2019/02/26 07:00

人間の舌は「情報の宝庫」 内臓の変調が真っ先に現れる場所

ステージIVであることを公表した
ステージIVであることを公表した

 タレントの堀ちえみ(52)が舌がんにかかったことを公表し、世間を驚かせた。正式な病名は左舌扁平上皮がん。舌の粘膜の上皮から発生するがんで、現在の進行度合いはステージIV。

 彼女のブログによれば、昨年の夏頃に口内炎ができて病院を受診。薬を処方されるも回復が見られなかった。その後、歯科医院でレーザー治療を受けても治らず、定期健診で主治医に相談した際には、服用している薬の副作用で口内炎の症状が出ることもよくあると説明されたという。年が明けて激痛が走るようになり、大学病院で検査。舌がんと診断された。

 舌に現われる重大疾病のサインは舌がんだけではない。中城歯科医院の中城基雄院長は「東洋医学で“舌は内臓を映す鏡”と言われるほどに、舌は情報の宝庫」だと指摘する。

「毛細血管が多く集まっている舌は、身体の変調が真っ先に現われる場所だからです」(同前)

 舌の表面にある白い舌苔(ぜったい)は、細菌や食べカス、粘膜のカスが付着したものだが、この変化が胃腸の異変のバロメーターになる。

「胃腸が弱っていると舌苔が厚ぼったくなっていきます。舌は胃腸と粘膜でつながっており、胃や腸が不調だと治癒機能が働かず新しい細胞がつくられないから舌苔が蓄積していくのです。

 悪化すると舌苔の色が濃くなって黄色くなり、水分が奪われて唾液が粘っこくなります。さらに悪化すると、黒ずみのような薄い黒色になることがある。そこまで進んでいる場合は、胃や腸の潰瘍を疑った方がいい」(同前)

 胃がんや食道がんといった消化器系のがんは潰瘍を併発することが多いため、舌苔の色に変化が起きやすくなる。折しも2月12日には歌手の野口五郎(62)が、初期の食道がんを手術で切除し、「元気になりました」と公表した。早期発見が重要であることを改めて認識させた。

 脳卒中や心筋梗塞といった大病リスクの予兆も舌に現われるという。中城院長が言う。

「舌の動きがうまくコントロールできない場合は、脳の血流が悪化した影響で舌の神経の働きが悪くなったと考えられるので、脳卒中リスクが上がっている可能性がある。

 また、健康であれば目立ちませんが、舌の裏には静脈があります。舌下静脈が立体的に浮き上がって青黒くなっていたら血流が悪くなっている証拠。脳に近い血管である舌下静脈の血流が悪いという場合も、脳卒中の危険が高まっていると言えます。

 身体で唯一静脈が直視できる場所であり、かつ脳に近い血管である舌の静脈は、脳卒中リスクをチェックできる最適の場所なのです」

 健康長寿のため口腔ケアの重要性が叫ばれるようになった今、歯に気を配る人は多くなったが、舌のことは見過ごされがちだ。しかし、舌こそが身体の異変をいち早く教えてくれる。普段からその状態を確認し、シグナルを見逃さないようにしたい。

※週刊ポスト2019年3月8日号

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