2017/09/10 20:45

シューズボックスの肥やし? 出番がなくなる靴の理由と対策【理学療法士に聞く】

出番がなくなる靴の理由と対策【理学療法士に聞く】
出番がなくなる靴の理由と対策【理学療法士に聞く】

気に入る靴を見つけて喜んで買ったものの、いざ履くと足が痛くて、いつの間にかシューズボックスに置きっぱなしに……。

足と靴専門の理学療法士で馬喰快歩堂(ばくろかいほどう。東京都中央区)所長の三浦賢一さんによると、「デザインに目が行って試し履きがおろそかになり、衝動的に選ぶことはありませんか。長く履けて愛着が持てる靴と出合うために、靴選びの基準を考えてから購入しましょう」とのことです。そのコツを教えてもらいました。

デザイン重視、長時間のピンヒールはアウト

靴の見た目の雰囲気やデザインがまず気に入り、次に試し履きをする。多くの人がこの流れで購入を決めるのではないでしょうか。

三浦さんは、「肝心なのは、『その靴をどう履くかという用途を考えること』と、『試し履きのときに、足に合っているかをていねいに確認すること』」とアドバイスをし、また、「靴を選ぶ際や履くときの失敗例とその理由、対策」について、次の5つを挙げます。

(1)バーゲンで衝動買い
「この靴、かわいい」といった気持ちに、「いつもより安く買える」という現実がプラスされると、少し履きにくい、足がきついと感じるなどマイナスの要素があっても、「安いしまあいいか」と購入することがあります。実際に履くと足に合わずに痛み、結局履かなくなるケースはとても多いです。

対策:デザインだけを見て安く手に入れることをやめ、「長く履ける靴を安めに手に入れよう」と、購入時の意識、目的を変える。
衝動買いをせずに、最低限の基準として、「足のサイズとワイズ(おや指の根元と小指の根元の最も膨らんでいる部分の外周の長さ)」が合う靴を選びます。これが合わなければ、後に足の痛みは必ず起こるため、そのシーンを想像してあっさり諦めましょう。最善策は、シューフィッターのいる店で確認してもらうことです。

(2)ハイヒールなどおしゃれ靴を履くシーンを間違った
知人の結婚式やパーティーなど、特別なイベント用の靴を選ぶ際にはデザイン重視になるでしょう。イベント時の短い時間だけ履いたときは足の痛みはましだったけれど、デートで長時間履くと痛みが強くて我慢できなかったというケースは多くあります。

対策:デザイン靴はイベント時のみにする
ピンヒールやつま先の細い靴は、歩くことを目的としてつくられていません。脚を美しく見せる、また足元を華やかにするためのアイテムであることを覚えておきましょう。そのため、イベント時や2・3時間の短時間用と考え、歩く時間が長くなる、平坦な道以外を歩くときなどに履くのは避けてください。

(3)スニーカーなのに足が疲れる
長時間歩く目的でスニーカーを買ったのに、1時間もすると足が疲れ、やがて履くのをやめることがあります。スニーカーはどれも楽に歩けるだろうと思って前述の足のサイズとワイズを確認しなかった、大きめを選んだ、ひもの結び方が正しくないなどの理由があります。

対策:長時間歩く、活動が目的のスニーカーは足のサイズ、ワイズが重要
ショップでそれらを測定してもらい、スニーカーでも足に合ったものを選ぶ意識を高めて実践しましょう。また、スニーカーのひもは、真ん中あたりの2・3本分だけをキュッと締めて、それ以外は緩めに結ぶと足の土踏まずの部分と靴が一体化しやすく、疲れを予防します。靴を履くたびにひもを締めなおすひと手間が、スニーカーの機能性を高めます。

(4)ペタンコ靴なら歩きやすいと考えた
スリッポンやバレエシューズ、デッキシューズなど、かかとのないフラットな靴なら長時間歩いても平気だろうと考えて購入したものの、実際には予想以上に足が疲れてつらい経験をした人は多いでしょう。

対策:足首が硬い、扁平足の人は、かかとのあるタイプを選ぶ
スムーズに歩くには、足首の柔軟性が重要です。つま先とかかとに高さの差がないフラットな靴底は、かかとのあるタイプに比べて、歩行中、つま先を上げるように足首を曲げて、アキレス腱を伸ばす動きが必要になります。足首の硬い人は、この足首の曲げ具合が足りないため、つま先を外側に向けて外またのように歩くクセがつきやすく、外反母趾(がいはんぼし)やひざを痛める原因になります。

扁平足の場合は、歩くたびに足底にかかる衝撃が強くなるため、ペタンコ靴だといっそうと疲労度合いが強くなります。

ペタンコ靴よりかかとに1・2cmほど高さがあるほうが、歩行中の足首の曲げ具合やアキレス腱の伸びが少なくなるため、歩きやすいということを知っておいてください。ペタンコ靴は、短時間の近所の散歩や買い物用などと目的を決めておきましょう。

自分の足のクセを把握し、シーンを想定して選ぶ

ここで三浦さんは、女性の靴選びにありがちな誤解について、次のように指摘します。

「パンプスやミュールなどで多少足が痛くなるのは我慢するしかないといった声を耳にすることがありますが、それは間違いです。どんなタイプでも足に合わない靴を履けば、足は痛くなります。また、足に合っていれば痛くはなりません。

せっかくの買い物を台無しにしないために、外反母趾である、足首が硬い、扁平足だといった自分の足の特徴やくせを把握して、『実際に履いて歩くことを想定したチェック』を行いましょう」

パンプスやミュールは「足が入れば大丈夫」、足が痛くても仕方がないといった感覚で選んでいました。自分の足の特徴と靴の特性を照らし合わせて慎重に選ぶ、またシーンに合わせて履き分けることが靴をシューズボックスに眠らせない秘訣のようです。

(取材・文 小山田遥/ユンブル)

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