2019/02/06 07:00

進行するがん、ステージIVではIIIと比べ治療費に大差が出る

治療法によって負担額に大きな差が出る
治療法によって負担額に大きな差が出る

 病気になったら医療費に関して漠然とした不安を抱くが、本当に怖いのは「お金がかかること」よりも「治療費の総額がいくらかかるかを知らないこと」だ。

 日本には、患者の医療費の自己負担が3割で済む公的医療保険に加え、患者の自己負担額に一定の上限を設ける「高額療養費制度」がある。同制度は、保険適用の治療を対象として、1か月に支払った医療費の自己負担額(3割負担)が一定の限度額を超えた場合、超過分が払い戻される仕組みだ。

 実際にウェブサイト「がん治療費.com」が蓄積する治療費データを基に、3大がん(大腸がん、胃がん、肺がん)別ステージIの自己負担額(高額療養費制度の適用後)をみると、治療費は20万円程度で横並びになっている(表参照)。

 ただし、ステージが進むごとに、患者がどういった治療を受けるかによって自己負担額にも違いが生じてくる。

 ステージII・IIIで切除手術のみの場合、3大がんの自己負担額は20万~30万円台だが、切除手術と抗がん剤治療を組み合わせた例では、50万円台と高額になり、治療費総額に30万円以上の差が生じてくる。

 ステージIVになると、抗がん剤治療を毎月続けることで、治療費が「100万円」以上かかるケースも出てくる。

「同じステージIVでも、緩和療法で少量の放射線を照射する場合と、積極的に抗がん剤治療を行なう場合では価格に開きが出てきます」(医療経済ジャーナリストの室井一辰氏)

 高額療養費制度には注意すべき点もある。前出の「がん治療費.com」を運営する笠井篤氏が語る。

「保険適用外の治療法は制度の対象外となります。300万円ほどする『重粒子線・陽子線治療』や、ロボット手術の『ダヴィンチ』などは、いまだ多くのがんで保険適用外となっているため、全額自己負担になってしまいます。

 高額な自費治療を受けている患者さんの間では、がん治療が長引くと“カネの切れ目が命の切れ目だ”という言葉を耳にすることもあります」

 懸命な闘病の最中に貯蓄が足りなくなり、治療を中断することになってはそれまでに支払った治療費まで“無駄だった”となりかねない。だからこそ「“治療メニュー”の総自己負担額」の目安を把握することが大切なのだ。

※週刊ポスト2019年2月15・22日号



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