2018/09/01 12:00

人間関係のトラブルを治す特効薬「先入観をはずす」「新人になる」

 九州・長崎にある興福寺の住職・松尾法道さん。「龍にまもられてきた」というご住職のオーラに、通称「赤寺」と呼ばれる不思議な寺のパワーも相まって、ご住職のもとにはいろいろな悩みを抱えた方がやってきます。数多くの人生相談を受けるうちに見えてきたのは、<運気に恵まれている人は、日常生活を浄めて生きている>ということ。

 つまり、ツイている人になるには、心の基礎代謝をぐっと底上げするべしっ、てわけです。そんな運気の代謝をあげて、ムリなく幸福を引き寄せる人生上昇術をまとめた著書『「運気の代謝」があがる! 日常作法のコツ』より、人間関係をスムーズにする作法を教えてもらいます。


「世代の違う人と軽やかにつきあう」


決めつけは、「気を縛る」こと。自由な見方ができなくなる。

「60代って、マジっすか」

 わたしのお誕生日に18歳の子から、こんなメールが届きました。「マジっすか=すごいですね」なのかしら(笑)。仕事関係の上下もない、若い世代とのおつきあいで、そういうやりとりができるって、楽しいじゃないですか。

 女子高で講師を務めていたときがあったんだけど、わたしが参考書にしたのは『ガラスの仮面』でした。なにしろ女子高校生の生態って、想定外だらけ。自分の価値観にない、驚くべきことに出くわすたびに「おそろしい子!」って、月影先生の境地になったものです(詳しくは名作少女漫画『ガラスの仮面』をご参照くださいませ)。

 1年間、わたしの授業になると、顔をずっと下に向けていた生徒がいました。よほど嫌われてるんだろうけど、その態度はあんまりじゃないって、プンプンしてたわけです。それがクラス替えのときに、その生徒からもらったお手紙には「先生のことが好きでした」って。ん? ん? なになに~っ! じつは、ただの恥ずかしがり屋さんで、わたしのまったくの思い違いだったのです。

 態度だけで、「こういう子」って決めつけて見ていたのは、わたし……。決めつけは、「気を縛る」こと。自由な見方ができなくなるんですね。

 人との縁を紡いでいくことが、この世に生まれた醍醐味。それまでとは違う人とのおつきあいが生まれると、また違う世界が見えてきて、人生ますますおもしろくなってきます。 

 先入観という色眼鏡をはずして、人づきあいを楽しみましょうよ、マジで。

◆キーワード

・若い世代とつきあう
・先入観をはずす

「人の上にたつ年齢になったら、習いごとを」

 年齢が増すと、他人に指摘されたり怒られることも、ぐっと減ります。

 人の意見に耳を傾けなくなると、頭が固まって、頑固になってきます。

「自分は正しい」と思い込んでいるオジオバは、まわりにたくさんいるでしょう? お寺でもマナー違反を少しご注意すると、素直に正すのは若者のほうで、中高年者には無視される方が多いんです。

 自己中にならず、年を重ねても謙虚でいる方法が、新しい習いごとをはじめて「新人」になること。

 わたしは50代に入ってから、小唄を習いはじめました。教えてくださる師匠を100%リスペクトして、素直であること。そういう心持ちで習っています。

「でも、わたしは~」って突っかかっていくなんて、まったくナシ。

「はいっ」という素直な心を取り戻す――ここが、学びどころ!

 なにを習うかはそれぞれですが、スキルアップするとか出世に良いとか、そういうことより、単純に好きで、活力がわいてくるような、自分が楽しいと思えることに挑戦してみるのがいいでしょう。

 習いごとは、昨日までできなかったことが、ちょっとずつできるようになるおもしろさがあり、成長の証しになるところにも、価値があります。

 人さまからなにか教わるということは、指摘を受け入れることで、感性をやわらかくするの。年を重ねるほどにたまりがちな「おごり」「無用の自尊心」をデトックス。「素直」を手放してはなりませぬよ。

◆キーワード

・新人になる
・素直な心


龍がすむ赤寺の教え
「運気の代謝」があがる! 日常作法のコツ

著・松尾法道
本体1,350円+税

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撮影=川内太郎

松尾法道(まつお ほうどう)

東明山 興福寺住職。1950年、長崎市・興福寺の庫裡で生まれる。16歳のとき、アメリカ・ルイジアナ州のアレキサンドリアにあるボルトン高校へ留学し、アレキサンドリア市名誉市民となる。海外生活の体験を経て、日本の美しい文化にあらためて目覚める。花園大学文学部仏教学科卒業後、黄檗宗大本山萬福寺修行道場に入堂。25歳にして、東明山興福寺第32代住職に就任。住職のかたわら、長崎女子商業高等学校非常勤講師、玉木女子短期大学非常勤講師を20年近くつとめる。現在、長崎市仏教連合会会長、日本礼道小笠原流長崎県支部会長。クラシックや歌舞伎など芸能鑑賞や自身でもピアノ演奏を楽しみ、親友であった昭和の歌姫・江利チエミの音楽を深く愛する。

文=松尾法道
写真=文藝春秋

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