2019/04/28 15:00

奈良食材を使った新開発の愛らしい飴 お土産にしたい「ならBonbon」!

「奈良にうまいものなし」といわれてきましたが、そんなことはありません。

 同じような観光地の古都・京都と比べられるから、数でもバリエーションでも太刀打ちできない。

 でも、おいしいお店やおいしいものは色々ありますし、奈良時代に生まれた発酵食品など奈良発の技術もある。

 新しい店や商品も次々に登場しています。


新しく開発された「ならBonbon」。

 最近、見つけたのが「大和飴」。

 ほんのり上品な甘さの小粒の飴で、奈良の野菜や特産品を使って、新しく開発されたもの。

 瓶入りでお土産にもぴったりだし、「ならBonbon」というネーミングもいい。


外観。「きらっ都・奈良」1階の小さなお店。

 さっそくお店を訪ねました。近鉄奈良駅から徒歩4分。

 もちいどのセンター街の起業支援施設「きらっ都・奈良」1階に、2018年7月7日(土)オープンした、小さな「大和飴」の専門店です。


店内。商品がずらりと並んだ棚。

「きらっ都・奈良」の建物に入ってすぐ、左手のガラス張りのお店は、たった2坪。

 店内の棚には瓶入りの大和飴がずらりと並んでいて壮観。オシャレでポップなラベルが印象的です。

 常時12種類で、材料の大和野菜や大和茶などのていねいな説明パネルもあります。


商品が並んでいる様子。ていねいな説明が付けられています。

 大和飴の商品開発をしたのは、神谷優希さん。

 パリのリッツエスコフィエやベルーエ・コンセイユなどでフランス菓子を学び、2002年から奈良・西大寺でケーキ教室を開講(現在は休講中)。

 奈良女子大などと食材の研究、レシピ開発などを行ったり、食関連のイベントを企画する、お菓子工房「ドネードゥ ガトー」の主宰者でもあります。


商品開発をした神谷優希さん。

「奈良にはいいモノがいっぱいあります。それら、大和野菜やお茶など、奈良の風土が生んだ自然素材を使った飴ができたので、多くの人に知ってもらいたい。飴は世界共通ですから」と神谷さん。


「片平あかね」。

 まず最初に開発したのは「片平あかね」でした。

 大和伝統野菜で、鮮やかな赤色が特徴の蕪は、三重県との境にある山辺郡山添村片平集落の20戸余りの農家が、自家用として栽培してきたもの。

 神谷さんは、片平あかねクラブの生産者と共に、種植え、間引き、収穫まで行ったのだそう。

 そんな片平あかねの美しい赤い色をお菓子で表現したいと思ったと言います。

「片平あかねの赤い色素に熱を加えると茶色くなってしまう。着色料を使わないで独特の赤い色を残した飴にするのに2年かかりました」

 その後、高取町を中心に栽培され、漢方薬としても用いられる「大和とうき」、天理市近郊の畑で収穫した自然栽培の柿の葉のお茶を使用した「柿の葉茶」、宇陀市の高原地帯にある坂本農園の無農薬栽培の「唐辛子」と、神谷さんは次々に飴を完成させます。

「ほとんど趣味の域(笑)。今まではフランス菓子を作ってきましたが、生まれ育った奈良の地で自分にしかできない菓子を生み出したいと願うようになりました。奈良の自然が生み出す素朴な味を大切にしたい。香りを楽しんでもらいたいんです」とにっこり。


「ならBonbon」集合。自然な美しい色。小粒で愛らしい。

 古代に奈良に伝わった蹴鞠のまり、女の子のおもちゃである手まりをイメージして、小さな粒の愛らしい飴になったのだそう。

「すべての飴は、素材そのものの自然の味と色を生かして仕上げています。優しい甘さで口どけが良く、後口もすっきり。それぞれの生産者の真心を、一粒の飴で感じていただけたら」


3種セットや5種セットの箱入りも。

 ラベルは、奈良・正倉院宝物に纏わる絵柄をアレンジしてデザイン。

 容器は、開け閉めしてもべたついたり、くっついたりせず、天然素材の繊細な自然の味と香りを逃さない瓶にして、携帯しやすさ、スタイリッシュなカッコよさにもこだわったのだそう。

常時店頭に並ぶのは12種類!
「ならBonbon」を一挙に紹介

 大和飴「ならBonbon」を1種類ずつご紹介しましょう。

 常時お店に並んでいるのは、12種類。どれも優しい甘さで口のなかでゆっくりと溶けていきます。

 香りと繊細な素材の味がふわりと広がり、いつのまにか消えてしまう。風味も色合いもすべてがナチュラル。


左から「片平あかね」550円、「大和とうき」500円、「青豆きなこ」500円、「唐辛子」500円、「本葛バニラ」550円。

 きらめくような赤い色の「片平あかね」は、隠し味にレモンが使われています。

「大和とうき」は、漢方薬の「当帰」でもあり、葉っぱは深い緑色。セロリのような香りもあります。

「青豆きなこ」は、宇陀市の名産黒大豆・黒大豆枝豆の、枝豆をきな粉にして加えています。和菓子のような懐かしい味。

「唐辛子」は、なめているうちに、ピリリとした辛さが出て、クセになる味わい。

「本葛バニラ」は、水が良くて寒冷な吉野地方で精製される本葛と、最高品質のブルボンバニラを使用。贅沢な天然のバニラの香りが広がります。


左から「ほうじ茶ラテ」500円、「大和抹茶」500円、「柿の葉茶」500円。

「ほうじ茶ラテ」には、月ヶ瀬の上久保淳一さんが、熱した砂のような細かな石でゆっくりと焙じる「砂ほうじ茶」を使っています。ミルクとのハーモニー、滋味が感じられる逸品。

「大和抹茶」は、大和茶の生産地である奈良市月ヶ瀬の小西農園が生産する上質な茶葉を使用。深みのある抹茶の風味、苦味が最大限に生かされています。

「柿の葉茶」は、天理市近郊の畑で収穫した自然栽培の柿の葉茶を微粉末に加工して使うことで、耕作放棄地を減らす活動に協力。ふんわり優しい甘さに癒されます。


左から「花巴」「神野の白」「麹あまざけ」「奥春日オールドブラウン」各550円。

 吉野の風土に根付いた美吉野醸造のお酒・花巴の酒粕を使った「花巴」は、日本酒由来のフルーティな風味と甘さ。アルコール分をとばしてあるので、お酒が苦手な人でも大丈夫だそう。

「神野の白」は、春日奥山の水と神野山の麓で作られた抹茶を使用。上品で穏やかな抹茶の風味です。

「春日大社の神様の恵みを感じながら味わってください」と神谷さん。

「麹あまざけ」に使用しているのは、美吉野醸造の甘酒。蔵元ならではの麹造りから生まれる甘酒だから、香味とバランスのよい昔懐かしい素朴な味わいが楽しめます。

「奥春日オールドブラウン」は、「なら麦酒ならまち醸造所」が醸造する地ビールの麦汁による、ほんのりした苦味と香りが独特。

 すべてに奈良らしい素材が使われているので、どれにしようか、おおいに迷ってしまいます。

 ピリリと辛い唐辛子やほろ苦い地ビール、ほのかに香る柿の葉茶など、今までにない飴も色々。

 お土産で家族や友人をびっくりさせるだけでなく、自分用にもぜひいくつか買い求めたくなるはず。

 そして、神谷さんの発想の自由さ、豊かさにびっくり。大和飴は、まだまだ、これからも色々と開発されるでしょう。

 飴だけでなく、神谷さんには奈良女子大学と共同開発した商品もあります。それが「奈良漬サブレ」シリーズ。

 2009年奈良県観光みやげもの大賞の菓子・食品部門「最優秀賞」だけでなく、2016年奈良新聞社が認定する「奈良遺産70」、2018年ふるさと祭り「おみやげグランプリ」奨励賞も受賞。おいしいお土産として、人気が高まっています。


「奈良漬サブレ」600円、「しょうがの奈良漬サブレ」600円、「ほろっと~しょうがの奈良漬で~」1000円。箱+商品。

「奈良漬サブレ」は3種類。白瓜の奈良漬けが入った「奈良漬サブレ」、奈良漬けにしたショウガを使った「しょうがの奈良漬サブレ」、薄くてサクサクの「ほろっと~しょうがの奈良漬で~」。神谷さんは「奈良漬は、乳製品とよく合うんですよ」と微笑みます。

「ならBonbon」と一緒にお土産にしたい場合は、「ならBonbon直営店」にはありませんが、近鉄奈良駅構内の「GOTO-CHI 奈良店」で買えます。
 
「ならBonbon」は、直営店だけでなく、「東大寺門前 夢風ひろば 門前市場」や、2019年4月13日(土)にオープンした奈良公園バスターミナルでも購入できます。奈良のお土産にぴったり。

 神谷さんが、楽しい味わい方を教えてくださいました。それは、異なる味の2粒を、同時に口に入れて味わうというもの。

 たとえば、「唐辛子」と季節限定の「カカオ」、奈良時代の穀類のひしおを再現して使用する「古代ひしお」と「しょうが」、「しょうが」と「麹あまざけ」……。

 小さい粒だから、2個食べても大丈夫。2つの風味が混ざって、新しい味が生まれます。ピュアな持ち味の大和飴ならではの、楽しさです。

 1つ、また1つと色々な味を楽しんでいるうちに、すっかり「ならBonbon」のファンになってしまいました。

ならBonbon直営店

所在地 奈良県奈良市橋本町3-1 きらっ都・奈良1F 109号室
電話番号 0742-43-5446
https://narabonbon.com/
https://www.facebook.com/ならBonbon大和飴-1822857981337784/

GOTO-CHI 奈良店

所在地 奈良県奈良市東向中町29番地(近鉄奈良駅構内)
電話番号 0742-26- 6551


宗田洋子(そおだ よおこ)

ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

文・撮影=そおだよおこ



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