2019/01/16 07:00

京都で燻製スイーツの専門店発見 チョコレートは癖になる大人の味!

 数年前、レストランで出されるスモークの香りをまとわせたお料理や瞬間スモークの一品が話題になりました。

 それまでもベーコンやサーモンなどのスモーク独特の燻香は多くの人に好まれてきましたし、近年は、炭火焼きや燻製に特化した飲食店も人気を集め、ちょっとしたスモーク料理ブーム。


外観。黒いテントと「燻」マークの看板が目印。

 そんななか、スモークしたスイーツのお店を発見。その名も「燻製菓子店」。

 お店があるのは、京都市山科区。最寄りは、京都市営地下鉄東西線の椥辻駅で、駅から西へ徒歩約10分の所。

 扉をがらりと開けると、小さなお店の中は、ほんのりとスモークの香り。スイーツのお店らしくない芳香にびっくりします。


店内。2階の工房でお菓子を作っています。

店内のショウケース。中にはチョコレートやタルト、バターサンドが。

「開業は2018年4月6日。山科区東野にある燻製専門店『燻製マーケット』の姉妹店として、また、燻製スイーツを作る工房としてオープンしました」と、代表の石本久子さん。


姉妹店のスモーク専門店「燻製マーケット」(所在地:京都市山科区東野中井ノ上町6-66、電話:075-204-7585)

代表の石本久子さん。

 食べることが大好きな石本さんは、25歳の時、「たこ焼き屋をしてお金を稼ぎながら世界一周をしよう」と計画。

 スポンサー探しをしながら、おいしさを追求するうちにオーガニックに目覚め、大阪・北新地の路上でゲリラ的にオーガニックのたこ焼き屋を始めます。繁盛しすぎて、路上でできなくなった時に、燻製に出合いました。

「友人手作りのスモークサーモン。ワインとクリームチーズとあわせて、とってもおいしかった」

 自分でスモークサーモンやベーコンを作り始めると、「手間暇かかるけれど、これがなかなかおいしい(笑)。極めようと思ったんです」。

 2012年から「燻製マーケット」という名前で車で移動販売を始め、人気になりました。結婚して、京都に移った石本さんは、2015年、燻製を使ったメニューを供する実店舗「燻製マーケット」をオープン。

「目の前でおいしいという声を聞けるのがうれしくて」とにっこり。「スタッフが全員2児の母親なので、基本は18時までの昼営業。月1回だけ夜営業しています」。


燻製マーケットのメニューより。ランチメニューの「燻製全種盛り」1,500円。

「燻製マーケット」のメニューより。「アイスクリームの燻製きなこがけ」には、燻製ナッツとドライフルーツのはちみつ漬けをトッピング。

 石本さんが工夫を重ねた「燻製ナッツの蜂蜜漬け」など、燻製の商品をもっと広く販売したいと、スイーツも作るようになり工房兼販売店をオープンしたのでした。


「燻製シュトーレン」1カット350円も!

 燻製スイーツは、石本さんが創作したものだけでなく、店長でパティシエの田中詩織さんらスタッフのアイデアで次々新作が登場。


バターサンドを作る店長の田中詩織さん。

バターサンドを作る手元。ひとつずつ丁寧に手作りされます。

 チョコやナッツはもちろん、タルトやバターサンド、焼き菓子、さらに芋けんぴや柿ピーなどもあって、実に多彩。食べ飽きることがありません。

「ウイスキーやブランデー、ワインのお供にもぴったりですよ」と石本さんはにっこり。

ここでしか出会えない味ばかり
さまざまな燻製スイーツがずらり

 ユニークな燻製の商品の色々をご紹介しましょう。

「燻製チーズタルト」は、スモークの香りとチーズの風味が一体となり、コクのある味わい。

「燻製抹茶チーズタルト」は、抹茶の風味の奥からスモークの芳香が広がります。

「燻製はちみつナッツチョコタルト」は、燻香に深みのあるチョコ風味が絡みます。コリコリしたナッツの食感が楽しい。


左から時計回りに「燻製チーズタルト」450円、「燻製抹茶チーズタルト」500円、「燻製はちみつナッツチョコタルト」500円。

 タルト台を焼き上げてから、燻製するひと手間をかけており、その燻製の加減が絶妙。後口がほんのりスモーキーで、樽香のある赤ワインに合わせたい。

「燻製ナッツの蜂蜜漬け」は、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、クルミ、ジャイアントコーンなどのナッツのコリコリした食感が自慢。


燻製ナッツ色々。

「燻製ナッツの蜂蜜漬けwithドライフルーツ」では、レーズン、パイナップル、パパイヤ、クランベリーのドライフルーツが使われています。

 アイスクリームやヨーグルトに加えたり、スライスしたバゲットにクリームチーズを塗ってトッピングしたり。ブルーチーズなどに添えるのもおすすめ。


左から「燻製ナッツとドライフルーツの蜂蜜漬け」パック750円、大瓶2,500円、「燻製ナッツの蜂蜜漬け」大瓶2,300円、瓶1,200円。

燻製ナッツと焼き菓子いろいろ。

「燻製レーズンバターサンド」は、まさに大人のおやつ。焼き上げてから燻製したクッキーにバタークリームとラム酒漬けした芳醇なレーズンをサンド。口に入れるとバタークリームがすうっと消えて、スモーキーな香りが残ります。

「燻製したバタークリームにすると、薫香が強過ぎる。誰でも食べられるおいしいお菓子にしたかった」

「燻製あんバターサンド」は、クッキーも粒あんも燻製。口にした瞬間にスモークの香りが広がり、あんこと一体になってすうっと消えます。和洋折衷のユニークな一品。


左から「燻製あんバターサンド」350円、「燻製レーズンバターサンド」350円。

 焼き菓子はどれも小ぶりで、手でつまんで食べやすいサイズ。スモーキーな紅茶・ラプサンスーチョンやウイスキーと合わせて楽しみたい。

「燻製ガトー」は、オレンジの風味にスモークの香りが重なる贅沢な大人の味わい。

「燻製フロランタン」は、キャラメリゼしたアーモンドの甘苦い味の奥に燻香がして、コーヒーにぴったり。


左上から時計回りで「燻製ガトー」450円、「燻製スノーボール」1袋 800円、「燻製サブレ」1袋 200円、「燻製フロランタン」250円、「燻製マドレーヌ」200円。

「燻製マドレーヌ」は、小ぶりですが、バターと卵が入ったふんわり生地を齧ると、ふわっとスモーク香が口いっぱいに広がります。

「燻製サブレ」は、サクサクの歯触り。噛む毎に燻香が増します。


左から「燻製マドレーヌ」200円、「燻製サブレ」1袋 200円。

 サクサクの「燻製スノーボール」は、食べた後に強くスモークの香りが残ります。

「燻製芋けんぴ」は、広島県岩城島の生産者が作る芋けんぴを工房で燻製にしています。コリコリ食感、サツマイモのおいしさはそのまま。ここにしかない逸品でしょう。


左から「燻製アーモンド」「燻製いもけんぴ」各1袋 750円。

「燻製かきピー」も、知らずに食べるとスモークの香りにびっくりすること、まちがいなし。

「燻製チーズクッキー」は、口の中にチーズの風味とスモークの香りが広がります。胡椒がピリリと効いた大人のクッキー。お酒に合わせて楽しみたい。


左から時計回りに、「燻製いもけんぴ」1袋 750円、「燻製かきピー」750円、「燻製チーズクッキー」800円。

 クセになるのが、燻製チョコレート。アーモンド×ダーク、オレンジ×ダーク、カカオ75%、ラムレーズン×ダーク、いちご×ホワイト、抹茶×ホワイト、塩×ミルク、ココナッツ×ミルクの8種類あり、それぞれに異なる味わい。甘くなく、燻香とカカオの風味に夢中になります。

「気まぐれで作るんです」と石本さんが言うのが、様々な自家製ドライフルーツの燻製チョコがけ「自家製ドライフルーツ燻製チョコDip」。フルーツとチョコの風味と、スモークの香りのマリアージュが楽しめます。


手前から時計回りに「自家製ドライフルーツ燻製チョコDip」500円、「燻製チョコレート」全8種類 各1袋 500円。いちご×ホワイトチョコ、アーモンド×ダークチョコ、抹茶×ホワイトチョコ。

 燻製チョコレートは、バレンタインデーに、お酒が好きな男性への贈り物にぴったり。燻製マーケットで大人気の「燻製たまご」も喜ばれそう。


「燻製たまご」2個 300円、5個 700円。

 チョコもスイーツも大好きという石本さんならではの、こだわりの燻製スイーツの数々。「スモークして翌日に風味が落ち着いておいしくなるんですよ」。

 お酒にぴったりの、大人のための燻製スイーツにすっかりはまってしまいました。

燻製菓子店

所在地 京都府京都市山科区栗栖野華ノ木町15-6
電話番号 075-285-0267
http://www.smokedsweets-kyoto.com/


宗田洋子(そおだ よおこ)

ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

文・撮影=そおだよおこ

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