2019/02/15 07:00

老いた親の後見人に… 公証役場で公証人から受ける質問とは

任意後見の手続きで聞かれることは
任意後見の手続きで聞かれることは

「親の認知症」対策として挙げられるのが、「成年後見(任意後見)」だ。親の判断能力があるうちに家族の1人を後見人に指名(契約)しておき、認知症が進んだ段階で後見人が家庭裁判所に届け出て親の財産を管理する制度である。

 これは契約なので、契約書を結ぶ必要がある。そして契約書ができれば、委任者である親と後見人になる子供が一緒に公証役場に出向き、公正証書を作成しなければならない。当然、事前の予約が必要だ。その際、公証人からどんな質問を受けるのか。行政書士の東優氏が解説する。

「公証人は委任者(親)が不動産の権利証や預金通帳を預けることになるなど、財産管理のポイントを説明し、本当にそれで間違いないか委任者の意思をしっかり確認する。任意後見の大前提は親に判断能力があるうちに契約を結ぶこと。認知症になってからでは、親に契約能力がないとみなされる。そこで公証人は、親が生年月日をすぐにいえなかったりして認知能力に問題ありと判断したら公正証書の作成を認めないこともあります」

 他にも、年齢を大幅に間違えたりすると、認知能力に問題ありと判断されることがある。そうなると裁判所が弁護士、司法書士などを法定後見人に選任し、家族が親の資産を1円も動かせなくなってしまう。

 そこで、親に認知症の症状が見えてきたとき、家族が急いで公証役場に親を連れて行って公正証書にする“滑り込み型”もある。

 任意後見の契約を結んだ後、親の認知症が進行したら、家族が医師の診断書、任意後見契約書、任意後見監督人の選任申立書など必要書類を揃えて家庭裁判所に後見開始の申し立てをする。そして裁判所から呼び出しがあり、審判が行なわれる。後見制度に詳しい遠藤英嗣・弁護士が語る。

「家裁の審判では、裁判官が認知症になった委任者本人(親)に、『監督人をつけて任意後見人に仕事をしてもらいますがいいですね』と確認します。その同意手続きを得て任意後見開始となります」

 裁判官の質問に意思表示できなければ同意手続きなしで後見が開始される。

※週刊ポスト2019年2月15・22日号



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