2019/02/24 18:00

冬が好きになるアクティビティが揃う 「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」

■星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル
(後篇)

 国内のみならず海外に至るまで、さまざまなロケーションに魅力的な施設を展開する星野リゾート。その星野リゾートが、今、特に力を入れているのが「ウェルネス」です。

 この連載では、バラエティに富んだアクティビティ、そしてオーガニックな食事などが楽しめる、ヘルスコンシャスなステイを各地からご紹介します。


十和田八幡平国立公園で
冬限定の感動的絶景を


緑の季節は歩けない場所も、雪で覆われた冬は散策コースに変わる。

 積もった雪は厳しい寒さと同時に、感動的な風景をもたらす。

「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」が位置するのは、まさに豪雪地帯。周辺には、八甲田山の樹氷や奥入瀬渓流沿いの氷瀑など、この地域でしか見ることのできない貴重な景色が点在している。

 この立地を生かしたのが、冬季限定のアクティビティだ。真っ白に染まった十和田八幡平国立公園は、たちまち雄大な遊び場に変わる。

 冬のアクティビティというと、特別な装備が必要、体力や運動神経が必要というイメージがあるが、気軽に参加できるものも用意されているからご安心を。


「氷瀑ライトアップツアー」で訪れる「千筋の滝」。繊細かつ力強い自然のアートに感動。

 夜に行われているのが、「氷瀑ライトアップツアー」。氷瀑(気温が下がり滝が凍る自然現象)を美しい光の中で眺める、約1時間のナイトツアーだ。出発の1時間前まで申し込み可能なので、その日の気分で参加を決めることができる。

 ライトアップといっても、テーマパークのようなキラキラ感はない。参加者が乗るバスに照明機材を載せた車が同行し、見学するときだけ氷瀑に照明を当てる、自然に優しい演出だ。

 訪れるのは、「馬門岩(まかどいわ)」「千筋(せんすじ)の滝」「三乱(さみだれ)の流れ」の3カ所。いずれも有名な景勝地だが、緑の季節しか知らない人は、きっと冬化粧の美しさに驚くはず。


「馬門岩」では氷柱の神秘を体験。

 一番の見どころは、渓流の両側に聳える断崖、「馬門岩」。気温が下がると、岩から染み出るわずかな湧き水が少しずつ固まって岩に重なり、真冬には立派な氷柱に成長する。

 バスから参加者全員が降りたら、さっそくライトアップ。照らす光の色は、その場所の特徴に合わせたものが選ばれる。

「馬門岩」は青。闇夜にうっすらと浮かび上がる青白い氷柱は、妖艶な光を放ち、氷の奥深い世界を物語っているかのよう。


3つの渓流が合流し、白い泡を立てて流れる「三乱の流れ」。

「千筋の滝」は、水量が少なく夏は少々迫力に欠けて見えるが、氷瀑となる冬は一転、ダイナミックに。

「三乱の流れ」では、雪をかぶった大きな岩の間を流れるせせらぎを光が染め、神秘的な雰囲気を醸し出す。

 こんな自然の造形美は、このツアーに参加した人しか、知ることができない。

スノーシューハイキングで
動物の足跡を発見!


スノーシューを履いて雪の森をハイキング。

 冬の自然美をゆっくり、しっかりと満喫するなら、スノーシューを履き約1時間半かけて雪の上を歩く「スノーシューハイキング」を。その日の気候や自然のコンディションに合わせてコースを選び、魅力的な雪の中を歩く。

 私が歩いたのは、秋には紅葉で有名な蔦沼(つたぬま)周辺の森を歩くコース。

 ハイキングのスタート地点まで車で移動する途中、車窓に映るのは、どんどん深くなっていく雪景色だ。

 蔦沼がある森は「奥入瀬渓流ホテル」より約200メートル標高が高いだけなのに、ずいぶんと風景が変わることに驚かされる。


湿気が高い日は、枝の上にも雪が積もり、いっそう美しい風景が見られる。

 見慣れない積雪と寒さに不安を抱いていた私を迎えてくれたのは、ネイチャーガイドの丹羽裕之さん。

「夏は歩くのが困難な場所も、冬は雪で覆われ、道なき道となる。好きなところに歩いていける冬のほうが、自由度が高いんですよ」という丹羽さんの言葉に、一気に期待が高まる。

 難しく考えていたスノーシューも、思ったよりも歩きやすい。


スノーシューハイキングの途中、雪上でティータイム。

 一帯は原始林ではなく人の手が入っているものの、地元の人々が択伐(生育状態に合わせて木を伐採し、天然更新によって森の再生を図り、持続可能性を保つ方法のこと)という道を選んできたため、自然に近い状態でブナの森が残されている。


雪の上に動物の足跡を見つけることも。これも冬ならでは。

 歩き始めてさっそく、雪の上に点々と残る動物の足跡を発見!

「これはテンの足跡ですね。すぐ近くにある穴を掘ったような跡は、エサとなるネズミを探してできたものかもしれません」と丹羽さんが教えてくれる。

 これは雪がないと絶対に出会えないもの。さっそく、冬の恩恵に与ってしまった。


雪が音を吸収する冬の森は、より神秘的。

 進む先に広がるのは、ひたすら白一色の世界。

 夏の森で感じるような濃厚な緑の匂いもしないし、人工的な音はもちろん、葉擦れの音も聞こえない。

 雪が音を吸収して静まり返った森はまさに静寂そのもので、水墨画のなかに迷い込んでしまったかのような気分になる。

 これも、冬だからこそ味わえる、感動的なシチュエーションだ。

雪歩きが苦手でも参加できる
アクティビティが充実


スノーシュー初心者でも気軽に参加できる「氷瀑スノーシューツアー」で凍った滝へ。

 同じくスノーシューを履くツアーでも、より初心者向けのものが「氷瀑スノーシューツアー」だ。

 景勝地である「銚子大滝」の近くまでバスで行き、スノーシューに履き替えて滝の前まで行く。


滝を間近で見るのは、雪の季節限定の楽しみ。

 銚子大滝の周辺は、春から秋にかけては、植生保護のために立ち入ることができないが、積もった雪に植生が守られる冬だけは、歩くことができる。

 つまり、高さ7メートル、幅20メートルの滝を間近で見られるのは、この時期限定なのだ。


壮大な景色に圧倒されつつも、ミクロをじっと観察してみるのも面白い。

 所要時間は1時間半(無料・要予約)。アクティビティの難易度は低くても、雪に覆われた橋を渡ったり、間近で氷瀑を眺めたりと、目にする風景はとても印象的。

 きっと、初めてスノーシューを履いた人も、真冬のハイキングに開眼するはずだ。

 もちろん、特別な装具をつけず、普段着で楽しめるツアーもある。

「冬の奥入瀬渓流ガイドツアー」は、名所の「馬門岩」や「三乱の流れ」などをネイチャーガイドとともにバスで巡る約50分のプログラム。

「氷瀑ライトアップツアー」に参加して、同じ場所の昼と夜の表情を比べてみるのも面白い。


樹氷で有名な八甲田山までシャトルバスで簡単にアクセス。

「八甲田山樹氷シャトルバス」は、八甲田山の冬の風物詩、樹氷(冷却された水蒸気や水滴が樹木などに吹き付けられてできる現象)を見るのに便利なバス。

 往復の交通手段を心配せずに、このバス1本で八甲田ロープウェー乗り場まで行くことができる。

 ロープウェーで山頂まで登れば、眼下に広がるのは樹氷群。日本の三大樹氷と呼ばれる景観を、心おきなく堪能したい。

星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル

所在地 青森県十和田市大字奥瀬字栃久保231
電話番号 0570-073-022(星野リゾート予約センター)
https://www.oirase-keiryuu.jp/


芹澤和美 (せりざわ かずみ)

アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオ ノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.journalhouse.co.jp/

文=芹澤和美
撮影=佐藤 亘



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