2018/07/28 12:00

米国人が憧れる北東部のリゾート地 ケープコッドで灯台を巡礼する

#154 Cape Cod
ケープコッド(アメリカ)


アッパーケープのノブスカ灯台。夕暮れ時がキレイです。

 ケープコッドは、米国北東部のニューイングランド地方の中心部マサチューセッツ州に属しています。

 州の南東部に位置し、本土とケープコッド運河で区切られた半島が、米国人憧れのリゾートエリアであり、ジョン・F・ケネディゆかりの地でもあるケープコッド。ちょうど力こぶを作った腕のような形で延び、外側は大西洋、内側はケープコッド湾が広がっています。


ケープコッドで最も古い町サンドウィッチにはヒストリカルな見どころがたくさん。

 本土に近いサンドウィッチは1639年に生まれたケープコッドで最も古い町で、北米においてヨーロッパの人々が最初に移住した場所のひとつです。

 トチノキの街路樹が続く道路沿いには、美しく庭を整えた木造住宅が緑の中に点在しています。 板を重ねた外壁に三角屋根のケープコッド様式。 まさに“古き良きアメリカ”です。


美しいビーチもあります。ケープコッドにはドクタービーチのランキングに選ばれた浜も。

 サンドウィッチの別名は「多くの沈没船を天国に送った町」。

 大西洋側は、水深が浅く岩礁が多いため、ニューヨークからボストンへ向かう船がたびたび座礁。その数1000隻を超えたそうです。


苦節300年弱、ようやく平和をもたらしたケープコッド運河。

 そこで本土に地峡部を横断する運河を造ろうと、1623年に発案。工事の難しさから失敗は続き、1916年にようやく完成。

 運河ができるまでは、航行が難しい大西洋に面したケープコッド半島には多くの灯台が必要だったのです。


ケープコッドの道は快適に運転できます。スピードの出しすぎにご注意を。

 そもそもケープコッドを目指したのは、ネットで見た「ハリケーンポイント・ライトハウス」という赤と白のボーダー模様の灯台の写真に一目惚れをしたから。

 ネット検索をしてみると、丁寧に地図まで出ていて、どうやらケープコッドにあるらしい。けれど、その地図にニューヨークの川の名前がある、英語でその灯台を検索しても出てこない、おかしいなぁ……。

 もうお気づきの方もいると思いますが、日本のディズニーシーにある架空の灯台を求めて、かの地へ。

ポテトチップスゆかりの灯台って?


エレガントなたたずまいの「ダニエル・ウェブスター・イン&スパ」。こちらの受付スタッフが強力な助っ人に。

 滞在したのはケープコッド様式のクラシカルな「ダニエル・ウェブスター・イン&スパ」。

 偶然にも、そこの受付スタッフのカティアさんが灯台好きで、「灯台を見にここへ来た」と伝えると、半島のあちこちにある主要な灯台をリストアップし、見どころと行き方の詳細な資料を用意してくれていました。でも、もちろんそのリストにハリケーンポイント・ライトハウスはありません。

「この灯台を探しているのですけど……」とネットの写真を見せると、

「ナンタケット島に似たのはあるけど、見たことないわね」

 そりゃ、そうです。あるわけ、ないです。その時は大真面目に探していましたが。


沿岸警備隊の建物の脇に立つチャタム灯台。近くにリゾートエリアもあります。

 気を取り直して、いただいた資料をもとに、灯台めぐりを行うことにしました。

 最初に向かったのは、半島のヒジ部分にあたるロウアー・ケープのチャタム灯台。


日没時に行われる旗を下ろす儀式。一日の終わりをしんみりと味わえます。

 トーマス・ジェファーソン大統領によって1808年に建てられ、1923年に2つあった灯台のうちの片方が今の場所に移築。沿岸警備隊の施設の中にあり、毎日没時に旗を下ろす儀式が行われます。これは、必見!

 リゾートエリアのはずれにあり、近隣にショップやレストランが軒を連ねるストリートがあるのもポイントです。


ポテトチップスのパッケージにもなっているノーセット灯台。赤と白のツートンカラーがキュートです。

 次に向かったのはアウターケープのノーセット灯台とスリーシスターズ灯台。

 受付のカティアさん情報によると、「ノーセット灯台の駐車場は有料なので、近くの森に佇む、今は使われていないスリーシスターズ灯台に車を停めるべし」。

 赤×白のツートンカラーのノーセット灯台は、地元で人気のポテトチップスのパッケージにもなっています。「ポテトチップスとあわせて写真を撮るといいわよ」と、カティアさん。


現在は使われていないスリーシスターズ灯台。3基の木製の灯台が並んでいます。

ワシントンの命令で建てられた灯台


ケープコッド最古のハイランド灯台。

 半島を北上して、ハイランド灯台へ。

 ジョージ・ワシントン大統領の命により建てられた、ケープコッド最古の灯台で、アメリカ合衆国国家歴史登録財にも認定されています。


4月中旬~10月中旬は入場料を支払うと、灯台に登ることができます。

灯台のてっぺんのライト。フレネルレンズではなく、今はVRB-25光学システムを採用。

 灯台内へ毎日登ることができる貴重な存在。4月中旬~10月中旬は、ガイドがいる時は案内もしてくれます。


大西洋を渡って最初に上陸したヨーロッパからの移民を記念したピルグリム・モニュメント。

 ハイランド灯台まで行ったなら、あわせて訪れたいのが、1620年に最初に移住した人々を記念するピルグリム・モニュメント。


ノスタルジックなノブスカ灯台。ケープコッドには歴史や個性のある灯台がたくさんあります。

 いろいろ灯台めぐりをした後で、探していたものをネット内で発見。

 カティアさんに日本のテーマパークの中にありました! と報告すると、「明々白々なことって、結構、見落とすわよね、人間だもの。そうそう、ポテトチップスと一緒に写真撮った?」。

 ノーセット灯台の、カティアさんお気に入りの構図のようです。ポテトチップスは撮る前に食べちゃいました、とは言えませんでしたが……。

ケープコッド

●アクセス ボストンから車で約1時間
●おすすめステイ先 ダニエル・ウェブスター・イン&スパ
https://www.danlwebsterinn.com/

【取材協力】
マサチューセッツ州政府観光局

https://www.massvacation.jp/

ハーツレンタカー

https://www.hertz.com/rentacar/reservation/


古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

文・撮影=古関千恵子

今日の運勢

おひつじ座

全体運

集中力を発揮すると、思わぬ成果を上げられそう。何か一つ目標...もっと見る >