2019/02/26 16:00

「便秘」が糖尿病やパーキンソン病の兆候である可能性も

ただでさえ悩ましいが
ただでさえ悩ましいが

 肛門の異常でまっさきに思い浮かぶのは、日本人の3人に1人が発症するとされる「痔」だろう。排便時に苦痛やストレスを味わった経験のある人も少なくないはずだ。

 痔には「大腸がん」などの重病に起因しているものもあるという。しらはた胃腸肛門クリニック横浜院長の白畑敦氏はいう。

「便が出なくていきみ過ぎると、いぼ痔や切れ痔に繋がります。痔になる人はほぼ例外なく便秘ですが、問題は便秘の原因です。まず便秘は『機能性』と『器質性』の2種類に大きく分けられます。腸の働きの低下による『機能性』の便秘はそれほど深刻ではありません。

 しかし、腸の形態に異常が見られる『器質性』の便秘は、大腸がんや腸のねじれ(腸捻転)、ポリープなどによって腸管が狭くなったり塞がれたりすることが原因なので、非常に危険です。早期に手術をしなければなりません。

 ただし、気をつけたいのが、『機能性便秘』のなかに、自律神経の乱れから便が出にくくなっているケースもあることです。この場合、糖尿病やパーキンソン病の兆候である可能性もあります」

 便秘は女性に多いと思われがちだが、「『慢性便秘症診療ガイドライン2017』によれば、60代以降から男性の慢性便秘症患者数が急増し、80代以降になると男性と女性の割合が逆転する」(同前)という。

 しかも患者が高齢になるにつれて「器質性」の便秘の割合が多くなる。

「便秘は腹痛を伴いますが、『機能性』の場合は痛みに波があり、痛くなったり良くなったりする。対して、深刻な便秘である『器質性』は、ずっと痛い状態が続くという違いがあります。

 痔や便秘になったと思ったら放置してはいけません。すぐに胃腸科や肛門科などの病院に行って、大腸カメラで検査してもらった方がいいでしょう」

 部位が部位だけに診察を受けることをためらいがちな病気だが、決して侮ってはいけない。

※週刊ポスト2019年3月8日号

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