2019/02/27 21:00

漢方入りキャンドルやエコバッグ! 職人技が光る美しい台湾土産7選

民芸品や古道具を扱った
セレクトショップ「地衣荒物」

 台北市西部に位置する大稲埕エリア。ここは淡水河の畔にあり、かつては交易で栄えた歴史をもちます。

 家並みには往時の面影が残り、最近はこうした老家屋をカフェやショップにリノベーションする動きが盛んです。

 ここ「地衣荒物」もそうしたリノベ空間の一つで、築70年以上の趣ある建物を利用しています。


永樂市場後方の民樂街に面した長屋の中の一軒。入口に置かれた年季の入ったリヤカーが目印です。

 木のぬくもりが感じられる居心地の良い店内。ここには台湾の民芸品や古道具を中心に、現代作家の工芸品も並べられています。

 イ草や籐で編んだカゴ、棕櫚(シュロ)の箒、鉄製のハサミ、アンティークの器やコップ、陶器のお皿や革製品など。

 さらに、漢方入りキャンドルや米袋をリメイクした買い物バッグなどのオリジナル商品もあります。


夏はカゴ、冬は陶器などといったように、季節ごとにテーマがあり、店内のディスプレイも変わります。

「地衣荒物」を経営するのはデザイナーであり、ダンサーでもあったというバイオ(謝欣翰)さんとデザイナー仲間のMulan (楊詩音)さんとPun(黄健龐)さん。

 3人は天然素材のカジュアルウェアを扱った新潟のブランド「omake」の台湾店で働いていた時に知り合いました。

 現在も店では「omake」の商品を扱っています。このほか、日本人作家の工芸品も置いてあり、ちょっとした日台文化の交流の場にもなっています。


店名の「地衣」とは樹木の表面に生える植物のことで、自然を守る存在でありたいという願いが込められています。「荒物」とは、日本統治時代にこの周辺に荒物屋が多かったことにちなみます。

 商品を選ぶ際には、「伝統的でありながらも現代的なセンスが感じられるモノ」、そして、「長く使えば使うほど味わいが出てくるモノ」を基準にしているとのこと。

 こうして選ばれた商品の一つ一つには、職人や作家など作り手の魂が感じられます。

 バイオさんはこうしたモノに秘められたストーリーや美しさを一人でも多くの人と分かち合いたいと願っているそうです。

 なお、商品は数に限りがあったり、一点モノが多かったりするので、お気に入りが見つかったら迷わずに購入することをおすすめします。


バイオさんたちの目を通して選ばれた手工芸品の数々は多くの人たちを魅了しています。

センス良く生まれ変わった
伝統的なイ草製品

◆「藺子」
コースター 2個 580元
名刺入れ 780元


商品にはコースターや名刺入れ、手提げバッグなどがあります。品のあるデザインが魅力です。

 台湾北西部、苗栗県の苑裡で生まれたブランド。

 苑裡はかつて地場産業としてイ草の製品で繁栄を極めましたが、プラスチック製品が普及するにつれ、衰退の一途をたどることに。

「藺子」では地方の貴重な工芸文化が失われないようにと、そこに新たな生命を吹き込んでいます。

 商品のデザインは若手デザイナーが手掛けていますが、作り手は60代から90代のベテランの地元女性たち。

 作りがしっかりとしているので、安価な輸入品とは質が異なるのが一目で分かります。

素朴な風合いが魅力!
ビンロウの葉を用いたケース

◆「拿鞘」
ビンロウの葉を用いたケース
小 400元/大 500元


厚めの葉っぱなので、作りは丈夫です。

 ビンロウはヤシ科の植物です。台湾の原住民族たちはこの葉で容器を作ったり、祭典の儀式に用いたりします。

 2016年に創立されたブランド「拿鞘」では、台湾の原住民族文化を尊重しながら、ビンロウの葉を現代風にアレンジしたグッズを開発しています。

 写真のモノは本来はお弁当入れですが、小物収納ケースとしても使えます。

植物を用いた珍しい
ハンドメイドアクセサリー

◆「海口工藝所」
アクセサリー 980元~2,280元


作品を通して故郷の良さを伝えることを目的としたブランドです。

「海口工藝所」は若い女性二人組が立ち上げたアクセサリーブランドで、彼女たちの故郷である台湾中部の海辺に工房を構えます。

 この一帯の海は台湾東部の透き通った海に比べると、グレーがかった暗い色をしています。

 しかし彼女たちはそこに独特な美を感じ、この土地をテーマにした作品を作っているとのことです。

 ユニークなのは材料に木の実や花のつぼみ、漂流木などを用いていること。

 これに陶土を組み合わせているので、一見、陶器のアクセサリーに見えますが、実は中身は植物です。

 ナチュラルな色合いなので、服装にも合わせやすいのが魅力です。

独特な風格を放つ
アクセサリー

◆「MUCAO」
アクセサリー 480元~2,680元


年齢に関係なく、飽きることなく使えるデザインです。

 オーナーの一人である女性デザイナーのMulanさんが手掛けた作品。

 彼女はもともとグラフィックデザインを学んでいましたが、彫金を独学し、現在は3階の工房で製作しています。

 銅や銀といった金属に、パールや玉などの異素材を組み合わせたものが特色です。

「銅は錆びますが、これは人の顔に刻まれた皴と同じです。これは時の経過の痕跡であり、より一層味わい深く感じられるのです」と語るMulanさん。

 アクセサリーはすべて手作りの一点モノなので、製作が追い付かない時もあるそうです。

身も心もリラックスできる
漢方入りキャンドル

◆オリジナルの漢方入りキャンドル
小 980元/大 1,580元


陶器の容器は伝統的な漢方入れをイメージしたもの。取っ手付きの蓋を置くだけで、簡単に火を消すことができます。

 大稲埕エリアは生薬を扱った問屋が集まる場所で、路地を歩いていると、ほのかな漢方の香りに包まれます。

 台湾の人たちの暮らしにおいて身近な存在の漢方ですが、近年は若い人たちの間では漢方離れが進んでいます。

 そこで伝統文化を守るため、漢方に気軽に触れてもらえるように考案されたのがこの商品です。

 大豆で作ったソイキャンドルに生薬を組み合わせており、香りは三種類あります。八角や当帰(トウキ)、川芎(センキュウ)をミックスしたものと、肉桂(シナモン)と乳香です。

 漢方と言ってもクセはなく、どこか懐かしさと安らぎを感じられる香りです。

米袋とセメント袋を用いた
個性的なリサイクルバッグ

◆オリジナルのエコバッグ
小 680元/大 980元


容量が大きく、使い勝手の良い買い物バッグです。

 台湾語で「茄芷袋」と呼ばれる昔ながらの買い物袋は、ここ数年、観光客の間でも人気を集めています。

 ナイロンメッシュのモノもあれば、PPバンドで編んだモノもありますが、ここのは内側にコンクリート袋を、外側に米袋を使用しています。

 米袋はナイロン製なので、防水効果があり、内側のコンクリート袋は耐久性に優れています。丈夫な作りなので、長く使えるのが嬉しいところ。

 シンプルながらもしゃれたデザインで、女性にも男性にも好評です。

味わいのある
アンティークの器やグラス

◆アンティークのグラス
180元~380元


台湾各地で見つけてきたというグラス。

 店ではアンティークの器やグラスなども多数扱っています。キッチュな柄が可愛い50年以上前のグラスは景品や会社の創業記念品として作られたもの。

 当時はどこの家庭でも見られるものでしたが、時代を経て、今では貴重な存在となっています。

◆北投焼
カップ&ソーサー 780元


アンティークとは思えない程、きれいな状態に保たれています。

 また、ここには「北投焼」と呼ばれる珍しい焼き物もあります。これは日本統治時代に日本人の陶芸家を招聘し、台北郊外の北投に開かれた窯で作られたものです。

 カップ&ソーサーは倉庫に長らく眠っていたもので、そのデザイン性の高さには今見ても驚かされます。

地衣荒物(ティーイーホワンウー)

所在地 台北市大同區民樂街34號1樓
電話番号 02-2550-2270
交通 MRT北門駅3番出口から徒歩10分
営業時間 10:30~19:30
定休日 無休


片倉真理 (かたくら まり)

台湾在住ライター。1999年から台湾に暮らし、台湾に関するガイドブックや書籍の執筆、製作に携わる。そのほか、機内誌への寄稿や女性誌のコーディネートなども手がけている。2011年に台湾で出版した中国語書籍『在台灣,遇見一百分的感動~片倉真理 旅的手記』(夏日出版社)のほか、共著に『食べる指さし会話帳・台湾』(情報センター出版局)、『台湾で日帰り旅 鉄道に乗って人気の街へ』(JTBパブリッシング)など。2018年4月20日に新刊『台湾探見 Discover Taiwan-ちょっぴりディープに台湾体験』(ウェッジ)を刊行。

文・撮影=片倉真理



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