2018/07/06 20:00

「ライダー」出身俳優・稲葉友が 『私の人生なのに』で弾き語りも披露

 知英が主演を務める青春サクセスストーリー『私の人生なのに』で、相手役を演じた稲葉友。ジュノンボーイ出身の彼が注目を浴びることになった「仮面ライダードライブ」の裏話など、これまでのキャリアを振り返ってもらいました。

いつか、教師になると思っていた


――幼少時代の夢を教えてください。

 小1のときから野球をやっていたこともあって、小学校の卒業文集などには「プロ野球選手になりたい」と書いていました。でも、両親が二人とも教員だったので、どこかで大人になったら「僕も学校の先生になるんだろう」と思っていたんです。そして、兄二人も野球をやっていたことがイヤだったので、僕は小6でやめて、中学の3年間はバスケ、高校に入って1年間はハンドボールをやっていました。

――高校時代には、バンドを組まれていたんですよね?

 ハンドボールをやめて、高校2年になるぐらいのときに、地元の友だちに誘われて、バンドでヴォーカルをやっていました。ポルノグラフィティやRADWINPS、オフスプリングなどのコピーだけでなく、オリジナル曲もやり、町田や八王子のライブハウスに定期的に出ていました。でも、プロを目指すつもりはなかったので、特にCDを制作してどこかへ持ち込むようなことはしていませんでしたね。そのときも、教師になるつもりだったので。

芸能界入りの後押しとなった
父の言葉


――2009年、16歳のときに「第22回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」において、15000人の中からグランプリを受賞します。

 履歴書を書かずに写メで応募できたこともあって、かなり軽いノリで応募しました。でも、グランプリを獲った後、父親から「お前は15000人を蹴落とした責任がある」と言われたんです。父親は特に芸能の世界について詳しかったわけではないですが、その言葉が後押しとなって、この業界に入る決心がついたんです。当時のインタビューでは「音楽とお芝居が両方できる人を目指す」と言っていたと思うんですが、お芝居はまったくやったことがなかったので、正直な話「自分に、できるんだろうか?」と思っていました。

――そんななか翌10年、ドラマ「クローン ベイビー」で俳優デビューされます。松坂桃李、山﨑賢人ら、若手キャスト中心の現場の雰囲気はいかがでしたか?

 とても有難いことに、いい人たちばかりで、楽しい現場でした。そこでやっていくなかで、今後もお芝居をやっていきたいという決意が固まっていきました。同世代もそうですが、40代、50代の先輩たちとも、お芝居を介することによって対等な関係になれることも新鮮でした。あと、松重豊さんのお芝居を目の当たりにしたとき、無条件にスゴいものを見せられたと感じたことを覚えています。

いろんなことに気付かせてくれた
舞台「飛龍伝」


――翌11年の『行け!男子高校演劇部』で共演された池松壮亮さんからも、かなり刺激を受けたと聞いています。

 当時の僕は18歳ぐらいで、壮亮とは3歳ぐらいしか変わらないんですが、一緒にごはんを食べたときに悩みを話したら、いろいろな言葉をかけてくれて、とても有難かったことを覚えています。この映画はコメディだったんですが、壮亮は本当にお芝居が巧い人って、こういう人なんだと思わせてくれるような存在でした。

――ご自身で転機となった作品があれば教えてください。

 分かりやすいところでいえば、14年の「仮面ライダードライブ」が大きいと思います。1年間の撮影を通じて自分の世界が広がりましたし、環境も変わりましたから。あと、舞台なら、その前の年に出た、つかこうへいさんの「飛龍伝」が大きかったと思います。役である革命家のノリが波及して、スゴいテンションになったんです。それで、その革命を背負って、次の現場に行くみたいな心持ちになって。成功も失敗もしたんですが、そのときの経験がいろんなことに気付くきっかけになりました。

「仮面ライダードライブ」で
素直さを学んだ


――「仮面ライダードライブ」でのオーディション秘話のようなものがあれば教えてください。

「ライダー」のオーディションは、デビュー当時から何度も受けていたんですが、ずっと受からなくて。でも、「飛龍伝」での経験などを経て、今の自分に何が必要かと考え始めたとき、2号ライダー(仮面ライダーマッハ)のオーディションの話があって、全力で挑むことを決めたんです。後でプロデューサーさんから聞いたんですが、あのときの僕は完全に違う人だったみたいです(笑)。

――そして、挑んだ「ライダー」としての1年間で、いちばん学んだことは何ですか?

 ベテランのスタッフさんからいろいろ教えてもらうことが多い現場において、素直でいることがいちばん大事であると学びました。スーツアクターさんという、一緒に同じ役を作り上げる方とのコミュニケーションもありますし、その後は自分次第なところもあると思いますが、とりあえず一度は素直に聞いて、疑問を持たずにやってみる。その考えは、今でも実行しています。

 ~次回は最新出演映画『私の人生なのに』についても語っていただきます~


稲葉友(いなば ゆう)

1993年1月12日生まれ。神奈川県出身。2010年、ドラマ「クローン ベイビー」で俳優デビューし、14年の「仮面ライダードライブ」詩島剛/仮面ライダーマッハ役で注目を浴びる。現在放送中のJ-WAVE『ALL GOOD FRIDAY』(毎週金曜11:30~16:00生放送)にてパーソナリティを務める。公開待機作に映画『春待つ僕ら』(今冬公開予定)などがある。


『私の人生なのに』

不治の病に冒され半身不随になった、新体操のオリンピック候補選手の瑞穂(知英)。絶望に打ちひしがれる彼女だったが、幼馴染の淳之介(稲葉友)が奏でる音楽と出会ったことで人生に彩りが戻り、ありのままの自分を受け入れながら新たな夢に向かって進み始める。
http://watashinojinsei.com/
(C)2018『私の人生なのに』フィルムパートナーズ
2018年7月14日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー

くれい響 (くれい ひびき)

1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。

文=くれい響
撮影=佐藤 亘

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