2018/09/29 12:00

フィリピンの海に浮かぶアマンの老舗 「アマンプロ」の神業マッサージ

#158 Amanpulo
アマンプロ(フィリピン)


客室「ビーチカシータ」前にはその部屋専用のビーチベッドとパラソルが。


スールー海を眺めてリラックスできるビーチクラブ。

 1993年、フィリピンのパラワン諸島にアマンプロが誕生して、今年で25年。2020年の開業予定も含めると現在33のプロパティを展開するアマンの中では、初期メンバーになります。

 開業当初からそのウワサや記事などに触れては、憧れを募らせ、発酵した思いは熟成25年目を迎え、ようやくの初訪問になります。

 アマンプロは今、注目が集まるノーザンパラワンの島々のひとつ、パマリカン島をそのままリゾートにした1島1リゾートです。


海のブルーとジャングルの緑のコントラストがみごと。ほぼ手付かずの状態で自然が守られています。

 マニラのニノイ・アキノ国際空港から車でアマン専用ターミナルへ移動し、これまた専用の小型機で空路約1時間10分。到着すると、担当のバトラーが部屋付けのクラブカー(電動カート)で迎えてくれます。


島の中央に位置するクラブハウス。レストランと30メートルプールを併設しています。

 東西約2.5キロ、南北約500メートルの島内は、まるでジャングル。南洋の樹木が勢いあまってこんがらがっている中、白砂の小道がくねくねと走っています。客室や各施設などは木々に目隠しされていて、小道からは見えません。


「ツリートップカシータ」のプランジプール付きタイプ。緑の中にプールが浮かんでいるよう。

 カシータとよばれる客室は42棟。基本的には同じレイアウトで、海に出やすい「ビーチ」、高床式の「ツリートップ」、小高い「ヒルサイド」の大きくは3つに分かれ、プランジプール付きタイプもあります。

オオトカゲの散歩に出会うことも


ベッドを窓に面して配置。ぐるりとガラス窓に囲まれ、周囲の自然と一体感が味わえます。

 今回滞在する「ビーチカシータ」の扉を開いた瞬間、光の美しさに思わずため息が。ベッドルームを囲む大きな窓と周囲の自然が溶けあい、室内はほんのり緑色をした光に満たされています。


デスク回りも大きな窓から緑の眺めが。

 フィリピンのデザイナーが手掛けた、伝統建築の様式を踏襲した客室は、ウッドやラタンなどの建材を使用。部屋を縁取るように広いウッドテラスがあり、庭の一角にはハンモック、木々の合間を抜ければ、パラソルが置かれたビーチです。


各戸1台用意されたクラブカー。レストランやスパに駐車して、用事を終えて戻ってくると、出しやすいように向きが変えてあったり、ミネラルウォーターのボトルが冷えたものに交換してあったり。さすがなサービス。

 滞在中は、各戸に用意されたクラブカーを自ら運転して気ままに移動できます(16歳以上)。自分専用のクラブカーのハンドルを握って、島内探検へ。


島に暮らす動物たちは大切に守られているせいか、人を恐れていないようです。小道の横断も慌てることなく、ゆっくり。

 すると、道の真ん中にオオトカゲやつがいのパラワンツカツクリが横断していることも。視界の隅にきれいな色が横切ったと思ったら、黄色と黒色の鮮やかなツートンカラーのコウライウグイス。

 アマンプロでは開発時からできるだけ木々を伐採することなく、その後も年月を重ねたため、自然が濃厚。守られた動物たちは人に対して恐れることなく、距離感が近いのです。


通年(特に多いのは6~12月)、アオウミガメやタイマイが産卵に訪れます。砂に産まれた卵は安全な場所に保管し、2カ月後、放流します。

 それは海の中も同様で、大きなアオウミガメや迫力のカンムリブダイを、スノーケリングでも見ることができます。ちなみにアオウミガメとタイマイの産卵地でもあり、2017年には2,000匹もの子ガメを放流したそうです。

バナナの葉で凝っている場所を判断


スパ・セラピストのノリさん。分厚い手の平が熟練の証。

 アマンプロのスタッフは長年勤めている方が多く、その一人が “おかあさん”と呼ばれ、慕われているスパ・セラピストのノリさん。大きな笑顔に思わず引き込まれます。

 そして、その道20年のノリさんが行うフィリピン伝統のマッサージ“ヒロット”は、神がかり的に気持ちいい。


小高い丘の上に立つスパ。眺望の良さもリラックスの一助に。

 まず、うつぶせの背中を若いバナナの葉でなでることからスタートします。葉がひっかかってジグザグと進むところを集中的に施術するそう。

 背中の姿勢のバランスを整え、老廃物を流すべく指圧で刺激するなど、ノリさんは手の平や指の関節を背中の上で縦横無尽に駆使します。仰向けに体勢を変えられた途端、寝落ちしてしまいました。


リゾート沖50メートルほどの洋上に浮かぶ、竹で作られた「カワヤンバー」。

 アニバーサリーの旅なら、おすすめしたいのが、洋上に浮かぶ「カワヤンバー」。ダイニングやビーチベッド、カウンターなどからなる水上デッキを、1組のみで貸し切りにできます。


カワヤンバーでは朝食やサンセットカクテルのみならず、空いていれば好きな時間帯に予約を入れられます。

 洋上で朝食やランチ、あるいはサンセットカクテルなど、2時間のチャーターが可能です。デッキから直接海に飛び込んで泳いだり、ビーチベッドに横たわってひたすら海を眺めたり。デッキの底をたぷん、たぷんと打つ波音が緩やかにまどろみを誘います。

 濃密な自然の中で、心地よくアマン流のサービスを受けられるアマンプロ。スールー海に浮かぶ、秘密の宝島が隠されていたのですね。


サンスクリット語で“平和”を意味する“アマン”とフィリピンの言葉で“島”を意味する“プロ”を組み合わせたリゾート名。

アマンプロ

●アクセス マニラのニノイ・アキノ国際空港の一角にある専用ターミナルから小型機で約1時間10分
●おすすめステイ先 アマンプロ
http://www.amanpulo.com/


古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

文・撮影=古関千恵子

今日の運勢

おひつじ座

全体運

頭の回転がはやいけれど、少々毒舌気味。ツッコミは冗談が通じ...もっと見る >