2018/07/24 12:00

コンサバな服を着る日は アクセとバッグの垢抜けルール

 オシャレは嫌いじゃないけど、いまいち垢抜けない。ついつい変な柄物を着てオモシロに走ってしまう。困ったらボーダーに頼りがち……。多くの文系女子が抱えるファッションの悩みにとことん真剣に向き合った、痛快実用エッセイ『40歳までにオシャレになりたい!』が発売され、話題を呼んでいます。

 著者のトミヤマユキコさんが、体当たりで導き出した実用的なオシャレ法則のヒント、コンプレックスと向き合いつつオシャレする悦びについて、特別にレクチャーしてくれました!


時計とアクセは大ぶり
バッグは小ぶりが正解!?


ライター・早稲田大学助教のトミヤマユキコさん。変な服ばかり選んで着ていたけれど、教員としての仕事などに際し“ちゃんとした服も着たい”という願望に気づいたことで『40歳までにオシャレになりたい!』を上梓。

 40歳までにコンサバ服をオシャレに着こなせるようになりたい! そんな思いからスタートした、トミヤマユキコさんのファッション探求ドキュメント『40歳までにオシャレになりたい!』。グレーのパーカー、ワンピース、肩掛けカーディガン。ひとつのアイテムに絞ってファッション誌を見まくりルールを発掘していくスタイルは、時計やバッグなどの小物選びでも変わらない。

「襟が手の形をしている白いシャツ、サルからヒトへ進化していく過程のモチーフがついたネックレス、寿司柄のキーケース。トンチキなものが大好きな私にとって、はっきりいって、コンサバな服は人生を生きやすく、ラクにするのに必要なものだけれど、心理的には“つまんない”ものであることは変えようがありません(笑)。

 でも、そのつまらないというハードルも、時計やアクセサリーはジャラつかせてよい、という自分なりのルールができたことで、どうにか乗り越えられました」


全オシャレ迷子必読! グレーのパーカーばかり着てADにまちがわれていたトミヤマユキコさんが大人のオシャレを身につけるまでを綴った痛快実用エッセイ『40歳までにオシャレになりたい!』(扶桑社刊)。

「今、39歳で40歳まであと1年ありますけど、まだ、コンサバな服をサラッと買えるところまではたどり着いていなくて。この服は地味だし、ひとつも面白いところはないけれど、アクセで面白くすればいいから大丈夫、と自分に言いきかせながら買っています。

 でも、いざ買って着てみると、お、意外といいじゃん、と思えることが増えてきているのも事実で、小さな成功体験を積み上げることを続けていけば、シンプルなコンサバ服もサラッと買える日がくるのかな、という淡い期待を抱いています」

普段使いにちょうどいい腕時計を探す


ノースリーブなど腕を露出するファッションのときは、大ぶりの時計&ブレスレットをジャラつかせて全身のバランスをとる。シンプルの極みのような腕時計、TIMEX「ウィークエンダー フェアフィールド」が大活躍。しかも、2万円以下とお手頃!

 時間はスマホで見るのがすっかり習慣になっているけれど、腕にはメンズライクな時計がしっかり巻かれている。

「コンサバな服って目立つポイントがないから、大ぶりな時計がアクセントになるんですよね。いままでは、無駄にポケットの多い服とかアシンメトリーなデザインとか、ポイントだらけの服を着ていたから、アクセサリーは指輪をちょっとつけるくらいでよかったけど、コンサバな服の日は、腕時計をするようになりました。

 お気に入りは、本でも紹介させてもらった、TIMEXの『ウィークエンダー フェアフィールド』。ほぼ毎日つけています。時計の存在感だけでも、バランスは十分取れるけど、ついでにブレスレットもジャラつかせておくと、オシャレ度が上がるのでオススメです」

 アクセサリーは、小さなダイヤのネックレスをつけたところで服の印象は何ひとつ変わらないからこそ、ジャラジャラ大ぶりなものをチョイス。

「これまでの、人の目を引いてばかりの服選びの経験が、アクセサリー選びで初めて活かされました(笑)。コンサバ派の人で、無難にまとまった印象から抜け出せずに悩んでいる人も、大ぶりじゃらじゃらアクセサリーをかわいい系とクール系の2タイプ持っていれば、同じ黒のニットでも印象をガラリと変えられます。

 もちろん、いきなり高価なものを買って失敗したら悔しいので、最初はファストファッションのお店へ行くのがオススメです。2つ買っても3千円しないくらいの値段で、コンサバ服にも合う華やか系のアクセサリーが見つかりますよ」

「荷物多い系女」を卒業しよう
バッグの練習は、お早めに!


荷物がないというだけで、だいぶマシに見える。思わず腕組み&ドヤ顔。

 と、ここまでは順調だったものの、バッグは思いのほか困難だった。

「昔から小さなバッグに対する憧れはあったんです。あったけれど、本と紙資料を持ち歩くのには大きなバッグが必要で、最近は、海外のブックストアで売られているトートバッグを愛用していました。でも、30も後半になって布製のトートバッグだけってどうなのよ……という思いもあって、一念発起。コンサバ美人見えを狙うなら、仕事に使えないことは割り切って、休日専用の小ぶりなバッグを買うことに決めました。

 バッグに的を絞って雑誌を見てみると、推されていたのは多機能バッグ。クラッチバッグのように持てたり、ショルダーをつけて持つことができたりする2way、3wayというあれです。気に入るものに出会うまで丸2日もかかってしまい、その疲労感から一緒にトンチキ系の小ぶりバッグも買ってしまったけど、どうにかスタートラインには立ちました」

 A4サイズを余裕で収納できるバッグから、一体何が入るの?  という小ぶりなバッグへ。ただ身につければいい時計やアクセサリーとは違い、バッグには持ち物の選別や訓練が必要だった。

「仕事のない日は強制的にバッグを切り替えて、人はこんな小さなバッグでも外出できるんだということを学んで身につけていく、いわば、ファッションの筋トレです。

 小さなバッグに荷物を入れ替えていると、『なぜ、私は糸ようじを入れようとしているのかしら』とか、自分の行動について嫌でも考えさせられました。そこで気づいたのは、大きなバッグを持つ女は、自分一人でなんとかしようとしすぎる女なのではないか、ということ。

 不測の事態が起きたとき、『大丈夫?』って誰かに助けてもらうのではなく、『大丈夫、私、絆創膏持ってるから!』みたいな。なんなら、飴もあるし、生理用品もあるよ! っていう(笑)」


コンサバ美人見えファッションのときも、スマホケースやポーチ、キーケースなど人目に触れにくいところでトンチキ系アイテムが炸裂! このバランスが、精神安定剤!?

 ところが、小ぶりなバッグは持つだけで、自分をレディに変えてくれるという魔法を持っていた。

「中身の詰まった大きなバッグは、よっこいしょって担ぐ動作とセットじゃないですか。何か取り出すときも、ガサゴソしますし(笑)。

 それに対して、小ぶりなバッグをすっと肩から下げたりすると、わーい! ってブンブン手を振ることが許されない感じがして、自然と胸の前で小さく手を振るし、中身を取り出すときも指先でちまちま。小ぶりなバッグは、持つだけで所作を美しく、レディにしてくれます。

 ガサツな自分をてっとりばやく封印したい、美人見えする自分になりたいと思ったら、小ぶりなバッグは本当にオススメですよ!」


『40歳までにオシャレになりたい!』

著・トミヤマ ユキコ
扶桑社 1,200円+税


トミヤマ ユキコ

ライター・早稲田大学文化構想学部助教。著書に、大のパンケーキ好きが高じて著したガイド本『パンケーキ・ノート』(リトルモア)、『大学1年生の歩き方 先輩たちが教える転ばぬ先の12のステップ』(左右社、清田隆之と共著)など。大学では少女マンガ・サブカルチャーについての講義を担当。ファッションに対して積もり積もったコンプレックスあり。

文=今富夕起
撮影=榎本麻美
写真=福本邦洋、岡本拓也

今日の運勢

おひつじ座

全体運

ちょっとしたユーモアが幸運を招くカギ。まわりの人を笑わせて...もっと見る >