まないとだるくなる』というのは薬物依存の典型的な症状。しかも服用者は依存しているとは思っていない」

 加えて、従来は医師の処方箋が必要だった比較的効き目の強い一部の医薬品(スイッチOTC)が、市販薬として売られるようになった。つまり、「市販薬依存症」になりやすい素地が出来上がっているのだ。

 冒頭のA氏のように、鎮痛剤を持ち歩く人は多く、痛みや熱などの兆候が出ると「とりあえず」と服用することがある。だが、過剰摂取には気を付ける必要がある。

「ロキソプロフェン、イブプロフェン、アセトアミノフェンなどを含む頭痛薬(鎮痛剤)は依存を引き起こしやすい。さらに、薬剤性の頭痛を起こしたり、慢性化を招くなど、かえって悪化させることがあります」(宇多川氏)

 薬の効果がなくなってきていると感じる人はとくに注意が必要だ。重篤な副作用を起こす場合もある。

「海外の研究で、鎮痛剤を長期連用した場合、腎機能障害や肝機能障害が起きたことが報告されています。日本では、誰がどんな市販薬を買ったかを捕捉できず、データがないのが実情です」(新潟大学名誉教授の岡田正彦医師)

※週刊ポスト2019年2月1日号



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