2019/03/20 11:00

キング・オブ・セーターブック降臨! 風間トオルが撮影時の思い出を激白

 1980年代から1990年代にかけて流行した「セーターブック(SB)」。

 編み図と共に人気モデルや駆け出しの若手俳優が鮮やかで個性的なセーターを身にまとった写真実用書について、これまで「基本篇」「会社訪問篇」「座談会(前篇・後篇)」とお送りしてきました。

 第5回となる今回は、なんと、我らSB愛好会が「キング・オブ・セーターブック」と(勝手に)認定した、俳優の風間トオルさんをゲストにお迎えし、ご自身のSBについてあれやこれや物凄い勢いでお伺いしました。

「もしお逢いできるなら、風間さんがいい」と、妄想していたことが現実に! これもセーターブックの魔法なのか、奇跡が起きました。なんでも言ってみるものです。

 では、スペシャルSBインタビューをどうぞ。



――セーターブックを撮影されたときのご記憶はありますか?

「もちろんありますよ。懐かしいなぁ。セーターは自分でこういう風にして欲しいと、色とかデザインを指定したのですごく覚えていますね。手袋も“革をここに入れて欲しい”と、細かくリクエストした記憶があります」

――え!? セーターブックのセーター、まるごとリクエストですか?

「セーターはもちろん小物に至るまで、出版社の方にお話しするとニット作家さんがそのセーターを編んでくれる、という流れで」


『風間トオル‘91 CITY』(雄鶏社)を眺める風間さん。「ヘリに乗ったねぇ」と当時の記憶がどんどん飛び出す!

――その事実、初耳です!(一同驚愕&感動)

「(雄鶏社の)担当の方から“普段、風間さんが着ているようなスタイルのセーターを撮りたいので、自分の好きなデザインで、インナーはこんな風にしたいとか、何のアイテムに合わせるか等、全部書き出してもらえればそれを作ります”と、言われましたね」

――現場に用意されているセーターを着て、はい撮影、ではなく、もっと深く練られていたんですね。ちなみにロケ地などは?

「さすがにロケ場所までは選んでいないですね。(『CITY』を眺めながら)今、考えるとお金がかかっているよね。セーターの本なのに空撮って!」


収集担当が所持している風間さんのSB。上段はモデル時代のセーターブック(日本ヴォーグ社刊)。下段は左から『風間トオル‘91 CITY』『僕らのセーターアイランド 風間トオルと仲間たち』『風間トオル セーターアイランド』(すべて雄鶏社)。我々が“風間三部作”と呼ぶ3冊だ。いずれも名作!

――ちなみに我々の中で、最初に見たときに衝撃だったのは『風間トオルと仲間たち』なんです……(と、お渡しする)。

「えっ?(笑) どこが衝撃だったんですか?」


『週刊文春』でも紹介された、“ONDORISM(オンドリズム) ”が炸裂している、衝撃の騎馬戦ページを開く風間さん。

――“セーターブックなのにタンクトップ”が現れたり、“セーターブックなのにセーターを着ていない”シーンが多数あったり、オープンしたてのベイシェラトンではしゃぎまくってる感じがすごく華やかで。

「本当だ、全然、セーター着てない(笑)。ちなみに、この“仲間たち”は当時、同じ事務所だった人たちですね(笑)。

 田中ケンは今、快適生活研究家としてキャンプ(アウトドア)の達人になっています。BS日テレで番組(「極上!三ツ星キャンプ」)も持っていて、昨年、ゲスト出演して、何十年かぶりに再会したんですよ」

――リアル“仲間たち”情報ありがとうございます。今回、風間さんにお話を聞きたいな、と思ったのは、風間さんのセーターブックが衝撃的だったからなんです。セーター着て海に入っているとか……。

「これはね、自分から“海に入ってる姿を撮って欲しい”ってお願いしたんですよ。セーターがダメになっちゃうから無理かなぁ、と思いつつ、編集の方に聞いたらOKが出て、撮影の最後に入っちゃいましたね(笑)」


『風間トオル セーターアイランド』(雄鶏社)の表紙。水を吸ったセーターはどれだけ重くなってしまうのだろうか。とても気持ちよさそうな風間さんの表情にも注目。

――海に入ったのもご本人のアイデアだったとは!

「ちなみにセーターはリクエストして作ってもらっていましたが、その他に身につけているものは、俺の私物が多いですね」

――「風間さんのもの」っていうクレジットが多数ありました。ちなみにこれらのセーターブックが発売された88年から91年というのはモデルさんから俳優さんになられた時代ですよね?

「モデル時代は“着ているものをどう綺麗に見せるか”という表現をしていたので、役者とは全然違いましたね。役者は“自分をどう見せていくか”ということがメインになったので」

――『MEN'S NON-NO』のモデル時代は阿部寛さんと共に、連載(「寛とトオルのマドンナ・シート」)などもされていましたよね?

「ありましたね! その連載でゲストの浅野ゆう子さんに“役者やりません?”って声をかけられたんです。役者に転身したきっかけとなった企画ですね。確か、ゆう子さん主演のドラマに“出ない?”って」

――まさにトレンディ! 時期的に「ハートに火をつけて!」(1989年フジテレビ系で放送)ですね。

「最初は“役者なんてやったことないし、できないだろう”と、お断りしたんですけど。何度も声をかけていただいたので“そんなに勧めてくれるなら”と始めたのがきっかけですね」

『2019年度版 風間トオル
 セーターブック』を作るなら?



文藝春秋の屋上にて「セーターブックっぽい感じで」という無茶な要求にも快く応じてくださる風間さん。さすがキング・オブ・セーターブック!

――セーターブックの撮影時期は記憶にありますか?

「夏だったと思いますよ。暑かったから水に入ったのかなぁ(笑)。夏だから、やっぱ暑いんですよ。でも、撮影場所が開放感のある気持ち良い場所が多かったですね」

――他の方と比較しても、風間さんは“セーターを着せられている感”がないんですよね。もし、今このタイミングで「もう一度セーターブックを作りましょう」となったら、どんなシチュエーションで撮影されたいですか?

「え? 今?(笑) やっぱり、セーターですから寒いところですよね。山ですかね。雪山じゃなくて新緑のほうがいいんじゃないですかね。セーターが綺麗に見えるんじゃないかと思いますね」


ちなみに本日のタートルネックセーターも風間さんの私物である。「セーターブックっぽいセーターを」という我々のリクエストに応えてくださった!

――我々が想像していた以上に風間さんのご記憶がはっきりしていて胸をなで下ろしています。“セーターブック? 覚えてないよ”といわれたらどうしようと心配していました。

「現物(のセーターブック)を見たら、いろいろと蘇ってきますね。特にこれ(『アイランド』)はよく覚えていますよ。撮影に3~4日かけました。この海は多分、伊豆ですね」

――この頃のご自身をご覧になってどうですか?

「いや、やっぱ若いな! と(『アイランド』を見ながら「懐かしいな」を連発)。でも、セーターの色味は地味ですよね(笑)」

――あんまり突拍子もないようなデザインのセーターはないですよね。

「普段着られるようなものをリクエストしていたので。あと、Vネックを狭く(浅く)してもらいたいという注文をしたのは覚えています」

――それはなぜに?

「なぜでしょう(笑)。多分、サラッと一枚で素肌でも着られるようなイメージだったのかな。Vが浅いのが好きですね」

今度は、着る側から編む側へ
男が編むセーターに期待!



文藝春秋の屋上が、一瞬にして“セーターアイランド”に。もちろん私たちはその島の住人である。

――実際にファンの方から手編みのものを貰ったことは?

「前はありました。いいな、と思ったものは着ていました。ただ、サイズが合わなくて大きめなことが多くて。あと、個性的過ぎて着られなかったものも……。今もたまにマフラーを送ってくださるファンの方がいます、気持ちがありがたいですね」

――プレゼントしたものを一度は手にとってもらえる、とはファン的には泣きそうに嬉しいかも。

「これを編んでいる時間、他のことをしたほうが有意義に過ごせるのに(笑)。でも意外と“自分のために編みました”という方の報告も多かったですよ。シンプルなデザインだったので編みやすかったのかもしれませんね」

――なるほど。風間さんがリクエストしたデザインは編みやすくて、かつ着やすいセーター。セーター初心者にもトライしやすいものだったということでしょうか。本を出された当時の反響は覚えていますか?

「雄鶏社からは“すごい反響があった、セーター本で一番売れた”と報告を受けましたね。この本がきっかけで担当編集の方も会社で昇進されたらしいです」


都会の風景と風間さんの親和性の高さ! やはり『CITY』の影響が大きいのか。

――おぉぉぉぉぉ!!!!(一同絶叫) 出世! すごい! やっぱりキング・オブ・セーターブックは風間さんだった、間違いなかった。我々の目に狂いはなかったということですね。

「逆に僕は今、皆さんのお話をうかがって、改めて“そういえば全部ロケだったな”とか、いろいろと蘇ってきていますよ。ちなみに今、セーターを編まれる方っていらっしゃるんですか?(と、いきなり逆質問)」

――編まれる方はたくさんいらっしゃると思います。男性の編み物人口も増えているらしいです。自分のために編む文化というのでしょうか。“男性が編む編み物の番組”があってもいいかもですね(笑)。

「確かに。“自分のために”っていうのもいいですね。編み物王子の広瀬さんは知っていますよ」

――広瀬光治先生は編み物男子のパイオニアですね。もし“編み物をしてください”っていうお仕事の依頼がきたら?

「編み物ですか? やりますよ(笑)。ただ、もう老眼入ってるから細かい部分が大丈夫か心配ですね(笑)。簡単に編めるのであれば、是非やりたいですね。着る側から編む側へ。マフラーとか小物くらいだったらいけるかもしれないね」

――期待しかないです。本日はありがとうございました。


 最後には“着る側から編む側へ”という、とてもシビれるフレーズまで飛び出した風間さんのインタビューはこれにて終了。これは新しい展開を期待しちゃいます。

「キング・オブ・セーターブック」こと、風間さんのインタビューはSB愛好会にとって本当に夢みたいな時間でした。最高!

 次回はついに最終回! 皆様のアンケートなどをもとに、SB愛好会が何時間でも話していられる「セーターを誰に着せたいか」をまるごと妄想します。お楽しみに。

風間トオル

1962年神奈川県生まれ。テレビ朝日系「科捜研の女」に出演するために、京都に滞在することが多く、現在日之出出版の雑誌『Fine』にて「風間トオルが案内する大人の男が京都へ行くなら。」を連載中。

●SB話、一緒に盛り上がりましょう!

Twitter、Instagramなどで、ハッシュタグ 「#セーターブック会議」をつけて、SBについて自由につぶやいてください。
SNS上でまとめたり、次回以降の記事で参考にさせていただきます。


今なら誰のSBが欲しい?アンケート

2019年の今、SBを作るなら誰に、どんなセーターを着せたい?
SNSをやってない方、SNSに書き込みづらい(けど熱い思いがある!)方は、ぜひ下記URLのアンケートフォームにて教えてください!
締切は2019年4月1日(月)18:00です。

https://goo.gl/forms/WEKYvomeKIcMrUjT2


ハルナ(執筆と分類担当)

mixi「平成のセーターブック」コミュニティ管理人。SB連載では執筆とデータベース作成を担当。ちなみに今、最もセーターを着せたいのは休日課長(ゲスの極み乙女。)。課長のセーター姿は日本一。本業は寺社仏閣広告の編集やテレビ番組関連記事のライター業務など。



コイシー(交渉担当)

面白そうなことには乗っかる気質から、ハルナが作った、mixi「平成のセーターブック」コミュニティの副管理人に。SB連載では外部との折衝など事務方を担当。本業は食のライター。セーターを着せたいのは、実は手脚が長くてプロポーション抜群の荒川良々。



オモムロニ。(収集担当)

のめり込むと身銭を切らずにはいられないタイプで、本特集に掲載のSB殆どを所有。本業は雑貨コーディネーター。雑誌CREAでギフトコラムを連載中のほか、2019年1月に『DAILY GIFT BOOK 気持ちが伝わる贈りものアイデア』を刊行。プロ野球選手にチームカラーのセーターを着せたい。

構成=水野春奈
撮影=平松市聖



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