2018/11/24 18:00

「おっさんずラブ」の伊藤修子が 日比谷「添好運」で至福の点心三昧!

「おっさんずラブ」の“マイマイ”こと瀬川舞香役でさらなる注目を浴びた女優・コメディエンヌの伊藤修子さんは、大の香港好きとしても知られています。この連載コラムでは、東京で味わえる香港グルメ、偏愛してやまない香港映画、そして香港を訪れた時の思い出などを綴ります。


◆私の愛する東京の香港グルメ

添好運[日比谷]


今回、伊藤さんが訪れたのは日比谷にある点心専門店「添好運」。ずらりと並んだ点心に、大喜びの伊藤さん。

 この連載も3回目になりました。前回に引き続き、東京で味わえる香港グルメをご紹介します! 今回は、日比谷にある「添好運(ティム・ホー・ワン)」さんです。香港に本店があり、ミシュラン1ツ星の味がリーズナブルに食べられる行列店で、今年の4月に東京にもオープンしたのです。

 以前、香港に行った際に、勇気を出して一人で入った点心のお店で紆余曲折あり、春巻1皿しか食べられなかったという悔しい思いをしたため、どうしても雪辱を果たしたいと思い、今回こちらのお店に伺いました。


場所は日比谷シャンテ別館の1階。店前にはオープン前から行列ができる人気店。

 お店はビジネス街にあり、外観からしてワクワクして期待も高まります。たくさんのメニューを吟味することしばらく、お店のイチオシや自分が食べてみたいものを色々織り交ぜて注文することにしました。


手前から時計回りに、「大根餅」480円、「温菜」580円、「マーライコウ」480円。

 まずは、大根餅からスタートです。

 大根餅は、蒸した大根の千切り、腸詰、干し海老を米粉などと混ぜ、蒸して焼いたもので、香港では定番のメニューです。点心のお店に来たからには、是非ともいただきたいですね。


お箸でさくっと切れる大根餅。

 運ばれてきた大根餅は予想以上に大きくドッシリとした見た目でしたが、驚くほど柔らかく、軽い食感で粉っぽさもありません。スルスルと口に入ります!


大根餅のあまりの美味しさに感心しながら、じっくり噛みしめて味わう伊藤さん。

「青ネギのチョンファン」580円。

「青ネギのチョンファン」は、米粉を水でとき薄くのばして蒸した生地に青ネギをパラパラと撒いてロール状にしたもので、甘めの特製醤油タレをかけていただきます。

 チョンファン自体のお味は淡泊ですが、プルプルした食感に青ネギの香りがほどよいアクセントになって、良いおつまみになりそうです!


「ベイクド チャーシューバオ」580円。テイクアウトもできます。

 お店の看板メニュー「ベイクド チャーシューバオ」は、片手に収まる饅頭くらいのコロンとした大きさで、外側はクッキーのように甘くてサクサクとした生地、中には中国醤油ベース味の広東系のチャーシューの餡が入っています。外皮の甘味とチャーシューのしょっぱさのバランスが絶妙です!


チャーシューバオを割ってみると、どろりとしたチャーシューの餡が。「しょっぱ甘くて美味しい~」と伊藤さん。

 “チャーシューメロンパン”なんて呼ぶ方もいらっしゃるようですが、まさにそんな感じです!

7種の具材が入った蒸し餃子!


手前から時計回りに、「7種野菜の蒸し餃子」480円、「ポークと海老の焼売」580円、「海老の蒸し餃子(ハーガオ)」580円。

 王道の点心3種もオーダーしました。この中で特に気に入ったのは「7種野菜の蒸し餃子」です。

 これでもかと賑やかに具材の入った、食感も楽しい蒸し餃子です。


「7種野菜の蒸し餃子」の具材は、人参、きくらげ、タケノコ、マッシュルーム、ふくろ茸、セロリ、インゲンと盛りだくさん。

 そのほか、プリッとした食感としっかりした味付けの「海老の蒸し餃子」、カラフルでかわいい「ポークと海老の焼売」もテンポよくいただきました。こんなに美味しいのに、お値段がやさしいことに驚きます!


「蓮の葉ちまき」680円。

「蓮の葉ちまき」は粘りのあるもち米に、鶏肉、豚肉、腸詰、しいたけがゴロリと贅沢に入っていて、感激してしまいました。

 蓮の葉の独特な良い香りが味に深みを与えています。もち米にも具材にもしっかりと味がついているのですが、全くしつこく感じないので、ついつい箸が進んでしまいます。


「蓮の葉ちまき」を本当に気に入った伊藤さん。まさに至福! といった表情がかわいらしいです。

 これは冷めても美味しいのでしょうね。ハァ~、こんなちまきをお弁当に持って遠くへでかけたいです……!


「鶏肉と生姜の蒸しご飯」580円。

 ボリュームのあるご飯ものを試したいと思い注文したのは、「鶏肉と生姜の蒸しご飯」です。運ばれてきたときから生姜の良い香りが漂ってきて、食欲を刺激されます。

 大きくゴロっとした鶏肉、さなぎ茸とよばれるきのこが、ほんのり味付けされたご飯の上に乗っています。鶏肉の蒸し具合が柔らかで、とても美味しいです!


「塩豚のお粥 ピータンと塩卵入り」480円。

「塩豚のお粥 ピータンと塩卵入り」は、揚げワンタンのカリッとした食感がアクセントになり、割とお腹がいっぱいだったにもかかわらず、スイスイ入ってしまいました。点心のお店でお粥がいただけるなんて良いですね!

 最後に、食後のデザートをご紹介。ここは別腹ということで! どれかひとつを選べなかったので、全種類を注文してしまいました(笑)。


手前から時計回りに、「本日のココナッツミルク タピオカ入り」480円、「ミルクフライ」480円、「キンモクセイとクコの実ゼリー」380円。

 タピオカとお芋が入った「本日のココナッツミルク」は、さんざん食べた後でもサラッと完食! しっかりした味の食事の後にはこうした穏やかなデザートが良いものです。

 また「ミルクフライ」はミルクゼリーをフライにしたもので、外がサックリ、中がフワッと甘くとろける優しい味わい、「キンモクセイとクコの実ゼリー」はキンモクセイの香りがほんのりと上品でさっぱりしたゼリーです。気分によってデザートを選べるのは嬉しいですね。


「これも好きです!」とにっこり。「海老の蒸し餃子」をいただく伊藤さん。終始笑顔が絶えない、美味しい時間でした。

 ここまでフードファイトのように食べ続けてしまいましたが、頼んだものすべてが感動的に美味しかったので、香港での悔しい思いも解消でき、大満足!

 香港にある点心のお店は不慣れだと勝手もよく分からず、何となく一人では行きづらく感じていたのですが、次は是非とも本店に足を運んでみたいものです。

 こちらのお店はオープンしてからずっと行列が絶えないのですが、回転は良くなってきているとのことです。お一人でも、お友達を連れてでも、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

※価格はすべて税・サ別です。


添好運(ティム・ホー・ワン) 日比谷店

所在地 東京都千代田区有楽町1-2-2 日比谷シャンテ別館1F
電話番号 03-6550-8818 ※予約不可
営業時間 11:00~23:00(L.O. 22:00)
定休日 年中無休 ※ただし施設の休館日有り
http://timhowan.jp/

 次ページからは、私のお気に入りの香港スターや香港映画についてご紹介します!

◆私の愛する香港スター

デヴィッド・チャンの
アクションがすごい!


『叛逆』のDVDジャケットより。一番手前の男性がデヴィッド・チャン。

デヴィッド・チャン(David Chiang)/姜大衛

1947年6月29日江蘇省生まれ。両親、兄、異父弟も映画人という映画一家。幼い頃から子役として『江山美人』(59)などに出演。少年時代から武術を習い、武術指導やスタントマン、端役などを経て『死角』(69)でチャン・チェ監督作品でのメイン出演を果たす。『ヴェンジェンス 報仇』(70)で第16回アジア映画祭最優秀主演男優賞を受賞し、「亞州影帝」の称号を得る。70年代のショウ・ブラザース作品に次々と主演し、コンビで出演することの多いティ・ロンとともに大スターとして一世を風靡した。近年では芸名をJohn Chiang(ジョン・チャン)としている。

 今回は、特にお気に入りのデヴィッド・チャン出演の3作品をご紹介します。


#01
『ヴェンジェンス 報仇』
(原題『報仇』)
●70年製作/03年日本公開(中世の里なみおか映画祭)


 1925年、中国のとある都市が舞台。京劇俳優のユイロウ(ティ・ロン)が悪漢達に惨殺される。兄ユイロウ死亡の知らせを受け、南方から舞い戻った弟シャオロウ(デヴィッド・チャン)が暗殺の共謀者に復讐を決意します。

 単身敵地に乗り込み、延々と死闘を繰り広げる短刀アクションはすさまじく、最後は真っ白な胴着を鮮血に染めながら自身も絶命します。

#02
『新・片腕必殺剣』
(原題『新獨臂刀』)
●71年製作/日本未公開


 英雄ロン(クー・フェン)は二刀流で世に名を知らしめていたレイ・リ(デヴィッド・チャン)を妬み、武術界から追放しようと画策、罠にはまり勝負に負けたレイは自ら右腕を切り落とすことに。

 やがて食堂に雇われ、客から馬鹿にされる毎日を送っていましたが、同じく二刀流の名手フォン(ティ・ロン)と出会い親交を深めます。しかしフォンもまたロンの罠にかかり惨殺されてしまう。親友の死をきっかけにレイは再び剣を手に……。

 ティ・ロンの惨殺シーンも体が真っ二つと残酷描写が激しいですが、最後デヴィッド・チャンが片腕一刀だけで100人もの敵を斬りつけていく姿が圧巻です。ジミー・ウォング主演の『片腕必殺剣』『続・片腕必殺剣』と本作は剣劇アクションの大傑作です!

#03
『ブラッド・ブラザース 刺馬』
(原題『刺馬』)
●73年製作/03年日本公開(中世の里なみおか映画祭)


 山賊のホアン・チュン(チェン・カンタイ)、チャン・ウェンシャン(デヴィッド・チャン)はマー・シンイ(ティ・ロン)に武術の腕を見込まれ、義兄弟の契りを交わします。

 数年後、野心家のマーは山賊を手下に組織を拡大して出世、約束通り二人を雇うが、ホアンの妻ミラン(チン・リー)との不貞が明るみに出ては出世の障害になると考え、腹心の部下にホアンを暗殺させます。

 それを知ったチャンもマーの暗殺を企てますが、暗殺の首謀者として捕らえられ処刑され……。

 有名な清朝のマー総督刺殺事件を題材にした、3人の男たちの友情と裏切りのドラマ。飛び散る鮮血と暴力の残酷描写で男の生きざまを描くチャン・チェ監督作品のなかでも傑作と名高い一本です。


『英雄十三傑』(70)では生きたまま五体を馬に引き裂かれるなど、英雄の残酷な死に様が似合うデヴィッド・チャンですが、大柄で筋肉質な俳優が多い中で、小柄な体格を生かした機敏な動きが目を引き、今観ても時代を感じさせない容姿です。

 今まではジャッキー・チェン以前のアクション映画を観る機会がなかったのですが、一度観だしたら止まらなくなり、チャン・チェ監督作品でないと物足りないと思ってしまうようになりました。この時代のデヴィッド・チャン、ティ・ロン達の輝きは必見です。


香港のガーデン・オブ・スターズ(星光花園)にあるデヴィッド・チャンの手形。

『悪客』(72)、『四騎士』(72)などでデヴィッド・チャンと共演した日本のアクションスター、倉田保昭さんの自伝『香港アクションスター交友録』によると、当時もそれはそれは格好良かったそうです!

◆私の香港旅日記

香港スターを目の前で!
コンサートや舞台を楽しむ

 大好きな香港スターを生で拝んでみたいという気持ちが昂ぶり、最近は香港や中国で開催されるコンサートや舞台に足を運んでいます。


中国・広州で開催された「サミュエル・ホイ演唱会2017」のステージ。

 海外公演のチケットを入手するのは難しい気がしていたので、以前は旅行代理店に頼んでいましたが、費用も結構かかりますので、最近は自分でチケットを取るようになりました。

 香港のプレイガイドで購入すればたいてい日本にも発送してくれるのですが、公演の2週間前には予約しないといけない上に、送料が高い場合が多いです。

 ただ直前まで予定が立たず、公演まで2週間を切ってしまった場合は、現地受け取りを選択するしかありません。


2018年に香港コロシアムで行われたサミュエル・ホイとアラン・タムのコンサートステージ。

 最初はチケット受け取りの窓口が開いてなかったらどうしよう、などという不安もありましたが、香港市内にたくさんある「通利琴行」という楽器店内の窓口なら曜日に関係なく営業しているようです。

 日本を出発する前にチケットの予約証明を印刷しておき、「通利琴行」の店舗でその紙と予約時に決済したクレジットカードを見せるだけでこちらの意図は伝わり、難なく発券できました。

 今年の7月には、デヴィッド・チャンが出演する舞台を観るためだけに、日帰り香港ひとり旅を敢行しました!

 香港エクスプレスの便で朝早く到着したので、開演前の時間を活用して、茶餐廳に行ったり、器や駱駝牌の魔法瓶を買ったり、と香港を満喫できました。


駱駝牌の魔法瓶。

 ステージ鑑賞後は、ジェットスターの翌日早朝2時の便に乗って帰国したので、ギリギリの弾丸日帰り旅となりました。

 広東語の舞台を観て理解できるのだろうかという不安もありましたが、内容が中国の有名な詩人の生涯を追った分かりやすい構成だったのと、中国語の字幕がついていたおかげで字面を追うだけで何となくの意味が分かり、不思議と全く意味が分からないということはなかったです。

 ただ断片的にしか分からないのでもっと広東語を勉強しなくては! とは思いましたがかなり強引に、念願の香港での観劇、という目的も達成できたので良しとしましょう。

 映画でしか見たことのないデヴィッド・チャンが目の前にいることに現実感が湧きませんでしたが、現在71歳だというのにいまだにとても格好良かったです!

 遠い世界の人に感じる香港スターですが、片道4~5時間くらいで香港にサッと行きさえすれば、意外にもアッサリと拝むことができてしまうものです。

 ノンビリしていてはなかなかお見かけすることもないでしょうし! 何事も行動力あるのみ! と今後も楽しい香港旅を続けたいと思います。


伊藤修子(いとう しゅうこ)

女優、コメディエンヌ。1977年神奈川県生まれのA型。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。趣味は編物、喫茶店巡り、散策、70~80年代香港映画鑑賞など。99年より劇団「拙者ムニエル」に所属し、全作品に出演。2009年よりよしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属。主な出演作品は、NHK大河ドラマ「平清盛」(12)、KTV「お義父さんと呼ばせて」(16)、CX「Chef~三ツ星の給食~」(16)、CX「セシルのもくろみ」(17)、EX「おっさんずラブ」(18)など。現在放送中の「結婚相手は抽選で」(東海テレビ・CX系全国ネット)に出演。11月24日(土)に最終回を迎える。

文・撮影=伊藤修子
撮影=佐藤 亘

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