2019/01/25 18:00

山田孝之プロデュース映画で 笠松将は独特な存在感を放つ

 山田孝之プロデュースによる映画『デイアンドナイト』に出演する笠松将。昨年公開された『響 -HIBIKI-』でも印象的な不良・タカヤ役を演じた。彼が刺激的な撮影現場で感じ取ったものとは?

俳優を目指し
高校卒業を機に上京


――幼い頃の夢を教えてください。

『ONE PIECE』や『ソウルイーター』が好きだったことから、漠然とマンガ家になりたい気持ちがありました。3歳ぐらいから独学で描いていいます。イラスト、特に人物の顔を描くことが好きですね。

――その一方で、サッカーもやられていたんですよね。

 小学校4年のときに日韓ワールドカップがあったこともあって、サッカー部に入りました。練習はあまり好きではなかったんですが(笑)、仲間と一緒にいることが楽しかったですね。高校までやっていましたが、プロになろうなんて、さらさら思っていませんでした。

――その後、俳優を目指したきっかけを教えてください

 高校2年ぐらいのときに、「何かをやってみたい!」とざっくりした気持ちがあって、歌も下手だし、楽器もできない。そこで、何かという確証がないのですがふとしたきっかけで俳優を目指すようになり、高校卒業と同時に、名古屋から上京しました。でも、事務所に所属するということも分からなかったので、仕事もなく、バイトばかりしていました。

カッコいい先輩たちとの出会い


――そんななか、どのようにして俳優活動を始めたのでしょうか?

 街を歩いていたときに、たまたま小さい舞台のオーディション情報を知って受けてみました。それまで演技経験はなかったんですが、自分では「できないわけがない」と根拠のない自信がありました。運よくオーディションに合格し、公演に出たことをきっかけに、当時の事務所の方が声をかけてくれて入ることができたんです。

――『生贄のジレンマ』など、2013年ぐらいから映像作品にも出演されていきますが、転機となった作品や出来事は?

 初めての現場は『クローズEXPLODE』です。ほぼ、エキストラでしたが、地元の友達には嬉しくて自慢しましたね。そこからはオーディションで役を勝ち取るしか手段はありません。それは今でも変わってません。現場でカッコいいと思える先輩たちに可愛がっていただいたり、助けていただいたことは、僕にとって大きな転機になりました。

――具体的に、そのカッコいい先輩たちとは?

 先日もお会いしたばかりですが浜野謙太さんです。春頃に初めて共演したのですがその後に、僕がある作品の出演が決まったと報告をしたら速攻でお祝いにと焼き肉に連れてってくださいました。それから、関ジャニ∞の錦戸亮さんは3、4度共演していたことを覚えてくださって、撮影日が誕生日だった時にプレゼントを用意してくださいました。山﨑賢人くんや中川大志くんは年下ですが、一緒にご飯をしたり、相談ごとをしています。皆さんの人柄を知って、「僕もこういう人になりたい」「いい役者になりたい」という意志が強くなっていったと思います。

自身のターニングポイントになった
『デイアンドナイト』


――昨年公開された平手友梨奈さん主演の映画『響 -HIBIKI-』で演じた不良の文芸部員・塩崎役は、かなり印象的でした。

 文芸部を演じたメンバーとは、今でも仲良くさせてもらっています。最初のリハーサルで平手さんを掴む芝居をしたとき、僕の力が入ってしまって、彼女のセリフが止まってしまったんです。でも、すぐに平手さんが監督に向かって「もう一度お願いします!」と言う姿はカッコよかった。リハ後にも「これから、何て呼んだらいいですか?」と聞いてくれたりして、文芸部の仲間として自ら距離を縮めてくれた気がします。

――山田孝之さんプロデュースによる最新出演作『デイアンドナイト』では、阿部進之介さん演じる主人公が働くことになる裏の世界の同僚・青柳を演じています。

 青柳は金髪姿ですが、監督から「別に表に出さなくていいから、青柳のキャラクターにひとつ癖をつけてほしい」と言われました。その癖は作品を観た人に感じてほしいですが、自分としても、それによって青柳に愛着を持つようになりました。顔も名前もまだまだ知られていないと思うので、この役を通じて認識してもらえれば有難いです。

――この作品に参加されたことで、笠松さん自身が学ばれたことを教えてください。

 山田さんや阿部さん、それから田中哲司さんが可愛がってくださいました。先輩たちの言葉というよりも、現場での居方や姿勢を学びました。「俳優とは……」と自分の勝手なイメージを壊し再構築する機会になりました。刺激的で、幸せな時間を送ることができたことで、この作品を自分のターニングポイントにしたいです。

作品を作る俳優部の一人として
動けるようになりたい


――今後、どのような俳優を目指していきたいと思われますか?

『デイアンドナイト』という、素晴らしい作品に参加できただけでなく、オール秋田ロケだったこともありかなりの長い時間を、現場で過ごせたので得る物が多かったです。その経験を生かして、作品を作る俳優部の一人として動けるようになりたいと思います。また、先ほど、名前を挙げた先輩方のような俳優、いや人間になりたいとも思います。そしてその方たちと後に共演が出来たときに少しでも成長していたいです。


笠松将(かさまつ しょう)

1992年11月4日生まれ。愛知県出身。13年より、本格的に俳優活動を開始。ドラマ「ウチの夫は仕事ができない」「トドメの接吻」「黄昏流星群」のほか、映画『響 -HIBIKI-』などにも出演。『ラ』(4月5日公開予定)の公開も控える。


『デイアンドナイト』

内部告発した父が自殺に追い込まれたのを機に実家に帰った明石幸次(阿部進之介)。家庭崩壊寸前のなか、児童養護施設のオーナーの北村(安藤政信)が彼に救いの手を差し伸べる。孤児を養う一方、子供を守るためなら罪を犯すのもやむを得ない考えを持ち、青柳(笠松将)らとともに闇稼業を営む北村に、明石は魅了されていく。
2019年1月26日(土)より公開
https://day-and-night-movie.com/
(C) 2019「デイアンドナイト」製作委員会

くれい響 (くれい ひびき)

1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。

文=くれい響
撮影=平松市聖
ヘアメイク=峰田 大暉(OCEAN TOKYO WHITE)

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