2019/08/31 15:00

「ロテルド比叡」の極上プランで 秋色の比叡山を厄払い散策

■星野リゾート ロテルド比叡(前篇)

 国内のみならず海外に至るまで、さまざまなロケーションに魅力的な施設を展開する星野リゾート。その星野リゾートが、今、特に力を入れているのが「ウェルネス」です。

 この連載では、バラエティに富んだアクティビティ、そしてオーガニックな食事などが楽しめる、ヘルスコンシャスなステイを各地からご紹介します。

ロテルド比叡(後篇)をみる(9/1公開)


1,200年も連綿と続く
信仰の地に佇むオーベルジュ


修行の地であり、景勝地としても知られる比叡山。厄払いを兼ねた旅で心身のリフレッシュを。

 平成から令和へと変わり、消費増税にオリンピックの準備にと、なにかと世の中が慌ただしい2019年後半。2020年を迎える前に心を整えておきたい……。そう考えている女性は少なくないはず。

 ならば、「厄払い」で心身を清めるのはどうだろう? 場所は比叡山。平安時代に開かれた日本仏教の母山、比叡山延暦寺で知られる神聖な場所だ。


比叡山の標高約650メートルに位置するオーベルジュ、「星野リゾート ロテルド比叡」。料理だけでなく空気もおいしい。

 ちょっと難しく感じてしまう厄払いを、リトリート感覚で楽しませてくれるのは、「星野リゾート ロテルド比叡」。

 比叡山エリアという立地を生かし、散歩をしながら厄除けや厄払いを叶えるプログラム、「比叡山やくばらい散歩」を展開している。


多くのゲストが体験する「比叡山やくばらい散歩」。2019年9月1日(日)~11月30日(土)には、身を清めてから本格的に厄払い体験ができる「比叡山やくばらい散歩・秋」も登場。

 ゲストの大半が体験を希望するという、大好評のこのアクティビティ。前厄と後厄を含めて6年間もの厄年がある30代女性には、とくにリピーターが多いのだとか。

 楽しいというだけでなく、チェックイン時に申し込める気楽さも、人気の秘密だ。

 半日かけて比叡山を歩くプログラムは、チェックインした日の翌朝からスタートする。到着した1日目はゆったりと、「星野リゾート ロテルド比叡」での時間を満喫したい。


チェックイン後は、まず「山床カフェ」へ。 眼下に広がるのは、琵琶湖と周辺の街並み。

 チェックインを済ませたら、まずは琵琶湖を望むテラスへ。「山床カフェ」と名付けられたこのスペースでの醍醐味は、言わずもがな絶景。

 そして、滋賀県の老舗茶屋「近江茶 丸吉」と共同開発した3種類のオリジナルほうじ茶の飲み比べだ。お茶に詳しくなくても、発酵度合いによって味や香りの違いがはっきりと分かるから、いろいろと試してみたくなる。


比叡山の開祖・最澄が、お茶の種子を唐から日本へ持ち帰り比叡山の山麓に植えたことが、日本茶の始まり。発祥の地だからこそ、銘茶も味わい深い。

 利き茶でお茶の種類を知った後は、好きなお菓子を選んで気軽なアフタヌーンティータイム。

 発酵させないオーソドックスなほうじ茶にはニンジンのシフォンケーキ、半発酵させた熟成ほうじ茶には生姜のサブレ、完全発酵をほどこした完熟ほうじ茶にはビーフとトマトのコロッケなど、お茶とお茶請けのマリアージュを楽しむのも面白い。


カラフルなカップもかわいらしい発酵ほうじ茶ラテ。わずかな発酵の香ばしさを楽しむ「本ほうじラテ」、半発酵した茶葉で香りが引き立つ「熟成ほうじラテ」、完全発酵した茶葉で渋みとコクが増した「完熟ほうじラテ」、お茶のフレッシュさを楽しむ「かりがねほうじ茶ラテ」の4種類。

 2019年9月からは、発酵ほうじ茶ラテも登場。発酵度合いが異なる4種類が試せるうえ、ユニークなラテアートで目も楽しませてくれる。

 景色と温かなラテ茶でほっこりとした時間を過ごせば、明日のやくばらい散歩の準備も万全だ。

神聖な朝のお勤めから始まる
やくばらい散歩


客室に用意されている「浄化セット」。延暦寺で祈祷した塗香で身を清めてから、朝のお勤めに出発!

 翌朝は、比叡山延暦寺の根本中堂で行われる朝のお勤めから1日が始まる。「旅行に来ているのに早起きなんて」と思ったら損!

 僧侶による読経や穏やかな法話に心と耳を傾ければ、きっと、日々の暮らしに生かせるヒントや気づきが得られるはず。


朝の勤行の後の朝食。クエン酸が多く含まれ、野菜と一緒に摂れば疲労回復に効果があると言われるお酢をとりいれた料理でエネルギーチャージ。

 厄払いはまだまだ続くけれど、朝のお勤めの後は一度、「星野リゾート ロテルド比叡」に戻って朝食をいただく時間が用意されている。これも比叡山エリアにある宿だからできること。

 テーブルに並ぶのは、美しくヘルシーな料理。地元で天然醸造酢を作り続ける「淡海酢(たんかいす)」とコラボレーションしたオリジナルのドレッシングも野菜にぴたりとあって、朝から食が進んでしまう。


比叡山の開祖である最澄が大陸から持ち帰ったもののひとつが菊。以来、比叡山では伝統野菜として食用菊が栽培されている。

 この朝食には、ユニークなデザートも付く。精進料理として古くから食べられている食用菊を使った菊善哉(きくぜんざい)だ。

 善哉とは、仏教用語で、お釈迦様が弟子に言われた「善き哉(よきかな)」という言葉にルーツがあり、菊は邪気を払うと言われている。

 そんなダブルでありがたい菊善哉を食べて厄払いに出かければ、よりいっそう効果も期待できそう。


朝食でお腹が満たされたら、ふたたび延暦寺へ。

 世界遺産でもある延暦寺は旅行者も多く、ともすれば観光スポットとしてのイメージもあるかもしれない。でも、その真の姿は日本屈指の修行の場。

 7年かけて峰々を縫うように巡って礼拝し、その合間に9日間も断食、断水、不眠、不臥で経を唱える「千日回峰行」、12年も俗世間から離れたった一人で浄土院に籠る「十二年籠山行」、静かな堂内でひたすら座禅に没頭する「四種三昧」など、想像を絶するような荒行が連綿と続いている。


お堂を巡って御朱印をもらうのをお忘れなく。「星野リゾート ロテルド比叡」オリジナルの御朱印帳なら、さらに旅の思い出に。

 もちろん、「比叡山やくばらい散歩」に厳しい修行はなし。境内にある大講堂や文殊楼(もんじゅろう)などのお堂を巡り、御朱印をいただくことで、厄払いをする。

 修行と違って簡単だけれど、非日常に身をおくだけでも、心の浄化になる。


宿坊でカフェタイム。珍しい梵字のラテアートに目が釘付けに。

 心を和ませてくれるのは、比叡山の豊かな緑と、宿坊でいただく梵字ラテ。自分の干支に因んだ梵字のラテアートが施されたラテは、比叡山ならではのおもてなしだ。

 宿坊と聞くと簡素な場所を想像してしまうけれど、こんな遊び心もあると知れば、比叡山が身近に思えてくる。

クライマックスは国宝の社殿で
「やくばらい祈祷」


境内に40以上のお社がある日吉大社。鳥居の上部にある三角の破風(はふ)は、比叡山を表したもの。お寺と神社、仏と神が共存する比叡山ならではの信仰を特徴づけている。

 延暦寺を後にし、向かうのは比叡山の麓にある日吉大社。ここは全国3,800あまりの日吉・日枝・山王神社の総本宮。都の表鬼門にあたることから災難除けを祈る社として、延暦寺が開いてからは天台宗の守り神として存在している。


国宝の社殿、西本宮で厄払いのご祈祷。

 ここでは、西本宮で厄払いのご祈祷を。祝詞の読み上げとお祓いが行われた後に玉串を神様に捧げて自ら厄払い。

 それはほんの数分の間だけれど、とても神聖な気持ちにさせてくれる時間。比叡山に源流がある大宮川の水がそこかしこに流れる境内は清々しくて、なんだか生まれ変わったような気分にさえなる。


祈祷のお下がりは、旅行中でも荷物にならないコンパクトサイズ。

 お下がり(神様にお供えしたもの)は、日吉大社の神様のお使い「神猿(まさる)」さんが描かれたお守りやお茶の葉、比叡山名物のそばぼうろ。

 これも、「比叡山やくばらい散歩」の参加者だけがもらえる、ありがたく貴重な限定品だ。


比叡山の門前町にある旧竹林院。秋の景色とともに花手水を楽しんで。

「比叡山やくばらい散歩」のクライマックスであるご祈祷を終えた後は、すぐ近くにある旧竹林院の庭を散策。

 手入れが行き届いた庭に見とれてしまうけれど、菊の花を中心に季節の花を浮かべた特別な手水舎(ちょうずしゃ)がどこかに用意されているはず。じっくりと散策してみて。


「比叡山やくばらい散歩」のオプションとして付けられる「やくばらい蕎麦」。チェックイン時に要予約。

 歩き回ればお腹も空く。そんなときは、ぜひこのプログラムの参加者しか食べられないランチを。

 創業300年を誇る「本家鶴喜(つるき)そば」に特別に用意された「やくばらい蕎麦」は、“細く長く”を象徴する蕎麦と、五色のあられが乗った蕎麦団子のお椀、湯葉料理など縁起物が揃った、見た目も華やかなランチ。

 断食の行を終えた修行僧たちが、弱った胃をならすために蕎麦を食べていた……そんな昔の比叡山を思い描きながら、おいしい蕎麦で、厄払いを締めくくりたい。

星野リゾート ロテルド比叡

所在地 京都市左京区比叡山一本杉
電話番号 0570-073-022
https://www.hotel-hiei.jp


芹澤和美 (せりざわ かずみ)

アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオ ノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.journalhouse.co.jp/

文=芹澤和美
撮影=釜谷洋史



【関連ニュース】

今日の運勢

おひつじ座

全体運

社交運のいい日。どんなお誘いにも積極的にのってみよう。友達...もっと見る >