2017/09/22 22:00

頑張る女子が、男よりもマラソンにハマる理由

ドラマみたいなキラキラ職場に憧れて入社。…のはずが、配属は埼玉営業所での汗だく飛び込み営業!

でも、そこでヘコむ桜子ではない。憧れの自分に近づくための決死の逆転劇が、ここから始まった。女の人生ルポルタージュ2人目、第3回!

★第1回はこちら→ キラキラOLのはずが、飛び込み営業マンに!

★第2回はこちら→ 仕事をしていてやってきた、人生でいちばんうれしい瞬間

南 桜子(仮名)31歳/IT企業 広報

1986年生まれ、東京都港区在住(ひとり暮らし)
職歴/音楽大学卒業後、IT企業に入社。約2年3か月間の営業職を経て、広報担当に。現在入社9年目。
似ているタレント/木村文乃
理想のタイプ/大沢たかお

Vol.3 仕事を頑張る女子が、男よりもマラソンにハマる理由浮気の証拠

あれだけ好きだった松也との別れは、今思うとドラマみたいな顛末だった。

「彼の車のダッシュボードの中から、ハワイ旅行の計画表とイニシャル入りペアリングの注文書を見つけてしまったんです。ダッシュボードを開けたのは、今思えば、女の勘でしたね。出張だと聞いていたハワイ旅行は完全にプライベート旅行で、注文書にあったペアリングのイニシャルは私じゃない。彼に問いただしても、認めません。もう無理って思って、別れを決めて、彼の部屋に置いたままだった私の荷物を取ろうと、合鍵で入ったら…」

何か月かぶりに入った彼の家には、桜子のものではない服や化粧品が置かれていて、以前はなかった写真立てが飾られていた。それは、知らない女性とふたりで行っていたハワイ旅行の写真だった。ご丁寧におそろいの指輪まではめて。

「松也…。頭に血がのぼった私は、松也と女の写真立てを裏替えしにして、鍵をテーブルの上に置いて帰りました。それきり、松也とは会ってません」

イライラと同時にショックが大きくて、体を動かしていないと、どうにかなってしまいそうだった。そのころから、イヤなことがあったら体を動かしてストレス発散するのが習慣になった。夜のジムは、みんなもくもくと体を鍛えていて、何かに向かって闘っているような空気があって、好きだった。

そのころハマっていたお仕事ドラマ『リッチマン、プアウーマン』の世界に、自分をあてはめてイメージをふくらますのは、密かな楽しみだった。そのドラマでは、石原さとみ演じるヒロインが、IT企業の中で仕事に奮闘したり、恋愛したりしながら、成長していた。

フルマラソンに挑戦

二股かけられた松也を忘れるために、その後は別の人とつきあったり、しばらく同棲したりもしたけれど、どれもいまひとつ熱が入らなかった。やっぱり、イヤなことから救ってくれるのは、新しい男の存在より、何も考えず汗を流して筋肉を動かすこと。

ジムでのトレーニングも何年か続けてきて、全身にいい感じに筋肉がついてきた。ただ、「もうすぐ30 歳」と思うと、このままトレーニングを続けるだけじゃなく、「新しい何かをしたい」。そんなときに会社の先輩から誘われたのが、フルマラソン大会参加だった。

「絶対ムリムリって思って、しばらく断ってました。でも、マラソンをやっている人たちは、私から見たらふだんの仕事面でも、人としても、尊敬できる人たちばかりだった。なにごとも最後までやり遂げるし、筋が通っているし、仕事のクオリティも高い。そんな人に近づけるなら、私もやってみようかな」

会社の仲間と練習を始め、初めての大会はそれから6か月後だった。

「スタート時点では少し力が入っていたけど、ちょっとたったら、あれ、意外と走れる! そして楽しい! 42キロの間、棄権は一度も頭をよぎらず、5時間ジャストで完走しました。初めてにしてはいいほうらしいです。もちろん大変でしたけど、ゴールしたときの快感というか、感動がスゴかった。そのとき思ったのは、練習はもちろんだけど、それ以上に大事なのは “気持ち”だということ。やるって言ったからには、絶対にやる。ゴールがあるからには、そこに到達してやる。その強い“気持ち”が、走る自分を後押ししてくれたのです」

男と別れるときにもあまり涙が出なくなってしまった桜子が、ゴールしたときはうれしくて大泣きした。自分のやり方は、仕事もマラソンも、気力を振り絞ってとことんくらいつくこと。それをやらない限り、満足観も感動も得られないのだと、わかった。

その様子を見ていた仲間が次に桜子を誘ったのは、半年後にある千葉でのトライアスロン大会だった。

「今の自分なら、できるかも。トライアスロン」

30歳の誕生日直前、桜子は大会出場を決めた。

※次回は9月29日(金)22時に更新します。
31歳、がむしゃらはカッコ悪い?

Vol.1 キラキラOLのはずが、飛び込み営業マンに
Vol.2 仕事をしていてやってきた、人生でいちばんうれしい瞬間
Vol.3 頑張る女子が、男よりもマラソンにハマる理由
Vol.4 今どき「がむしゃら」はカッコ悪い。31歳が選んだ「カッコいい」働き方(9/29 22時更新予定)文/南ゆかり
「CanCam」や「AneCan」、「Oggi」「cafeglobe」など、数々の女性誌やライフスタイル媒体、単行本などを手がけるエディター&ライター。20数年にわたり年間100人以上の女性と実際に会い、きめ細やかな取材を重ねてきた彼女が今注目しているのが、「ゆとり世代以上、ぎりぎりミレニアル世代の女性たち」。そんな彼女たちの生き方・価値観にフォーカスしたルポルタージュ。

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