2019/02/21 21:01

“理解がある夫”がいても限界がある…話題の小説『82年生まれ〜』の巧妙な仕掛け

“恵まれた家庭”の娘でも報われない無力感

斎藤:この本で面白いのは、実はジヨンさんより、お母さんのオ・ミスクさんのほうがすごいというところなんですね。オ・ミスクさんは、1970年代に女工さんとして働いていた人で、『あゝ野麦峠』みたいな人生なんです。

韓国では1970、80年代の経済発展の中で、使い捨てのように女の子たちが働かされていたんですけど、オ・ミスクさんはその中で、小卒で女工になり、それから夜間学校に通って高校まで行くんです。オ・ミスクさんが働いていた工場は、わりと良心的で工場の中に夜学があったのですが、そこで中学、高校まで出るというのは、ものすごくバイタリティがあって頭がよく、しかも意志が強くないとできない。そういう母親がいてこその、キム・ジヨンさんという設定なんです。

倉本:オ・ミスクさんは、本当は自分が大学に行って教師になりたかったけど、当初は中学にも行けず、働いて貯めたお金をまず兄に注ぎ込む。兄2人*は大学に行って立派なお医者さんと警察署長にまでなるけど、彼らは稼ぎを妹たちに返すのではなく、末っ子の弟に与えるんですよね。
*ジヨンの母、オ・ミスクは5人きょうだい。上に兄が2人、姉が1人、下に弟が1人いる設定。

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