2019/01/26 15:00

セレブを魅了するタヒチのリゾートは マーロン・ブランドの大いなる遺産

#165 Tetiaroa Atoll
テティアロア環礁(タヒチ)


浅いラグーンが島の周囲を取り巻き、視線の先にはいつも心打つ海の眺めが。

 英国王室のキャサリン妃の妹ピッパ・ミドルトンやハリウッド・スターのマーゴット・ロビーがハネムーンに訪れ……、名だたるセレブリティが大切な時間を過ごすために選ぶリゾートが、タヒチにあります。

 その1島1リゾートは往年のハリウッドスター、マーロン・ブランドが自分のためのサンクチュアリとして手に入れた、プライベートな環礁。いにしえのタヒチの王族たちが憩った、特別な場所でもありました。


マーロン・ブランドは鳥たちや海洋生物の多様性とカルチャーを守るために尽力。映画人生の一時期、この環礁を管理するために出演していた、との逸話も。

 そのテティアロア環礁があるのは、タヒチ島の北約50キロ、専用機で約20分。高峰が印象的なソシエテ諸島にあって、海面すれすれの12の島々からなる環礁です。

 マーロン・ブランドがこの環礁を見出したのは、タヒチを舞台にした映画『戦艦バウンティ』の撮影時のこと。島の美しさ、鳥たちや海洋生物の多様性に魅了され、1966年に環礁を丸ごと購入したそうです。


メインプール。各パラソルでプライバシーを確保できるレイアウト。

ボブズ・バーでのランチ。かつてのホテル・テティアロアの名残がこのビーチ・バー。

 マーロン・ブランドの没後10年を経た2014年、「ザ・ブランド」という名で、このウルトラ・ラグジュアリー・リゾートは誕生しました。

 彼の志をカタチにしたリゾートは単なる豪華さではなく、コンセプトがユニーク。優雅さや快適性を犠牲にすることなく、彼が魅了された島の自然や文化を次の世代へ引き継ぐためのアクションがとられているのです。


タヒチ島のファアア空港から専用機で20分。

 テティアロア環礁へ向かう専用機には、タヒチ島のファアア国際空港内にある専用ラウンジから乗り込みます。

 チェックイン時、ヤシの葉で編んだ帽子をかぶっていた私に、スタッフは申し訳なさそうに「その帽子は持ち込めないので、預からせてください」。

 その理由は、ヤシの葉の合間に紛れているかもしれない虫などをテティアロア環礁に上陸させないため。そういった理由なら仕方ない、お気に入りの帽子としばしお別れです。

先進のエコツーリズムの
モデルケース


オバマ元大統領が滞在した3ベッドルーム。

 リゾートがあるのは、12の島のうち、“オネタヒ”という小さな島。

 35棟のヴィラは広さ162平方メートル以上、ベッドルームとリビング、書斎のようなメディアルームにバスルームからなります。屋外にはプライベートなビーチエリアとやや小さめのプライベートプール、ガゼボ(オシャレなあずま屋)も。


屋外のガゼボに朝食をセットしてもらうこともOK。

 オールインクルーシブ制なので、出費を気にすることなく過ごせます。ちなみに、室内に用意されたウェルカムサービスは、この島のはちみつを使ったマカロンとルイナールのシャンパンです。


船底を天井にしたレストラン「レ・ミュティネ」。バウンティ号の反乱から名前が来ています。

 ギー・マルタンがプロデュースするフレンチレストランや、ポリネシア様式のスパ、ウォータースポーツセンターなど、施設群はさすがのラインナップ。


鳥の巣のようなスパのトリートメントルーム。周囲は葦林の池が広がり、トロピカルな印象とは一味違います。

ポリネシアの伝統的な療法をフューチャーしたスパ・トリートメント。

 けれど、このリゾートのいちばんの個性は先進のエコツーリズムのモデルケースであることでしょう。


「グリーンツアー」で訪れる海洋深層水の施設。温度差から電力を生み出します。ここまで本格的な施設を有するリゾートも稀有。

 たとえば、海洋深層水や太陽光、ココナッツオイルなど再生可能エネルギーでリゾートの電力をできる限りやりくり。生ごみは1日200キロを堆肥化してオーガニックガーデンに使い、雨水や井戸水はトイレやランドリーに利用する。

 こうしたサステイナブル・テクニックの研究と実践の様子は、エクスカーションの「グリーンツアー」で見学することができます。

 ちなみにザ・ブランドはゴールとして掲げていた米国の環境評議会によるLEED認証の最高位のプラチナをめでたく獲得しました。

アジサシやサメの
赤ちゃんに出会う


鳥たちのサンクチュアリの島にガイドと共に上陸。歩きながら、生物の営みの話を聞きます。

 また、環礁の宝ともいうべき圧倒的な自然美の中で、鳥たちや海洋生物の多様性に触れるエクスカーションもあります。


木の枝につかまるアジサシの赤ちゃん。鳥のフンのせいか、聖域の島はちょっと酸っぱいにおい。

「テティアロア・アルティメットツアー」のキャプテン。船上ではドリンクをばっちり用意。

 そのひとつ「テティアロア・アルティメットツアー」では環礁内の島々を探検しながら、アジサシのヒナが顔をのぞかせる巣を観察し、木々に埋もれた古代のマラエ(祭壇)に訪れ、サメの赤ちゃんたちが暮らす浅瀬を渡ります。

 そして、ふとあたりを見回せば光躍るラグーン。涙ぐみたくなるくらい美しい風景です。


浅瀬が光を反射し、きらめくラグーンでスノーケリング。この海の美しさ、20年前にも感動しました。

 実は約20年前、このリゾートの前身のホテル・テティアロアに滞在したことがあります。

 あれはちょうど満月の夜で、バンガローから抜け出てラグーンを前にすると、月明かりが海底に反射し、海面が発光しているようでした。忘れられない光景です。

 今もラグーンは変わらず美しく、あの時の感動をふたたび味わえた幸運に感謝したい気分です。


タヒチアンダンスショーも開催。スタッフはみな、美しく、エンターティナーでもあります。

テティアロア環礁

●アクセス タヒチ島から専用機で約20分
●おすすめステイ先 ザ・ブランド
https://thebrando.com/

【日本での問い合わせ先】
ICM

電話番号 03-5405-9213

【取材協力】
タヒチ観光局

https://tahititourisme.jp/ja-jp/


古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

文・撮影=古関千恵子



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