2019/01/19 18:00

マイル欲しさに飛んだ名古屋で 日帰り弾丸食い倒れツアーを敢行!

 世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、交替で登板します。

 記念すべき第200回は、名古屋を訪れたたかせ藍沙さんが、飛行機欲と食欲を同時に満たします!


通り過ぎるだけじゃもったいない
中部国際空港セントレア


翼の向こう側に、伊勢湾に浮かぶ中部国際空港セントレアが見えてきた!

 朝一番のフライトで名古屋へ。行き先はどこでもよかった。

 2017年も年末になってから札幌に飛んだ。その理由は年に一度だけ加算されるJALのボーナスマイルをもらうため。そのマイルがどれだけ魅力的かということは昨年の札幌の記事に書いた。

 2018年もバタバタと過ぎてしまい、気がつけば年末になっていた。しかも、昨年よりも時間も予算もかけられないので、できれば日帰りしたい。

 そこで、スカイスキャナーで検索してみた。

 出発地は「羽田」、目的地は「日本」。このように入力すると、日本国内でもっとも安価なフライトから順に表示してくれる。

 そこで一番上に表示されたのが名古屋だった。期間限定で普通運賃の半額以下になる「特便割引」が適用されていたのだ。

「名古屋かぁ~、何をすればいいのかしら?」と、最初は思った。でも、中部国際空港セントレアのサイトから調べ始めたら、いい意味で予想を裏切られた。「時間が足りない!」。

 朝、8時15分に羽田を飛び立って、ちょうど1時間後に中部国際空港セントレアに到着した。


手荷物受取所のターンテーブルでは「ようこそ名古屋へ」と、横綱の姿をした豚が迎えてくれた。

空港内のセントレアオフィシャルショップでは、オリジナルグッズや航空各社の機体模型などを購入することができる。

世界でも珍しい空港内の展望風呂。今回は時間的に諦めた。

 到着ロビーに出ると、すぐに2階から4階へと移動。スカイタウンと名づけられたフロアにはショップや飲食店が軒を連ね、スカイデッキもある。


まずは、「世界の山ちゃん」の幻の手羽先を購入。

 飲食店が開店する10時までにはまだ時間があった。そこで、「世界の山ちゃん」で幻の手羽先を購入してスカイデッキのベンチへ。


スカイデッキのベンチで開封。

飛行機を眺めながらピリ辛の手羽先をいただく。強めに揚げてあるので香ばしくてビールが欲しくなる味だ。

 飛行機を眺めながら、温めてもらったピリ辛の手羽先を頬ばった。胃袋が動き出した!


スカイデッキに出て、右側は国内線、左側は国際線。一眼レフで熱心に写真を撮る中高年の方も見受けられた。

世界の山ちゃん セントレア店

所在地 愛知県常滑市セントレア1-1 中部国際空港セントレア4階 ちょうちん横丁
電話番号 0569-38-1155
http://www.yamachan.co.jp/


10時オープンの「まるや本店」。ひつまぶしの名店だ。

 10時になったところで、「まるや本店」へ。ひつまぶしの名店だ。ひつまぶしというのは名古屋特有の、鰻を細かく刻んでごはんに混ぜて食べるうな重のこと。メニューには食べ方の手順が書かれている。


ボックス席もあるけれど、スカイデッキに面したこちらのカウンター席なら飛行機を眺めながら食事できる。

 スカイデッキに面した席に座れば、引き続き飛行機を眺めながら食べることができる。カウンターに座っている外国人男性に、店員さんが英語で手順を説明していた。


午後からの暴食に備えて「ミニひつまぶし」をオーダー。サイズが選べるのが嬉しい。「ミニひつまぶし」は量が少ないので重箱ではなく、桶の形をした器に入っている。お椀はプラス150円で肝吸いに変えてもらった。

1膳目は、しゃもじでかきまぜてそのままでいただく。

2膳目はたっぷりの薬味とわさびとともに。

ここで熱々のお出汁を持ってきてもらい、3膳目はお茶漬けにしていただく。

 3回に分けて3種類の食べ方を堪能したところで、名古屋めしの朝ご飯が終了。

まるや本店 中部国際空港店

所在地 愛知県常滑市セントレア1-1 中部国際空港セントレア4階 レンガ通り
電話番号 0569-38-0803
http://www.maruya-honten.com/

本物のボーイング787を
間近で見ることができる!


入口を入ると「FLIGHT OF DREAMS」のサインが出迎えてくれる。右手にインフォメーションカウンターがある。

 中部国際空港セントレアでもっとも楽しみにしていたのが、敷地内に2018年10月にオープンしたばかりの複合施設「フライト・オブ・ドリームズ」だ。出発ロビーと中部国際空港駅を直結した渡り廊下の先にある。


スターバックスの店内では機体を正面から眺めることができる。外から見えるのはここまで。

 この施設の最大の特徴は、本物のボーイング787ドリームライナー初号機を間近で見ることができるということ。

 館内はふたつの施設に分かれている。前述の機体がある1階の「フライトパーク」と、ボーイング社創業の地シアトルをテーマにした、2・3階のレストラン&ショップフロアだ。どのフロアからも機体を見ることができる。


1階の「フライトパーク」では、本物の巨大な機体が出迎えてくれる。

階段を上ってコックピットを見学することもできる。なんと、計器類の電源が入った状態だ!

「フライトパーク」の入場料は1,200円。充分に価値のある1,200円だ。

 まずは、入口正面のカウンターで整理券をもらおう。30分に一度のプロジェクションマッピングを使った映像と音のショーを、4階から見ることができる。


4階の観覧エリアに上って初めて機体の全体を見渡すことができる。ここに上るためには整理券をもらっておく必要がある。

チームラボが制作したプロジェクションマッピングのショーは4階のデッキから眺める。1階にいる人が米粒のようだ。

 これ、「フライトパーク」全体がスクリーンとなって繰り広げられる壮大なもの。花びらが舞い散ったり、空を飛んでいるかのような躍動感のある映像だったり、圧倒的な迫力がある。


「ボーイングファクトリー」では、ボーイング機が造られる様子を工場内にいるかのように見ることができる。

 ショーが始まるまでは館内の他の施設で楽しもう。「ボーイングファクトリー」では、飛行機を組み立てていく様子を映像で見ることができる。壁と床に映像が映し出されるので、まるで飛行機工場の中にいるかのようだ。


紙飛行機を造って飛ばすコーナー。子供たちが熱心に紙飛行機を折っていた。

光の層がある部屋で紙飛行機を飛ばすと、光が飛行機に反応して幻想的な光景になる。

 その隣には紙飛行機のコーナーがある。紙飛行機を折って、光のゲートの中で飛ばすと、光が紙飛行機に反応して揺れ、音が鳴るという、不思議な体験ができる。

 そのまた隣のドーム状の部屋の中では、飛行機の絵を動かすことができる。紙に描いた飛行機の絵をスキャンしてデジタル化し、ドーム内で自由に飛ばすというもの。子供も大人も楽しむことができる施設だ。

 他にも、スマートフォンにアプリをダウンロードして、館内で飛行機のパーツを集めるゲームをしたり、別料金でB787実機のコックピットを使ったフライトシミュレーターでの操縦体験をしたり。まる一日遊ぶことができそうだ。実際、ずっとここにいて、そのまま羽田に帰ろうかと迷った(笑)。


「スカイパーク」の出口にある「ボーイングストア」。

 予想外に楽しかったのは、「フライトパーク」の出口にある「ボーイングストア」。

 シアトルのボーイング社オリジナルのグッズもあるが、半分以上はボーイング社の承認を得て日本で作られているオリジナル。とくに、飛行機型のクッキーや滑走路をイメージした長ーいバウムクーヘンなどはここでしか買うことができないレアものだ。


本物の飛行機のパーツ。窓枠や計器類、翼の一部を使ったベンチ、エンジンの一部を使ったテーブルなど、見ているだけでも楽しい。

 シアトルから輸入された一点物としては、実際に使われていた飛行機のパーツ類や、機内食を運んでいたワゴンなどがある。

 見ているだけでも楽しい。ことさら空旅に詳しい店員さんもいるので、いろいろと教えてもらうことができるかも。

フライト・オブ・ドリームズ

所在地 愛知県常滑市セントレア1-1 中部国際空港セントレア
http://flightofdreams.jp/

味噌煮込みうどんと
100年続く老舗居酒屋


堀内ビルの地下街「グルメ・アベニュー」にある「山本屋本店」。

 立ち去りがたいほど楽しい中部国際空港セントレアだけれど、ご当地の名古屋めしも食べたい物があれこれ。後ろ髪を引かれる思いで市内に移動することにした。

 夜のフライトで帰るには少し慌ただしくなるので、東京への帰路は遅くまで走っている新幹線に決めた。ボーナスマイルは片道でも獲得することができるからだ。

 空港から名古屋駅までは特急で30分ほど。駅に着いたところで、まずは名古屋名物のひとつ、味噌煮込みうどんを食べることにした。

 味噌煮込みうどんで知られる店は、「山本屋本店」と「山本屋総本家」の2種類があり、名前は似ているもののまったく違う会社。名古屋市民の間でも好みは分かれるという。


「山本屋本店」のイスはベンチスタイルで、店内はシンプルな造り。

 今回は、味噌煮込みうどんにこだわる「山本屋本店」を選んだ。名古屋駅構内から駅周辺まで何店舗かあるが、ゆっくり食べたかったので、駅から5分ほどのビルの地下へ。昼を少し過ぎていたこともあり、案の定店内は空いていた。

 シンプルなうどんから牡蠣や肉などの具材をプラスしたものまで数種類があったが、「名古屋らしい」という店員さんのお勧めに従い名古屋コーチン入りを選んだ。お新香はお代わり自由。ランチタイムはごはんも自由だ。


ランチタイムは、通常300円のごはんがサービスでつく。

「えっ、ごはん?」と思うかもしれないが、名古屋ではこれが普通なのだとか。食べ始めてわかった。独自に醸造、ブレンドしたあじ味噌で煮込んだうどんはごはんのおかずになるくらい濃厚な味なのだった。

 ちなみに、斜め向かいに座っていた地元のOLさんらしき女性は、スープまで飲み干していた。うどんを食べ終わった後に、スープの中にごはんを入れる人もいるらしい。

山本屋本店 名古屋駅前店

所在地 名古屋市中村区名駅3-25-9 第1堀内ビル地下1階
電話番号 052-565-0278
http://yamamotoyahonten.co.jp/

 そして、名古屋市民の友人と合流。とっておきのお店に連れて行ってもらうことになっていた。


「大甚本店」の開店は、まだあたりが明るい16時。

 名古屋駅から地下鉄東山線で1駅の、伏見駅7番出口の階段を上ってすぐの場所にある「大甚本店」だ。創業1907年、なんと100年以上愛され続けている居酒屋だという。

 先に着いた友人からは「1階の席が取れた!」とのメッセージが入っていた。16時5分にお店の扉を開けると、既に満席だった。16時開店で16時5分には満席! しかも平日である。いったいここは……?


17時過ぎでこのにぎわいは、「居酒屋文化」の地と呼ばれる名古屋ならでは。

 聞くと、1階は常連さんの予約も多く、地元の方でもなかなか入ることができないのだとか。


入口近くに並ぶ小皿料理。ここから好きなものを選んでアルミのお盆に載せて、セルフサービスでテーブルへ。

 入口近くには小皿に取り分けられたお総菜が40種類近く並んでいる。朝から仕込みをしていて、なかには10時間煮込む料理もあるという。

 そこから好きな物を取り、人気のマグロの刺身、エゾ鹿のステーキ、和牛ホルモン味噌土手、お刺身や焼き物、煮魚などは注文する。冬は釜の中で湯煎される特注樽酒の「賀茂鶴」の燗酒が料理によく合う。


人気のポテトサラダ、鮫の皮の煮こごり、タケノコの煮物、もろきゅうなどをいただく。この煮こごり、鮫の臭みもなく美味しかった。

 6品ほど選んでみた。鮫の皮の煮こごりや、穴子の蒲焼き、タケノコの煮物、角が立ったマグロの刺身など、どれも美味しい! なのに安い! ご主人の山田さんが5つ玉のそろばんで弾いてくれたお会計は2人で3,000円あまり。東京にあったら毎日通ってしまいそうな名店だ。


お会計は、ご主人が5つ玉の大きなそろばんで計算してくれる。これがまたいい雰囲気!

大甚本店

所在地 名古屋市中区栄1−5−6
電話番号 052-231-1909

激辛ラーメンと戦い
新幹線へと向かう最終章

「大甚本店」を後にしたのは17時過ぎ。まだ会社で仕事している人も多い時間帯にもう2軒目という微かな後ろめたさを感じつつ、タクシーで次の店へと向かった。

 残念ながら取材拒否のお店だったのでご紹介することはできないが、コの字型のカウンターとテーブル席が2卓という小さな店。17時半オープンから10分も経たないうちに満席になり、外に列ができていた。

 ここで食べた名古屋めしは、赤味噌を使った味噌煮込みおでんと味噌かつ。

 後者は、揚げたてのかつをグツグツと音を建てて煮立っている味噌煮込みおでんの汁に浸すというもの。サクサク感としっとり感が絶妙で、何本でもおかわりできそうだった。

 帰りを新幹線にしたのは正解だった。フライトの時間が気になるし、この時点でそろそろ空港に急がないといけない時間だった。

 ここで友人と別れて名古屋駅へ。終電まではまだ時間がある。


名古屋駅構内にある「味仙」JR名古屋駅店。店頭ではお土産用の台湾ラーメンや辣肉醤も売っている。

 もう一軒行きたい店があった。「味仙」だ。カップ麺にもなった看板メニューの台湾ラーメンを食べたかった。お腹はそこそこ膨れていたものの、ラーメンくらいは食べられると思って列に並び、東京の食通の友人イチオシの子袋も追加した。


名古屋発祥で、本国の台湾にはないという台湾ラーメンと子袋。

 ところが、戦う相手は胃袋のキャパではなかった。炒めた挽肉とニラが載った真っ赤なスープが、予想以上に激辛だったのだ。

 カウンターで隣り合わせたサラリーマン風の男性は、スープまで完食する強者だった。その隣の男性は、途中で唐辛子が気管に飛んだのか、勢いよく咳き込んでいる。私はというと、唐辛子の飛散を警戒して、麺をすすらずに少しずつ口に運んだ。

 スープは美味しいのにどんどん舌が痛くなっていく。お腹がいっぱいなのではなく、舌が痛くて先に進めなくなった。麺の下にはモヤシがあったけれど、もはや麺とモヤシの区別がつかないくらい舌が痛かった(汗)。

 お店には申し訳なく思ったけれど、もう先に進めない……。半分以上を残し、残った子袋はテイクアウトにしてもらった。私は美味しいのに食べられないという敗北感に襲われたけれど、激辛好きの人はぜひ!

味仙 JR名古屋駅店

所在地 名古屋市中村区名駅1-1-4
電話番号 052-581-0330
http://www.misen.ne.jp/


近鉄線改札横にある「天むす 千寿」近鉄名古屋駅構内店。

 次で気を取り直そうと近鉄線の改札横に向かった。目指すは「天むす 天寿」。元祖の天むすを買って新幹線に乗ろうと思ったのだ。ところが、時間が遅かった! 売り切れていたのだ(涙)。


な、な、なんと、完売!!

 まさかの2連敗に、「もう一度名古屋に来よう!」と誓って新幹線に乗ったのだった。

天むす 千寿 近鉄名古屋駅構内店

所在地 名古屋市中村区名駅1-2-2
電話番号 052-583-1064
http://www.tenmusu.com/


たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)

トラベル&スパジャーナリスト。渡航約150回・70カ国、海外スパ取材約250軒超、ダイビング歴約800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書は『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)など。楽園写真家・三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)は台湾と中国で翻訳出版、第2弾『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』(PHP研究所)も中国で出版された。新刊『ファーストクラスで世界一周』(ブックマン社)発売即重版決定!
Twitter https://twitter.com/aisha_t
ブログ http://ameblo.jp/aisha
「たかせ藍沙のファーストクラスで世界一周」Facebook
http://www.facebook.com/WRT.by.FirstClassFlight

文・撮影=たかせ藍沙

今日の運勢

おひつじ座

全体運

積極的に人の輪に飛び込もう。ぶつかることがあっても、反省の...もっと見る >