2018/05/18 16:00

「ご近所SNS」はママの孤立を防げるか。保育園、子連れOKレストラン情報は?

ご近所SNS
ご近所SNS
マンションに住んでいると、隣に住んでいるのがどんな人か知らない人もいるでしょう。かくいう筆者自身も引っ越しを繰り返しているため、近所の人と深いつきあいをすることはほとんどないのが実情です。そんななか、ご近所づきあいをSNSでしようという取り組みがあります。

既存のSNSとの違いはどこにあるのでしょうか? また子育て中のママが使って便利なところはどんなところなのか、ご近所づきあい初心者の筆者が、「ご近所SNS」を実際に試して考えてみたいと思います。

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■「ご近所SNS」は既存のSNSと何が違う?

「ご近所SNS」とは、自分が住んでいる地域に住む人と交流できるSNSのことです。既存SNSとは異なり、近所に住んでいる人たちとだけやり取りができるのが特徴で、手軽に無料で利用できます。

SNS上には近所の人しかいないということも安心材料となっていて、参加している人は、「友だちを作りたい」「不要品を売買したい」「情報が欲しい」などさまざまな目的を持ってライフスタイルにあわせた使い方をしているようです。
<既存のSNSと「ご近所SNS」違いとは>

●既存のSNSのメリット
すでに知り合いだった人はもちろん世界中の人とネットでやり取りできる。趣味、仕事での幅広い情報交換ができたり、昔の友人とつながることができる。

●ご近所SNSのメリット
地域に住む住人同士が情報交換ができる。登録には実名での登録を促しているものが多いため、SNS上だけで完結するというよりは、その後実際のつきあいにつながっていくことも可能。

「ご近所SNS」は、近くに住む住人同士が近所つきあいを始めたり、つきあいを深めたりできることが、既存のSNSとは大きく異なることのようです。そう考えると、実際のご近所づきあいの代わりを担っているのかもしれません。

■「ご近所SNS」試してみた! ママにとって便利なところは?
ご近所SNS

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今回は2つの「ご近所SNS」を試してみることにしました。「マチマチ」というサイトと「PIAZZA(ピアッツァ)」というアプリです。

ご近所SNS

2018年5月現在調べ


●「マチマチ」
日本の約半数の地域で利用されている日本最大の「ご近所SNS」。このサイトではサービスを利用し始めるときに、携帯電話番号を使ったSMS認証による本人確認が行われており、実名での登録を義務付けているのが特徴。

登録した住所から半径5km以内の範囲に住む人たちとだけ交流することができ、その範囲はさらに狭くもできます。情報発信を行ったり、地域コミュニティを活性化させたりするための方法として、複数の自治体が連携を取り、その数は増えつつあります。

<使ってみた>
実際に筆者も登録してみました。すると、すでに近くに住む人たちがさまざまな情報のやり取りが行われていました。

たとえば…
・子連れで気軽に入れるお店の情報
・保育園の情報交換
・ママ友募集
・おすすめの習い事や遊び場

子どもを持つ人たちにとっては、気軽に集まれる場のように感じました。筆者自身も自分が子どもを預けている保育園の情報を投稿したところ、すぐにコメントが。有益な情報をやり取りすることの充実感を味わうことができました。
●「PIAZZA(ピアッツァ)」
このSNSアプリは、高層マンションが立ち並ぶ人口増加が著しい地域で展開されています。エリアが限定されてはいるものの、東京の湾岸エリアのファミリー層3割が利用するとされていて、まさに地域密着型のSNSと言えそうです。

利用するときは実名での登録が推奨されていますが、表記については自由。個人情報をできるだけ出したくない人たちにも使いやすそうです。

<使ってみた>
筆者が登録すると、すぐに自己紹介が促され、それに対して「はじめまして」などの反応がありました。投稿欄にはイベント情報が複数シェアされていて、「ママ交流会」の案内なども。

利用者数が多い東京の湾岸エリアのコミュニティでは、不要品のやり取りや防犯や防災などの情報提供も行われていました。SNS上にはさまざまな人が投稿を寄せていて、活発なやり取りが行われているようです。

このアプリでは、近所に住む人だけに公開を限定することはできないようですが、広く情報を伝えることができそうです。


■タダで不要品がもらえるSNSも人気
ご近所SNS

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不要になったものを売り買いするためのご近所SNSもあります。

●「ジモティー」
月間の利用者数が2017年5月末で約750万人と、多くの人が利用している無料のウェブ掲示板です。無料で出品されている不要品も多数あり、なかにはソファなどの大型家具やまだ使える家電もあります。

業者や行政に不要品の引き取りを依頼すると料金がかかるのに比べると、無料で引き渡せるのが魅力の1つ。ほかのフリマアプリと異なり、近所の人と取引することで配送の手間を省き、欲しい側の人にとっても、すぐに使える品を受け取れるというメリットがあります。

ただ、「直接のやり取り」をしなければならないという点で注意は必要といえます。実際に筆者も「ジモティー」ではありませんが、不要品をやり取りするアプリを使って直接取引をしたことがあります。やはり実際に会うまでは少し不安がありました。直接取引の場合には、1人で受け渡し場所に行かない、人が多い場所で会う、出品者の評価をチェックするなど、使う側の注意も必要といえます。

■「ご近所SNS」はママの孤立を防げるか

「ご近所SNS」では利用者同士のやり取りが中心ですが、積極的に行政との連携を進めていて、たとえば千葉市は「マチマチ」をとおして、防災情報や犯罪予防のための情報などを提供しています。行政側から利用者に対して命を守るための重要な情報も発信されるという点で、この取り組みはママたちにとっても非常に有益ですよね。

ただ利用者の一人としては、SNSの特性を生かして双方向のやり取りができれば、より便利になると感じました。働くママたちにとっては役所に行く時間が取りにくく、また育休中などで働いていなくても、子連れで長い待ち時間を過ごすのは親子ともにつらいものがあります。

受けられる支援についての情報を得たり、育児相談をしたりと、SNSをとおして役所の担当者とやり取りができれば、ママたちにとってはより使いやすいものになるのではないだろうかと思います。SNSでのやり取りを通じてママたちの孤立を防げるという点で、「ご近所SNS」には今後ママたちにとってより役立つツールとなりうるのではないかと感じました。

■ママにとってご近所づきあいとは

「ご近所SNS」は、これまでのご近所づきあいと形はまったく異なります。しかし、情報交換したり不要品をやり取りしたりと、カタチは違えどその内容は、大きく変わりません。

内閣府の調査によると、18~39歳までの人で「地域でのつきあいをしている」と答えた人は全体の半数を切っています。またご近所づきあいにおいて深い関係を望む人は年々減っているというデータが厚生労働省の調査でも出ています。もしかしたらスマホなどで手軽にやりとりできるアプリやSNSでのつきあいが普及した結果、ご近所づきあいの重要性が薄くなってきているのかもしれません。



出典:厚生労働省ホームページ「平成29年版厚生労働白書 -社会保障と経済成長-


よく母親世代の人に「いまの若い人は近所づきあいをしない」などと言われることがあります。しかし地域とのつながりを持ちたいと考えている人は、内閣府による住生活に関する世論調査では85%を超えています。2011年3月に発生した東日本大震災のあと、その必要性を再認識したという人も多くいるでしょう。

ご近所づきあいは、災害時の安否確認の際に大きな役割を果たします。そして何よりも、育児で孤独感を強めてしまうママにとっては、精神的な心のつながりを持てることにおいてその重要性は感じられるのかもしれません。

新しいご近所づきあいのカタチとして、こうした「ご近所SNS」があらたなご近所付き合いの形を作っていくのかもしれませんね。そして実際に使ってみて、自分の目的に合わせて使い分けができるのも、「ご近所SNS」の良さだと感じました。

※この記事は、2018年5月現在の情報をもとに作成しています。


【参考サイト】
・ご近所SNS マチマチ:https://machimachi.com/
・PIAZZA(ピアッツァ)街のみんなで情報交換:https://www.lp.piazza-life.com/
・ジモティー 地元の掲示板:https://jmty.jp/
・厚生労働省:平成29年版厚生労働白書-社会保障と経済成長-(隣近所との望ましい付き合い方)
・内閣府:社会意識に関する世論調査(平成28年度)
・内閣府:住生活に関する世論調査(平成27年)

(高村由佳)

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