2019/09/04 17:00

おひとりさまの老後のために 今から始めたいお金の準備とは?

 ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。「老後資金2,000万円問題」が日本では大変な話題となりました。

 その後の政府の対応もまずく、年金に対するさらなる不信を生むこととなりましたが、老後資金を貯めなければならないのは確かな事実です。

 生涯未婚率が上昇を続ける昨今、今回はおひとりさま女性が老後のためにやっておきたいことをお伝えしましょう。


老後の収入と支出はいくら?
必要なお金を試算しよう


 まずは、老後にいったいいくら必要なのかをざっくりでよいので試算してみましょう。おひとりさま女性が日本で老後生活を送るにはどれくらいの資金が必要なのでしょうか。

 総務省「家計調査年報(家計収支編)2017年」によると、高齢単身無職世帯の1カ月の消費支出および非消費支出(直接税や社会保険料など)の平均額は15万4,742円です。ここから65歳から90歳までの生活費の総額を出すと、約4,642万円となります。この生活費は持ち家が前提となっているために、賃貸の場合はさらに生活費がかさむ場合があります。

 この莫大な生活費を一体何で賄うかと言うと、大部分は年金になります。さて、いったい年金はいくらもらえるのでしょうか。

 厚生労働省「平成31年度の年金額改定について」のデータをもとに、単身で厚生年金というパターンで試算した65歳からの標準的な厚生年金額は、月額15万6,496円になります。

 ただし、平均的な報酬(賞与含む月額換算)が42.8万円で40年間就業したケースでの試算のため、ハードルは高めです。実際に自分のケースを試算したい場合、ねんきんネットなどでシミュレーションをすることになります。

 先ほどの場合、65歳から90歳までの年金の総額が約4,695万円になります。先ほどの生活費の総額から計算をすると、53万円のプラスになります。つまり、高い報酬で長く働き続ける場合、それほど老後を不安視する必要性はないのです。

 それでは2,000万円必要なのは何かというと、夫が会社員で妻は専業主婦というケースでのことなのです。老後の収入と支出は人によって大きく異なります。自分が月にいくら生活費が必要なのかも計算してみましょう。

老後資金を貯める手立てを知ろう
時間を味方につけるとより有利に


 単身だとライフイベント支出が少なく、かかるコストも少なくてすみますが、要介護になった場合に施設に入るなどのリスクが高いために予備費を多めに考えた方がよいでしょう。生活費に加えて、予備費として1,000万円程度は考えたいところです。

 1,000万円などと言われると、若年層にとっては途方もない道のりに感じますが、60歳までに30年以上あれば、無理のない積立も可能になります。例えば、年間33万円を貯めていけば30年間で約1,000万円になります。

 日本では高利回りを目指すのは難しいですが、まずは金利を気にせずに強制貯蓄を始めるべきでしょう。少しリスクを取って殖やしていきたい人は「つみたてNISA」を検討するのもよいでしょう。

・高齢になっても働き続ける
・早いうちから収入の約4分の1など一部を貯金する
・リスクを取る資産運用に挑戦して経験を積む

 老後資金を貯める方法として、上の3つの考え方を知っておきましょう。株式や債券などに長期分散投資をすれば期待リターンは預金を上回ります。

 今すぐに資産運用を考え、時間を味方につける工夫をしたいですね。


花輪陽子(はなわようこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、CFP認定者。1978年三重県生まれ。外資系投資銀行を経てFPとして独立。2015年からシンガポールに移住する。『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』(講談社+α新書)など著書多数。
花輪陽子オフィシャルサイト https://yokohanawa.com/
海外に住んでいる日本人のお金に関する悩みを解消するサイトを運営
https://100mylifeplan.com/

文=花輪陽子



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